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LinuxアプリをWindowsで動かす「Windows Subsystem for Linux(WSL)」のMicrosoft Store版がついに正式版に到達


Windows 10とWindows 11搭載デバイスでLinuxアプリケーションを実行できるようになる「Windows Subsystem for Linux(WSL)」のMicrosoft Store版がバージョン1.0.0に到達し、正式版として一般提供が始まりました。

The Windows Subsystem for Linux in the Microsoft Store is now generally available on Windows 10 and 11 - Windows Command Line
https://devblogs.microsoft.com/commandline/the-windows-subsystem-for-linux-in-the-microsoft-store-is-now-generally-available-on-windows-10-and-11/


Release 1.0.0 · microsoft/WSL · GitHub
https://github.com/microsoft/WSL/releases/tag/1.0.0


「Windows Subsystem for Linux(WSL)」はLinux向けのアプリケーションをWindowsで実行できるサブシステムで、2018年に登場。その後、2019年にはアップグレード版の「WSL2」が登場しましたが、わずかに仕様が異なる両バージョンが並立する状態となっていました。

WSL 1 と WSL 2 の比較 | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/compare-versions

プログラムマネージャーのクレイグ・ローウェン氏によると、今後はMicrosoft Storeで配布されるものがデフォルトになるとのこと。ただし、従来からあるOSに同梱されたWSLがただちになくなるわけではないようです。


なお、クレイグ氏が挙げたOS同梱版WSLと比較したときのMicrosoft Store版WSLの特徴として大きな違いは以下のような点です。

systemdサポートにオプトイン対応
・これまでWindows 11ユーザーのみ可能だったLinuxのGUIアプリ利用がWindows 10ユーザーも可能に
・「wsl --install」コマンド実行時はデフォルトでMicrosoft Storeからの直接インストール、「--no-launch」オプションでインストール後にディストリビューション起動なし、「--web-download」でMicrosoft StoreではなくGitHubのリリースページからダウンロード
・「wsl --mount」コマンドで「--vhd」オプションをつけるとVHDファイルのマウントが容易に、「--name」オプションをつけるとマウントポイントの命名が容易に
・「wsl --import」と「wsl --export」で、「--vhd」オプションを使うとVHDファイルを直接インポート・エクスポート可能
・追加コマンド「wsl --import-in-place」で、既存のVHDXファイルを取得してディストリビューションとして登録
・追加コマンド「wsl --version」で、簡単に使用中のバージョンを表示
・「wsl --update」実行時のデフォルト動作がMicrosoft Storeのページオープンになり、「--web-download」オプションでGitHubのリリースページからのアップデートが可能に
・エラー表示の改善
WSLgとWSLカーネルを同一パッケージ化したので余計なMSIのインストールが不要

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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