LinuxアプリをWindowsで動かす「Windows Subsystem for Linux(WSL)」のMicrosoft Store版がついに正式版に到達
Windows 10とWindows 11搭載デバイスでLinuxアプリケーションを実行できるようになる「Windows Subsystem for Linux(WSL)」のMicrosoft Store版がバージョン1.0.0に到達し、正式版として一般提供が始まりました。
The Windows Subsystem for Linux in the Microsoft Store is now generally available on Windows 10 and 11 - Windows Command Line
https://devblogs.microsoft.com/commandline/the-windows-subsystem-for-linux-in-the-microsoft-store-is-now-generally-available-on-windows-10-and-11/
Release 1.0.0 · microsoft/WSL · GitHub
https://github.com/microsoft/WSL/releases/tag/1.0.0
This is MASSIVE. The Windows Subsystem for Linux in the Microsoft Store is now generally available on Windows 10 and 11! Windows 10 users can now run Linux GUI apps natively! https://t.co/U1uZBPl4mj
— Scott Hanselman (@shanselman) November 22, 2022
「Windows Subsystem for Linux(WSL)」はLinux向けのアプリケーションをWindowsで実行できるサブシステムで、2018年に登場。その後、2019年にはアップグレード版の「WSL2」が登場しましたが、わずかに仕様が異なる両バージョンが並立する状態となっていました。
WSL 1 と WSL 2 の比較 | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/compare-versions
プログラムマネージャーのクレイグ・ローウェン氏によると、今後はMicrosoft Storeで配布されるものがデフォルトになるとのこと。ただし、従来からあるOSに同梱されたWSLがただちになくなるわけではないようです。
WSL in the Store is now the default for WSL, and is available on both Windows 10 and Windows 11! This also means that Windows 10 can now run Linux GUI apps! Learn more about the details below:https://t.co/iMN0EyJsUE
— Craig Loewen (@craigaloewen) November 22, 2022
なお、クレイグ氏が挙げたOS同梱版WSLと比較したときのMicrosoft Store版WSLの特徴として大きな違いは以下のような点です。
・systemdサポートにオプトイン対応
・これまでWindows 11ユーザーのみ可能だったLinuxのGUIアプリ利用がWindows 10ユーザーも可能に
・「wsl --install」コマンド実行時はデフォルトでMicrosoft Storeからの直接インストール、「--no-launch」オプションでインストール後にディストリビューション起動なし、「--web-download」でMicrosoft StoreではなくGitHubのリリースページからダウンロード
・「wsl --mount」コマンドで「--vhd」オプションをつけるとVHDファイルのマウントが容易に、「--name」オプションをつけるとマウントポイントの命名が容易に
・「wsl --import」と「wsl --export」で、「--vhd」オプションを使うとVHDファイルを直接インポート・エクスポート可能
・追加コマンド「wsl --import-in-place」で、既存のVHDXファイルを取得してディストリビューションとして登録
・追加コマンド「wsl --version」で、簡単に使用中のバージョンを表示
・「wsl --update」実行時のデフォルト動作がMicrosoft Storeのページオープンになり、「--web-download」オプションでGitHubのリリースページからのアップデートが可能に
・エラー表示の改善
・WSLgとWSLカーネルを同一パッケージ化したので余計なMSIのインストールが不要
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