レビュー

水拭き&から拭き&モップ自動洗浄対応ロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」レビュー、モップを「上げる」ことでカーペット問題を解決


水拭き対応ロボット掃除機のほとんどが直面している課題は「水にぬれては困るカーペットを通れない」という問題。中にはカーペットを検知して回避するというロボット掃除機もありますが、これではカーペットを超えた先にあるフロアを掃除することはできません。

そんな課題を、Eufyのロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」は「モップを上げて地面との接触をなくす」という力業で解決しています。一体どのように動作するのか、実際に確認してみました。

Eufy Clean X9 Pro with Auto-Clean Station | ロボット掃除機は、押して拭く時代へ。
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「Eufy Clean X9 Pro」がカーペットに近づいたときの動作はこんな感じです。

水拭き対応ロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」レビュー、カーペットを検知すると水ふきをやめる - YouTube


カーペットのないフロアでは地面と接触してクルクルと回っている2つのモップ。


Eufy Clean X9 Proがカーペットを検知すると、モップは回転を止めてグイーンと持ち上がります。


そして、Eufy Clean X9 Proはモップを上げたままカーペットの上を通過します。このとき、Eufy Clean X9 Proは吸引力を上げて「から拭き」を行っています。


カーペットがなくなるとモップは下がり、再び回転し始めました。


こんな感じでEufy Clean X9 Proを使うには、まず本体のセットアップや本体とスマートフォンアプリとの連携が必要です。まずはEufy Clean X9 Proの拠点となる「自動洗浄ステーション」を電源に接続し、壁に沿って設置します。


次に水道水を浄水タンクに注ぎ入れます。


浄水タンクの側面に印字された「MAX」の目盛りまで水を入れたら完了。


自動洗浄ステーションに浄水タンクをセットします。


Eufy Clean X9 Proを自動洗浄ステーションに押し入れ、充電しておきます。


次にスマートフォン用の「Eufy Clean」アプリで本体を操作するためのセットアップを行います。アプリはAndroid版iOS版が配信されていますが、今回はAndroid版を使用。Google Play上で「インストール」をタップします。


インストールが完了したらアプリを開きます。まずはEufy Cleanのエンドユーザーライセンス契約が表示されるので、確認して「OK」をタップ。


「今すぐ開始」をタップ。


Eufyアカウントでログインするよう促されますが、アカウントを持っていないので、まずは「サインアップ」をタップしてアカウントを作成します。


アカウント作成に使用するメールアドレスとパスワードを入力して「サインアップ」をタップすればアカウントの作成が完了です。


次に「デバイスを追加する」をタップします。


今回接続する「X9 Pro」をタップ。


Eufy Clean X9 Pro本体を自動洗浄ステーションから引き出し、本体天面にある3つのボタンのうち、左端の「スポットモード」ボタンと、右端の「充電」ボタンを同時に3秒間長押しします。


アプリ上で「確認できました」をタップして「次へ」をタップ。


「Eufy Clean X9 Pro」をタップ。


Eufy Clean X9 Proが使用するネットワークを選択し、ネットワークのパスワードを入力して「次へ」をタップ。


Eufy Clean X9 Proに「RoboVac」という名前が付いていたのでそのまま「名前を保存する」をタップ。


「OK」をタップしてセットアップ完了です。


アプリのホーム画面から、先ほどセットアップしたEufy Clean X9 Proをタップします。


セットアップ直後にまずやるべきことは、部屋の形をEufy Clean X9 Proに教え込む「クイックマッピング」です。早速「クイックマッピング」をタップして準備します。


「必ず自動洗浄ステーションから出発させること」「おもちゃや配線などをできるだけ取り除くこと」などの注意書きを確認して「開始」をタップ。


するとEufy Clean X9 Proが動き出してマッピングを始めます。


Eufy Clean X9 Proがたどった軌跡やマッピングの様子はアプリにリアルタイムで反映されます。


同じフロアにある複数の部屋を次々に見つけていくEufy Clean X9 Pro。


今回はあくまでマッピングだけなので、掃除は行われず。871平方フィート(約81平方メートル)のマッピングがわずか5分で完了しました。Eufy Clean X9 Proは自動で「部屋」を識別しており、アプリでは部屋ごとにマップが色分けされます。


「進入禁止エリア」や「水拭き禁止エリア」を定めることもできますが、今回は特に何も制限を設けず掃除をさせてみます。掃除を開始するには下部中央の開始アイコンをタップ。


掃除を開始すると、Eufy Clean X9 Proはまず「モップ洗浄」を始めます。このときに自動洗浄ステーションが「ズゴゴゴゴ」というとんでもない洗浄音を立てるので騒音レベルを確認してみました。

ロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」は自動モップ洗浄機能搭載、洗浄音はこうだ - YouTube


Eufy Clean X9 Proが実際に掃除する様子は以下の動画で確認できます。

Anker Eufyのロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」の掃除シーンはこんな感じ - YouTube


Eufy Clean X9 Proの掃除ルートはこんな感じで、まず部屋を一周し、それからぞうきんがけを行うように左右を行ったり来たりします。


Eufy Clean X9 Proが通った後の床はちゃんと水拭きされて少し湿っており、ペーパータオルで拭いてみるとわずかながら水が付着しました。


初期設定で「10分ごとにモップ洗浄を行う」という設定になっているので、Eufy Clean X9 Proは10分間隔で「モップ洗浄を開始」という音声を発して自動洗浄ステーションに戻り、約1分かけてモップ洗浄します。


一部屋の掃除を終えたら次の部屋へ。次の部屋でも同じように一周回ってから左右に行き来します。


Eufy Clean X9 Proの特筆すべき点は「足になかなかぶつからない」という点。これまでGIGAZINE編集部で使ってきた「ルンバ i7+」や「SwitchBot S1」などの機種は、人間の足があろうがなかろうが無遠慮に「ガツン」とぶつかっていくスタイルの掃除方法でした。一方のEufy Clean X9 Proは「人間の足」を検知して衝突を回避することが可能で、椅子の脚にはぶつかるものの、人間の足にはぶつからないという賢い動きをしていました。以下の動画では、Eufy Clean X9 Proが足をよけている様子を確認できます。

ロボット掃除機の「Eufy Clean X9 Pro」は「足」を検知してぶつからないようよける - YouTube


マップ上には、足を検知したことを示す靴のアイコンが残されます。


次はEufy Clean X9 Proが紙くずを吸い込む様子の動画です。やや取りこぼしがあるものの、おおむねゴミを回収してくれています。

ロボット掃除機の「Eufy Clean X9 Pro」に紙くずを吸わせてみた - YouTube


気になったのが「部屋の隅の掃除が甘い」という点で、角にあるゴミは露骨に残ってしまうのが残念ポイント。

Anker Eufyのロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」は隅っこのゴミを撮るのが苦手な模様 - YouTube


今度はこぼしてしまったお茶を拭いてもらったときの様子。モップでキレイに拭ききっています。

水拭き対応ロボット掃除機の「Eufy Clean X9 Pro」にお茶を拭かせてみた - YouTube


ルンバやSwitchBotのロボット掃除機をいくつも葬ってきたGIGAZINE編集部最大の難所「玄関の段差」も難なくクリア。他のロボット掃除機はこの段差を乗り越えてしまって稼働不能になることがしょっちゅうあり、バーチャルウォールなどで侵入しないようわざわざ設定しなければいけなかったのですが、Eufy Clean X9 Proは段差を乗り越えることなく掃除を終えることができました。

「ルンバ」を始めとする多数のロボット掃除機を落としてきた魔の段差をEufyの「Eufy Clean X9 Pro」がいなす様子 - YouTube


Eufy Clean X9 Proは掃除を終えると自動洗浄ステーションに戻り、モップ洗浄を行った後に3時間かけてモップを乾燥させます。今回の掃除範囲は753平方フィート(約70平方メートル)。表示上の掃除時間は74分ですが、先述の通り10分間隔で自動洗浄ステーションに戻っていたので、実際は110分ほどかかっていました。この広さのフロアを掃除するとバッテリーは約70%減少します。


今回の掃除ではだいたい容器の半分くらいの水を消費していました。


モップ洗浄の頻度は「モップ洗浄なし」「5~15分ごと」「掃除が一部屋分終わるごと」に設定可能。こうした設定を行うには歯車のアイコンをタップします。


「ステーションの設定」をタップ。


「モップ洗浄の頻度」をタップ。


部屋ごとまたは時間ごとにモップ洗浄の間隔を変更できます。


掃除中は一切自動洗浄ステーションに戻らないように設定して再度掃除させてみると、かかった時間は76分で、バッテリーの消費量は60%ほどでした。


消費した水量は全体の約4分の1くらい。前回の掃除と比較すると、「モップ洗浄」に相当の水を使うということが分かります。


たまったゴミを捨てるには、まず本体天面のカバーをオープン。


ダストボックスのレバーを引き上げます。


側面の「PRESS」を押すとダストボックスがカパッと開きます。


中にあるゴミは一発でほとんど排出可能。このようにゴミ捨ては頻繁に手動で行う必要がありますが、「自動モップ洗浄」「自動モップ乾燥」があるなら「自動ゴミ収集」も付けてほしかったなあと思うところです。


モップ洗浄後に本体を裏返してモップを確認すると、紙くずが少し残っていました。


ここまでは「自動」ですべての部屋を掃除する設定でしたが、部屋ごとに掃除したり、エリアを決めて掃除したりすることもできます。エリアを決める場合は「エリア」を押して右上のアイコンをタップ。


対象のエリアと掃除回数(1~2回)を決めたら、開始アイコンをタップします。


これで、指定したエリアだけを掃除してもらうことができます。


なお、掃除回数を2回にすると2回目は縦方向に行ったり来たりします。


このほか、Eufy Clean X9 Proを手動で動かす「マニュアルモード」も存在。アプリ上の上向き矢印ボタンを押すとロボット掃除機が前進、両サイドのボタンを押すと左右に回転します。


実際に動かす様子は以下の動画で確認可能。

Anker Eufyのロボット掃除機「Eufy Clean X9 Pro」をスマホでマニュアル操作する様子 - YouTube


毎日決まった時間に掃除を行うようスケジュールを組んでおくこともできます。


他製品と比べて安価な「SwitchBot S1」を使っていて感じるのが、「水ふきモップを洗うのが面倒」という点。ホコリをため込んだモップを手で洗うのは精神的にもつらいものがあります。こうしたモップ洗浄を自動で行ってくれるのがEufy Clean X9 Proを使ってみて良いと感じたポイント。SwitchBot S1の水にぬれたモップを放置していたら大変な悪臭を放つようになったことがあったので、Eufy Clean X9 Proのぬれたモップを自動で乾燥させる機能も間違いなく必須です。

かつては「から拭き専用ロボット掃除機」「水ふき専用ロボット掃除機」を使い分けていたのが、こうしてロボット掃除機1台に任せられるようになったのは非常に便利。2in1のロボット掃除機が苦手とするカーペット問題も、Eufy Clean X9 Proはラクラク解決することができます。


「Eufy Clean X9 Pro」はAnker公式ページまたはAmazon.co.jpで購入可能で、価格は税込10万9900円です。

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in レビュー,   ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by log1p_kr

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