話題の「BingのチャットAI」をWindows 11のタスクバーに統合するとMicrosoftが発表、誇張しすぎではないかとの指摘も

Microsoftは現地時間の2023年2月28日、Windows 11の次期メジャーアップデートで導入される新機能について発表しました。その中には、「BingのAIチャットボットをタスクバーに統合する」というものも含まれていますが、この点については誇張しているのではないかという指摘も上がっています。

Introducing a big update to Windows 11 making the everyday easier including bringing the new AI-powered Bing to the taskbar | Windows Experience Blog
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2023/02/28/introducing-a-big-update-to-windows-11-making-the-everyday-easier-including-bringing-the-new-ai-powered-bing-to-the-taskbar/

Windows 11 Update Brings New Search Box, But AI Integration is Hype | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/news/windows-11-update-brings-search-box-ai-hype

MicrosoftはWindows 11の次期メジャーアップデートであるバージョン22H2(Build 22621.1344)の新機能について説明するブログで、「私たちはこの3週間で、AIを搭載した新しいBingを169カ国の100万人以上にプレビューとして提供しました」「今日、私たちはWindowsの入力可能な検索ボックスとAIを搭載した新しいBingの驚くべき機能をタスクバーに直接実装することで、Windows PCの驚くべき使いやすさをさらに向上させる、次なる大きな一歩を踏み出しました」と述べています。

Microsoftの最高製品責任者を務めるPanos Panay氏も、「新しいAI搭載のBingをタスクバーに導入すること」を新機能として挙げています。

以下の動画では、タスクバーに統合されたAI搭載Bingがどのように機能するのかを見ることが可能です。

Introducing the new Bing in Windows and More - YouTube


新しいWindows 11のタスクバーに検索ワードや文章を入力。

入力フォーム右側のBingアイコンをクリック。

すると、BingのAIとチャットを開くことができます。

チャットはMicrosoftのブラウザ・Edgeで表示されるようです。

しかし、記事作成時点でBingのAIを使用できるのは順番待ちリストに登録したユーザーのみであり、Windows 11をアップデートしても順番待ちリストに未登録のユーザーはAIを使用できません。また、テクノロジー系メディアのTom's Hardwareは、すでにBingのAIを使用できるMicrosoftアカウントであれば、Windows 10のタスクバーにワードや文章を入力しても同様にEdgeが開いてAIの回答が表示されると指摘。そのため、Tom's Hardwareは「新しいAI搭載Bingの機能をタスクバーに統合する」というMicrosoftの説明について、「大胆だが誇張された主張」だと述べています。

MicrosoftはBingのAI統合以外の新機能として、Windows PCとスマートフォンを連携させる「Phone Link」がAndroidだけでなくiOSにも対応したことを発表しました。これにより、iPhoneに届いたテキストメッセージをWindows PCから確認・返信したり、電話の着信に対応したりできるようになりました。

また、画面を画像として保存するSnipping Toolを改善し、画面録画にも対応したとのこと。

メモ帳アプリにはタブ機能が追加されます。

ナレーター機能の強化や点字ディスプレイのサポートといったアクセシビリティの改善も発表されました。