「グランツーリスモ7」がPlayStation VR2に完全対応したので走ってみたレビュー、憧れの車を運転する体験が圧倒的リアルに

PSVR2に対応した「グランツーリスモ7」で東京エクスプレスウェイをVRで走るとこんな感じ - YouTube


従来のグランツーリスモ7でもドライバー視点で走ることができましたが、「主観視点にハンドルやメーターが映り込む」程度でした。しかし、VRになったことで本当のドライバー視点になります。また、2人対戦以外のほぼ全てで、VRモードで走ることができます。

目を下に向けると、ハンドルや計器類、シフトレバー、フットペダルなどが見えます。

後ろを振り向いたところ。

右を向くとこんな感じ。PSVR2の片目解像度2000×2040ピクセルのOLED 4K HDRディスプレイによって見えている景色は非常に高画質で明るく、PSVR2のリフレッシュレートは90Hz/120Hzということで流れる景色が非常になめらかに表示されるため、アクセルを踏むと現実では加速していないのにもかかわらず、体全体にGが少しかかったような錯覚すら覚えました。

バックミラーやサイドミラーが視界に自然に入ってくるのが、実際に運転しているのと同じような感覚。また、「カーブを曲がる時に目の前ではなく曲がる先を見る」というような、実際に車を運転していないとできないような視点移動も可能で、従来のプレイと比較するとVRは運転体験のリアルさが段違いで上がっています。また、壁に衝突した時はコントローラーの振動だけではなくPSVR2ヘッドセットからも振動が感じられるので、衝撃もよりリアルに再現されます。

今度はレースに参加してみました。レースでは自分だけではなく他の車も走っているのですが、追い抜いたりぶつかったりする場面の迫力がかなり増しており、まるで実写を運転しているような感覚は「リアルドライビングシミュレーター」ならではで、ゲームセンターにある大画面のアーケードレースゲームや運転免許の教習所で体験できる自動車のドライビングシミュレーターとは一線を画すレベルだと感じました。

PlayStation VR2でPS5版「グランツーリスモ7」のレースに参加してみたら迫力とリアルさが半端ない - YouTube


以下のムービーはホンダ インテグラ Type-R(DC2) '98に乗って、筑波サーキットを走ってみたところ。

PlayStation VR2＆「グランツーリスモ7」でホンダ インテグラ Type-R(DC2) '98に乗って筑波サーキットを走ってみた - YouTube


グランツーリスモ7では車によって、性能だけではなく内装も大きく異なります。これまで内装部分はドライバー視点で映るのみでしたが、VRによってよりはっきりとその違いがわかるようになりました。

また、ハンドル操作を左スティックではなく、DualSense ワイヤレスコントローラーのモーションに切り替えると、DualSenseの傾きでハンドルを操作できるので、より運転している感覚がリアルになります。

もちろんステアリングコントローラーを使えば、もっと実車を運転している感覚に近づくかも。それでも、DualSense ワイヤレスコントローラーによる操作でもリアルな運転体験を堪能できます。もし車好きであればぜひ体験してほしいと思えるほどの完成度で、25年以上かけて「リアルドライビングシミュレーター」を追求したグランツーリスモシリーズの圧倒的進化を思い知らされたように感じました。

また、今回の無償アップデートでは、走るだけではなくガレージで自分の愛車をじっくり眺める「VRショールーム」も搭載されました。VRショールームの様子は以下のムービーで見ることができます。

PSVR2に完全対応したグランツーリスモ7の「VRショールーム」ではVRで愛車を好きなだけ眺めることができる - YouTube


自分の車のお気に入りな部分を間近に寄ってじっくり眺めることができます。

なお、今回の無償アップデートではPSVR2完全対応以外に、ソニーが開発したAI「グランツーリスモ・ソフィー」と対戦できる機能も期間限定で搭載されました。グランツーリスモ・ソフィーはグランツーリスモ7の世界チャンピオンを圧倒する腕前を誇るAIで、開発経緯と実際のレース模様は以下の記事で見ることができます。

ソニーがAI「グランツーリスモ・ソフィー」を発表、「グランツーリスモ」の世界チャンピオンを圧倒する腕前 - GIGAZINE

記事作成時点では筑波サーキット、アルザス・ビレッジ、トライアルマウンテン・サーキット、鈴鹿サーキットの4コースでグランツーリスモ・ソフィーと対戦可能です。

PlayStation VR2の価格は税込7万4980円です。