駒がマスに縛られないフリーダムなチェス「AnalogChess」
マスを区切る線の上に駒を置いたり、複数の駒を両得したりとやりたい放題な「Analog Chess」が無料公開されているので、実際にブラウザでアクセスして遊んでみました。
GitHub - ehulinsky/AnalogChess: Chess but no grid
https://github.com/ehulinsky/AnalogChess
AnalogChessはGitHubでコードが公開されているほか、このURLをクリックとブラウザ上でプレイすることができます。
アクセスすると以下のように表示されるので、赤枠のボタンをクリックします。クリックしてからゲーム画面が表示されるまで15秒ほどかかります。
続いて、赤枠のボタンからフルスクリーン表示にします。
これで白と黒の駒が全部表示されました。まずは、白のポーンを動かすべくクリックしてみます。
自分の駒が動かせる範囲は緑色、相手の駒が動ける範囲は赤色で表示されます。
「Analog Chess」の真価は以下のようにマスとマスの境界上など、移動できる範囲内であればどこにでも駒を置ける点にあります。駒を置く場所まで動かしたら、もう一度クリックするか「Enter」キーを押すと、その場所に駒を配置できます。やめる場合は「Esc」キーでキャンセルできます。
基本的な駒の動きはチェスのルールに準拠していますが、例えば「アルファベットのYの字を、4方向に広げたような動き」と形容される独特な動きを持つナイトの駒は、半径2マスの円上のどこにでも動かせるように変更されているなど、一部の駒はかなり自由な動きを見せます。
CPUプレイヤーや通信対戦は実装されておらず、さらに手番の概念すらないので、白黒どちらのコマも好きなだけ動かせます。
駒と駒が重なるように配置すると、相手の駒を取ることが可能。しかも、マスの境界上に配置できるので、以下のように複数のコマに重ねることもできます。
これにより2つの駒を同時に討ち取ることができました。
「私に残った最後の正気が破壊されてしまうからです」という切実な理由で、チェックやチェックメイトといった複雑なルールは実装されていません。単に相手のキングを取得すれば勝ちです。
GitHubのページには「警告:このコードはクソみたいにひどいものです。このコードがどのように変更されるとしても、安定するとは思わないでください。また、コメントもほとんど入れていません。私は電気工学が専攻で、コンピューターサイエンスを学んでいる友だちを怒らせるためにクソコードを書くのが好きなのです」と記されています。
このコードを取り上げたソーシャルニュースサイト・Hacker Newsのスレッドには、「多くの人が彼のコードやバージョン管理能力をバカにしていますが、彼がツールを使いこなさずともHacker Newsで話題をさらうほど面白いものをコーディングできたというのは、とてもクールなことです。他の人も、コードやツールにこだわらずに、彼のように素晴らしいものを作ることに集中すべきです」という書き込みが寄せられていました。
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