OpenAIがチャットAI「ChatGPT」を1000トークン当たり0.2円でアプリに導入できるAPI提供開始
AI開発団体のOpenAIは、超高性能なチャットAI「ChatGPT」や文字起こしAI「Whisper」を開発しており、話題を集めています。そんなOpenAIが、新たに「ChatGPTとWhisperをアプリに統合できるAPI」の提供を発表しました。
Introducing ChatGPT and Whisper APIs
https://openai.com/blog/introducing-chatgpt-and-whisper-apis
2023年3月1日に、OpenAIはChatGPTとWhisperのAPI提供開始を発表しました。開発者はAPIを用いることで自作のアプリにチャット機能や文字起こし機能を統合できます。
OpenAIによると、ChatGPTは2022年12月に公開された後も最適化が進んでおり、記事作成時点では発表当初と比べて動作コストを90%削減できているとのこと。この動作コスト削減によって確保できた余剰リソースが、APIの提供に活用されています。APIによって提供されるChatGPTモデルは、現行のChatGPTと同様の「gpt-3.5-turbo」で、1000トークン当たり0.002ドル(約0.27円)で利用可能です。
また、Whisperには容量や文字起こし精度の異なる複数のモデルデータが存在していますが、今回提供されるAPIでは動作速度や処理効率に優れたモデルデータ「Whisper large-v2」を利用できるとのこと。料金は、1分当たり0.006ドル(約0.82円)です。
OpenAIはAPIの一般公開前に一部の開発者に対して先行アクセスを提供していました。OpenAIは先行アクセスによって開発されたサービスをAPIの使用例として挙げています。
◆Snapchatのチャットボット「My AI」
写真共有アプリのSnapchatは、有料サブスクリプションサービス「Snapchat+」で利用できる機能として、AIと会話できる「My AI」を開発しています。ユーザーは「My AI」を用いることで「友達に贈るプレゼントの提案」「旅行の計画立案」などの操作を実行できます。
SnapchatがOpenAIのGPT-3をベースとした独自のチャットボット「My AI」をリリース - GIGAZINE
◆学習プラットフォーム「Quizlet」の学習支援チャットボット「Q-Chat」
オンライン学習ツール「Quizlet」が新開発した「Q-Chat」では、「会話しながら外国語の理解を深める」「学習中の単元に沿ったクイズに挑戦する」といった学習に役立つ会話を楽しめます。
◆食品配達サービス「instacart」のアプリにAPIを導入
アメリカでサービスを展開する食品配達サービス「instacart」は、自社製アプリにOpenAIのAPIを導入し、「○○を作るにはどうしたらいい?」といった質問に回答する機能を提供しています。
OpenAIは、AIサービスの安定性改善に最優先に取り組むと述べ、今後も開発を積極的に進める姿勢を見せています。
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