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「Microsoft Azureの容量不足でスタートアップの事業に悪影響が及んでいる」という報告でネットユーザーが激論を交わす


Microsoftが提供するクラウドコンピューティングサービスのMicrosoft Azureは、世界中で大小さまざまな企業に利用されています。ソーシャルニュースサイトのHacker Newsに「Microsoft Azureの容量不足で事業に支障が出ている」という報告が上がったことで、さまざまなユーザーがクラウドコンピューティングサービスについて意見を交わしています。

Ask HN: Azure has run out of compute – anyone else affected? | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=33743567

Microsoft AzureはMicrosoftが管理するデータセンターを通じて提供されるクラウドコンピューティングサービスで、多様なサービスやフレームワークが利用可能です。クラウドインフラストラクチャーの市場シェアでは、Amazonが提供するAmazon Web Services(AWS)に次いで2位の地位を占めています

ところが2022年11月、janober氏というHacker Newsユーザーが「先週、n8n.cloudから新しいデータベースを取得する際に問題が発生しました。サポートに連絡した後、k8s(Kubernetes)クラスターにもインスタンスを追加できないことがわかりました。Microsoft Azureは2023年4月に容量が増えると言っていますが、これ以上新たなデータベースやインスタンスが取得できない場合、私たちは35日以内に新たなユーザーの受け入れを停止する必要があります。これらの問題はドイツリージョンだけのものに見えますが、新たなリージョンで設立することは私たちにとって複雑な問題です。私たちのスタートアップがMicrosoftのような大企業の信頼性の低さによって脅かされたり、彼らがこうした問題を積極的に通知しなかったりするとは思いませんでした。他の誰かもこうした問題を経験していますか?」と投稿しました。


この投稿に対して、Hacker Newsユーザーはさまざまな意見を交わしています。あるユーザーは、「あなたはAzureを初めて使用したのでしょう」「8月のサービス停止では何日ものトラフィックを失い、数カ月にわたるMicrosoft Azureのサポートとのやり取り、露骨に文書化されたうそと無能に直面して、私の正気と忍耐の大部分が失われました」とコメントし、クラウドを利用するより自社でハードウェアを購入した方が得だと主張しています。


また、大規模なクラウドコンピューティングサービスの中でもMicrosoft Azureは特に悪いというコメント複数寄せられていました。


その一方で、AWSでも同様にサービス中断や容量の問題がみられるというコメントも見られます。


xwowsersx氏というユーザーは、他の作業の優先順位を下げてでも、複数リージョンでのクラウドセットアップを進めることを推奨しています。このユーザーは、パブリッククラウドを使用する際は障害や容量不足が発生するのは当然だと考えるべきであり、「マルチクラウド」はやり過ぎにしても、最初から「マルチリージョン」を検討する必要があると主張しています。


このアドバイスに対しては賛否両論のコメントが寄せられていますが、元となった報告の投稿主であるjanobar氏は、「どうもありがとうございます!あなたは完全に正しく、これは確かに私たちが解決策を見つけるべきものです」と返信。しかし、リソースが少ないスタートアップにとって、マルチリージョンに取り組むことはリスクが高く、気が進まないとのこと。


janobar氏の懸念に対してxwowsersx氏は、確かにスタートアップにとって気が進まない作業であることには同意するものの、時には計算されたリスクを取る必要があり、期待値を考えればマルチリージョンに取り組むべきだと主張。Microsoft Azureに詳しくない場合は、クラウドの専門家やコンサルタントを呼んて支援してもらった方が経済的かもしれないと述べています


この返信でjanobar氏も決心が固まったのか、「本当にありがとうございます。幸いなことに、私たちのチームにはとても知識が豊富なメンバーがいます。もし、彼がアイデアを出し合う仲間がほしいなら、連絡を取るように言っておきます」と返信。xwowsersx氏は、「良い仲間がいてよかったです。幸運を祈ります」と答えました


なお、Microsoft Azureの利用率は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック直後に775%も増加したと報じられており、割り当て不足を解消するために新たな容量追加が行われました。しかし、その後もクラウドブームの継続によってサーバー増設が追いつかない状況が続いており、顧客に提供可能なサーバー容量は制限されているとのことです。

Microsoft Azureの利用率が775%も増加したことが明らかに - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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