自動車のタッチパネル操作は物理ボタンの4倍時間がかかる
By Glenn Lindberg/Vi Bilägare
近年ではスマートフォンだけでなく冷蔵庫や扇風機など多くの製品にタッチパネルが搭載されており、物理ボタンをポチポチ操作する機会が徐々に減少しています。自動車でも同様に大型タッチパネルを採用する車種やモデルが増加しており、エアコンや音楽再生などをタッチパネルで操作できるようになっています。しかし、自動車メディアVi Bilägareの調査では「タッチパネルは物理ボタンよりも操作に時間がかかる」という事実が明らかになりました。
Physical buttons outperform touchscreens in new cars, test finds | Vi Bilägare
https://www.vibilagare.se/nyheter/physical-buttons-outperform-touchscreens-new-cars-test-finds
近年登場する自動車には、大型のタッチパネルが搭載されたものも多く、数多くの操作をタッチパネルから実行できるようになっています。例えば、テスラの「Model 3」には15インチのタッチパネルが搭載されており、エアコンの温度設定やヘッドライトの点灯などの操作を実行できます。Vi Bilägareによると、多くの自動車にタッチパネルが搭載される背景には「見た目がスマートになる」「物理ボタンは在庫の管理コストが高い」「タッチパネルなら新機能の追加や修正が可能」といった事情があるとのこと。
Vi Bilägareはタッチパネルがドライバーに与える影響を調査するべく、被験者に11車種の自動車を運転させ、時速110kmで走行しながらラジオの操作やエアコンの温度設定を実行するのに必要な時間を計測しました。その結果、最も短時間で操作が完了したのはタッチパネルを搭載していない「ボルボ V70」で、操作にかかった時間は10秒以内、操作完了までの走行距離は306mでした。
By Glenn Lindberg/Vi Bilägare
反対に最も操作に時間がかかったのは、大型タッチパネルを搭載した「MG MARVEL R」で、操作時間は44.6秒、操作完了までの走行距離は1372m。タッチパネル非搭載の「ボルボ V70」と比べて4倍以上の時間がかかっています。
By Glenn Lindberg/Vi Bilägare
Vi Bilägareは「タッチパネルの操作性は、物理ボタンよりはるかに劣っています」と述べ、物理ボタンの優位性を強調しています。
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