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オンラインショップがメーカーごとの「製品が返品される頻度」「保証期間中に製品が破損する頻度」「保証請求が解決されるまでにかかる時間」を表示開始


スイス国内で最大のオンラインマーケットを持つDigitec Galaxusは、家電やメディア製品を扱うDigitecと、日用品等を幅広く販売するGalaxusの2種を運営しています。Digitec Galaxusは2023年1月26日、ユーザーが製品を購入する際の参考資料として「顧客が製品を返品する頻度」「保証期間中に製品が破損する頻度」および「保証請求後に製品が手元に届くまでにかかる時間」の表示を行うことを発表しました。

Refreshingly honest – Digitec Galaxus now displays warranty score and return rate - Galaxus
https://www.galaxus.ch/en/page/refreshingly-honest-digitec-galaxus-now-displays-warranty-score-and-return-rate-25950

Details on the warranty score and return rate - Galaxus
https://www.galaxus.de/en/wiki/6174

Digitec Galaxusのチーフイノベーションオフィサーである オリバー・ヘレン氏は、オンラインストアでの表示について「このようなデータを商品ページに公開しているオンライン小売業者は、世界中で他に知りません。小売業者に限らず、メーカーや製品を比較するポータルサイトですら、同様の情報を載せているものを知りません」と、DigitecとGalaxusの独自性は多くの製品およびサービスの基準になるとアピールしています。

サイトでは、以下の画像のように製品の「過去12か月における返品率」が他のブランドの製品と比較する形で表示されます。新しい製品情報の表示機能を開発・支援したシニアプロダクトオーナーであるザラ・ヘゲマン氏は「返品率が高いということは、例えば、メーカーが自社製品を過大評価して宣伝していたり、製品画像に重要な詳細が欠けていたり、または衣類などが実際に触れてみたら多くの顧客に合わなかったり、といったことを示唆している可能性があります」と説明しています。


また、購入後2年以内に製品の欠陥が見つかった頻度を示す「保証スコア」は以下のように表示されます。以下の画像では、ドイツのPCメーカーであるMEDIONの6.4%は24か月以内に保証請求が行われていることが分かります。ヘゲマン氏は「保証スコアは製品の品​​質を示す良い指標です。消費者は、製品の欠陥に関する信頼できる統計にアクセスして、専門家や他のユーザーによるレビューだけでなく、自分の直感を補完する情報を得ることができます」と述べています。なお、スコアの表示について詳細を公開しているWikiによると、保証スコアは過去24か月以内に300を超える製品が販売された場合にのみスコアが表示されるほか、新製品は1か月後からデータ表示が始まるなど、少ないデータによる偏った表示にならないような工夫がされているとのこと。


さらに、実際に保証請求が発生した場合、製品がユーザーに返却されるまでにかかる平均期間である「保証期間」も参照することができます。


ヘレン氏は「私たちは、お客様が可能な限り多くの情報に基づいた、持続可能な購入決定を下せるようにしたいと考えています」と製品情報の表示が重要であることを強調し、ユーザーとの間の「誠実さ」が重要になると語っています。また、ユーザーが返品率や保証スコアの低い製品を選択できるということは、返品や保証に対応するDigitec Galaxusの負担が減少することに加えて、長持ちする製品が選ばれることで環境にも優しいという副次的効果も期待できるそうです。

Hacker NewsでもDigitec Galaxusの発表が話題になっており、新しい製品情報の表示が称賛されているほか、GalaxusのオンラインストアにおけるUIや商品への信頼を高める「価格履歴」の存在など、サイトを高く評価するコメントが寄せられています。また、このような製品情報の表示はDigitec Galaxusが初めてではなく、長年同様の表示を行っているサイトがあると指摘されてる一方で、Digitec Galaxusのような大手で使いやすいサイトが行っていることには大きく意義があるという意見も挙がっています。

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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

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