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「ネットワーク拡大に協力するともうかる」が触れ込みのWeb3プラットフォーム「Helium」は本当にもうかるのか?


Heliumは、Peer to Peer(P2P)で構築されたIoT向けワイヤレスネットワークをベースにしたブロックチェーンプラットフォームで、ブロックチェーンに基づく分散型オンラインエコシステムであるWeb3プラットフォームの一例として知られています。Heliumは専用機器を設置してネットワークの拡大を手助けすると、HNTトークンと呼ばれる仮想通貨がもらえるということで一部の投資家に注目されていますが、その実態について投資家のLiron Shapira氏がTwitterで取り上げています。


Heliumのネットワークは「Hotspot」と呼ばれる低消費電力の無線ルーターで構築されます。ユーザーはこのHelium Hotspotを購入して自宅や職場のWi-Fiに接続し、ネットワークを共有します。Hotspotは周囲最大26kmをカバーでき、近くにあるHotspotと接続して、LoRaWANプロトコルに対応した独自のネットワークを構築可能。さらにブロックチェーン技術を組み合わせ、Hotspotを設置したユーザーにHNTトークンを与えます。

Shapira氏によれば、Heliumはすでに3億6500万ドル(約500億円)の投資を集めているとのこと。そして、Hotspotを設置すればするほどHNTトークンをもらえるとの触れ込みで、Hotspotは2億5000万ドル(約342億円)を売り上げたと見込まれています。しかし、2022年6月に配布されたHNTトークンは、ネットワーク全体で6500ドル(約89万円)程度だったそうです。

オンライン掲示板サイト・Redditのr/heliumでは、Heliumに投資した人は400ドル(約5万4000円)~800ドル(約11万円)をHotspotの購入に費やしており、月100ドル(約1万3700円)ほどの収入があることを期待されていたとのこと。しかし、実態は、1人当たりの収入は月20ドル(約2700円)程度だったそうです


しかも、Shapira氏によると、ネットワークの正当な報酬は月0.01ドル(約1.3円)で、残りはネットワークの成長への投資とHNTトークンの相場による一時的な利益だとのこと。


一方で、Heliumを運営するNova Labsは、投資家から1年で3億ドル(約410億円)を集めているとShapira氏は指摘。Heliumは3億ドルも集めながら投資家に月6500ドルしか還元されないポンジ・スキームに近いビジネスになってしまっているようです。


結局のところ、HeliumネットワークはIoT向けのワイヤレスネットワークとして期待はされていたものの、実際は需要があまりにも低いため、たとえHeliumに50万基以上のHotspotがあったとしても収益は得られないとのこと。結局のところ、トークンというインセンティブが得られなければユーザーのモチベーションにつながらず、ここからHeliumが大きく成長する可能性はほぼないといえます。そのため、Heliumネットワークに対してエンドユーザーの需要がないことは予想可能であり、ワイヤレスネットワーク市場を分析しても、「Heliumネットワークの需要は高まるだろう」という予想は完全に誇張された臆測でしかないとShapira氏は評価しています。


Shapira氏は、「簡単にもうかる方法には注意してください」「空っぽで抽象的な話を注意してください」と述べています。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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