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YouTubeが「有害あるいは効果がないと証明されたがん治療法」を宣伝するコンテンツを削除すると発表


YouTubeが、「有害または効果がないと証明されたがん治療」を宣伝するコンテンツや、視聴者が専門的な治療を受けることを思いとどまらせるようなコンテンツを削除すると発表しました。YouTubeは、公衆衛生上のリスクが高い場合、保健当局から公的に入手可能なガイダンスがある場合、またはトピックがフェイクニュースになると思われる場合、医療誤報ポリシーを適用するとしています。

A long term vision for YouTube’s medical misinformation policies
https://blog.youtube/inside-youtube/a-long-term-vision-for-medical-misinformation-policies/


YouTube starts mass takedowns of videos promoting ‘harmful or ineffective’ cancer cures - The Verge
https://www.theverge.com/2023/8/15/23832603/youtube-cancer-treatment-misinformation-policy-medical

YouTubeは公式ブログで、「YouTubeは今後、数十の既存の医療誤報ガイドラインを『予防』『治療』『否定』の3カテゴリに分類するよう整理していきます。これらのポリシーは、内容が地元の保健当局または世界保健機関(WHO)と矛盾する特定の健康状態、治療法、物質に適用されます」と述べています。


YouTubeが定めた医療誤報ガイドラインの3カテゴリが以下。

・予防に関する誤った情報
特定の健康状態の予防と伝染、および承認されたワクチンの安全性と有効性に関する保健当局のガイダンスに矛盾するコンテンツは削除されます。たとえば、病気の予防のために有害な物質を宣伝するコンテンツがこれに含まれます。

・治療に関する誤った情報
特定の有害物質や行為の宣伝など、特定の健康状態の治療に関する保健当局のガイダンスに矛盾するコンテンツは削除されます。例としては、がんの治療法として塩化セシウムを宣伝するなど、特定の症状に対して医師の診察を受ける代わりに、証明されていない治療法を奨励するコンテンツが含まれます。

・誤った情報の否定
特定の健康状態の存在に異議を唱えるコンテンツは削除されます。これには、新型コロナウイルス感染症による死者を否定するコンテンツが含まれます。

また、YouTubeは「有害または効果がないと証明されたがん治療を宣伝するコンテンツや、視聴者が専門的な治療を受けることを妨げるコンテンツの削除を開始します。これには、承認された治療の代わりに、または保証された治療法として、証明されていない治療法や、保健当局によって特に有害であるとみなされた治療法を奨励するコンテンツが含まれます」と述べています。YouTubeによると、例えば「ニンニクでがんが治る」「放射線療法のかわりにビタミンCを摂取すべき」と主張するようなムービーは削除対象になるとのこと。


YouTubeは他にも、安全でない中絶方法を説明するムービーや、中絶の安全性に関する虚偽の主張を展開するムービ-など、医療誤報ポリシーに基づいて有害とみなされるコンテンツについても措置を講じるとしています。

さらに、YouTube上で医療や健康に関するコンテンツの品質を上げる取り組みとして、アメリカのミネソタ州に本部を置く総合病院であるメイヨー・クリニックのYouTubeチャンネルと協力し、がんに関するさまざまな情報を発信する新しい映像コンテンツを共有すると発表しました。


YouTubeは「私たちは将来に向けて、新たな医療誤報ポリシーの必要性が生じたときに、その基礎となる強固な枠組みを確保したいと考えています。私たちは保健当局の指導を引き続き監視し、ポリシーが確実に適応されるようにしていきます。また。コンテンツ作成者がポリシーの境界線を理解し、視聴者がYouTubeで見つけた健康情報が信頼できることを理解できるように、アプローチを明確かつ透明性のあるものにしたいと考えています」とコメントしました。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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