レビュー

無料プレイ可能なロシアの侵攻をウクライナ市民の目線で追体験できるノベルゲーム「Ukraine War Stories」


ロシアによるウクライナ侵攻を題材とした、すべてのシナリオが実話と目撃者の証言に基づいているというビジュアルノベルADV「Ukraine War Stories」がPC(Steam)向けに登場しました。「ホストメリ」「ブチャ」「マリウポリ」というウクライナの3都市を舞台に、民間人として現実を追体験できるとされています。

Steam:Ukraine War Stories
https://store.steampowered.com/app/1985510/Ukraine_War_Stories/

「Ukraine War Stories」がどのようなものなのかは、以下の動画を見ればおおよそ理解できます。

ロシアによるウクライナ侵攻をウクライナの市民目線で追体験できるノベルゲーム「Ukraine War Stories」をプレイしてみた - YouTube


Ukraine War StoriesはSteamで無料で公開されているので、実際に遊んでみます。


ゲームを立ち上げるとこのような画面が表示されます。英語表記ですが、日本語に変更することが可能。変更のために「SETTINGS」をクリックして設定を開きます。


次に「Language」の「English」と書かれた部分をクリック。


「日本語」を選択します。


一度ゲームを再起動するよう求められるので、「OK」をクリックして再起動します。


日本語表記となっているので、「はじめから」をクリックしてゲームを始めます。


次のページでは、プレイするストーリーを「ホストメリ」「ブチャ」「マリウポリ」の3つから選択できます。今回はホストメリを選択します。


そうしてゲームがスタート。このストーリーでは、プレイヤーは登場人物である「オレクシー」として話を進めていきます。「その日の夜も家の中は静かだった。娘がキーウに移り住んでからというもの、妻のリーリャと2人暮らしをするにはこの家はあまりにも大きすぎた」と語るオレクシー。「次へ」をクリックして話を進めます。


「それでも、娘は私たちとの連絡を欠かさなかった。実際その夜も、私は娘から送られたスマートフォンの使い方に難儀していたところだったのだ」と続きます。


直後、ウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ東部のドンバス地域にある共和国の独立を承認したというニュースが飛び込みます。ここから、物語が進行していきます。


しばらく話を聞いていると、会話の選択肢を選ぶ画面が表示されます。ここでは「……戦争ができる時期はとっくに終わっているからね」「……プーチンもドンバスで満足できるはずだよ」など4つの選択肢が表示されており、それぞれを選ぶことで異なるストーリーを追えます。


さらに選択によっては「パラメータ」の値が変化することがあります。例えば「……兵士が全く足りていないからね」という選択をすると、ミレナという登場人物の心理状態が+1、リーリャの心理状態が+1となる様子。


なお、登場人物の心理状態は「パラメータ」をクリックすることである程度どのようなものなのかが確かめられます。


各人のパラメータはこんな感じ。増減値によって「平静」「不安」などと心理状態が変化します。


先ほどのニュース直後でも日常が続くことを信じ、「旅行に行こう」と話すなど楽観的な態度を見せるオレクシー。


しかし、2022年2月24日にロシアが「特別軍事作戦」を始めたことで、生活は一変します。


ゲーム内でも、ロシア兵が部屋に踏み入るなど緊迫した出来事が発生。


「我々はナチや工作員を探して家々を回っている。この町に手下はいるのか?」と訪ねるロシア兵。ここでは「嘘(うそ)の情報を伝える」「知らないふりをする」「兵士たちを説得する」という選択肢が表示されます。


「兵士は私とリーリャを交互に見て、ペッと唾を吐くと、他の兵士たちとともに去っていった」


「戦闘はいまだ起きているものの、郊外に限られていた」「町を捜索するロシア兵を見たとき、私は『戦闘はいまだ起きている』のだと自分に言い聞かせるようにしていた」


「ロシア兵は目につく物は何でも奪っていく。食べ物も、飲み物も、金目のものもすべて」


しばらく話を進めると、選択肢によっては酒やガソリンなどの「アイテム」を得られることがあります。


特定のアイテムをもっているか否かで、選べる選択肢が変わってくることもあります。


今回のプレイではオレクシーの心理状態パラメータが0になり、「オレクシーの絶望」というイベントが発生しました。


このイベントではオレクシーが絶望を感じてしまったため、話半ばでゲームオーバーとなってしまいました。


なお、選択肢を変更するとイベントは回避され、別のストーリーが始まりました。


このように選択肢ごとに異なるストーリーやエンディングが用意されているため、プレイによって違った話を読むことが可能となっています。なお、話の途中でいつでも「セーブ」を行うことができるので、さまざまな物語に触れることもできます。


なお、ゲームタイトル画面では「情報源」という項目も用意されています。


ここでは、ウクライナで実際に発生し、各メディアが報じた出来事を一覧で確認することができます。「外部リンク」の横にあるリンクは、該当の記事リンクです。


さらに、ウクライナ軍へ支援するためのリンクもゲーム内に用意されています。


Ukraine War Storiesを開発したのはウクライナの首都キーウを拠点とするゲームスタジオで、ロシア軍による略奪で家を追われたメンバーもいるとのことです。

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in レビュー,   動画,   ゲーム, Posted by log1p_kr

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