DisplayPort 2.1の仕様が公開される、既存のDisplayPort 2.0ケーブルはすべてDisplayPort 2.1に対応
2022年10月17日に、映像周辺機器の標準化団体であるVideo Electronics Standards Association(VESA)が「DisplayPort 2.1」の仕様を公開しました。「DisplayPort 2.1」ではUSB4との整合性向上が主な目的とされており、既存の「DisplayPort 2.0」対応ケーブルをそのまま用いることが可能です。
VESA Releases DisplayPort 2.1 Specification - VESA - Interface Standards for The Display Industry
https://vesa.org/featured-articles/vesa-releases-displayport-2-1-specification/
DisplayPortはHDMIと並んで多くのデバイスに採用されている映像入出力インターフェイスで、8K映像やHDR映像など高画質な映像の伝送に対応しています。また、2014年に仕様が公開された「DisplayPort 1.3」からはUSB Type-Cコネクタによる接続にも対応しており、USB Type-Cケーブル1本で電源供給から映像入出力まで行えるディスプレイも複数登場しています。
VESAによると、「DisplayPort 2.1」はDisplayPort規格とUSB規格の整合性を向上させることを主な目的として策定されたとのこと。具体的には、DisplayPortに新たな帯域幅管理機能が追加されたことで、USB4を介したDisplayPortトンネリング時に既存の規格よりも効率的に他のI/Oトラフィックと共存できるようになります。
VESAは「同一バージョンのDisplayPortに対応したケーブルでも、対応転送速度が異なる」という問題を解決するために、2022年2月からDisplayPortの認定プログラムを開始しています。VESAによると、認定プログラムで「DisplayPort 2.0」への対応が確認されたケーブルは、「DisplayPort 2.1」でも引き続き使用できるとのこと。このため、既に「DisplayPort 2.0」対応ケーブルを所持しているユーザーは新たなケーブルを購入する必要はありません。
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また、「DisplayPort 2.1」の仕様には高速転送ケーブルのケーブル長延長も盛り込まれており、上記の認定プログラムにおいて最大80Gbpsで動作することが認められた「DP80」対応ケーブルは1メートル、最大40Gbpsで動作することが認められた「DP40」対応ケーブルは2メートルのケーブル長をサポートすることが求められています。
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