爆発が物体を貫通していく様子を最大500万fpsの超スローモーションで撮影したムービー

アクション映画などのワンシーンでよく見られる「爆発が徐々に広がっていくシーン」を実際に撮影するべく、スローモーション動画専門YouTuberのThe Slow Mo Guysが、成型爆薬を使って様々なスローモーション動画を撮影しています。
Catching an Explosion in Water at 5 Million FPS - The Slow Mo Guys - YouTube

The Slow Mo Guysのギャビンさん(左)とダニエルさん(右)が登場。

今回の動画はプライムビデオで配信中のAmazonオリジナル作品「ターミナル・リスト」の支援を受けて作成されたもので、アメリカ海軍の特殊部隊であるNavy SEALsが使用する「成型爆薬」が爆発する瞬間をスローモーションで撮影します。
撮影に使用されたのは1280×720ピクセル(720p:HD画質)で秒間12万コマ(12万fps)の高速撮影が可能なハイスピードカメラ「Phantom T3610」と……

秒間100万コマ(100万fps)を超えるスローモーション動画をモノクロで撮影可能な島津製作所のハイスピードカメラ「「(PDFファイル)HPV-X」」。

さらに、4K・1000fpsのスローモーション動画を撮影可能なハイスピードカメラ「Phantom VEO4K」も使用しています。

Navy SEALsは閉じられた扉のロック部分を破壊するために、成型爆薬を使用します。今回はこの成型爆弾のうち、毎秒10kmの速度でターゲットを粉砕できるものを利用して、複数台のハイスピードカメラで爆発の瞬間を撮影。まずは3枚の銅板を置いて、成型爆弾がどのように板を貫通していくのかを撮影します。

通常のカメラだと爆発が起きた瞬間、銅板が傾き煙を上げるのみで、何が起きたのかを認識することは不可能。

近くで確認すると、成型爆弾が設置された部分に大きな穴が開いており……

2枚目も貫通しているものの穴は小さくなっており、3枚目に至っては貫通できていませんでした。

これを1000fpsのスローモーションムービーで確認すると以下の通り。1000fpsのスローモーションでも爆発した瞬間に光が広がるのが見えるのみで、爆風が銅板を貫通していく様子を確認することはできません。


しかし、6万3000fpsで撮影されたスローモーション動画だと……

爆風が銅板を貫通していく様子がしっかりと収められています。

ただし、爆発の瞬間に発生する光が強烈過ぎて細かい部分は確認できず。



100万fpsで撮影されたスローモーション動画の場合、銅板に爆風が接触し……

銅板を貫通。

さらに2枚目の銅板に爆発が接触し……

爆風が銅板表面に広がっていく様子もしっかり収められています。

続いて、10枚のお皿を並べて成型爆弾を破裂させてみることに。

ボタンをポチッ。

通常のカメラでは一瞬にしてお皿がすべて吹き飛んでしまったように見えます。

成型爆弾の破片がお皿を固定していた土台部分にめり込んでしまい、ドライバーを使っても破片が取れず。成型爆弾の威力のすさまじさを物語っています。

というわけで、ここからはハイスピードカメラで撮影したスローモーション映像を確認します。まずは1000fpsの動画から。

奥のお皿から破裂しているのがわかりますが、お皿が1枚1枚破裂していく様子を撮影できているほどではなく……

ほとんど一瞬でお皿が破裂してしまいます。お皿の破片がカメラに向かって飛び散る様子が臨場感あふれています。

続いて9万4000fpsで撮影されたスローモーション動画。

爆発が起きた瞬間は強烈な光が広がり、手前(左)3枚ほどのお皿が光に飲み込まれ……

爆発光はさらに広がります。

5、6枚目のお皿からは爆発がお皿を貫通しています。

まるでアクション映画のワンシーンのような映像美。

爆炎は8枚目のお皿まで到達しており、9枚目と10枚目のお皿は爆発による衝撃波で割れたようです。

さらに100万fpsのスローモーション動画で爆発の瞬間を見ると以下の通り。まずは1枚目のお皿を爆発が貫通。

2枚目のお皿を貫通するとこんな感じ。お皿の成型爆弾側の面(左側)は爆風が広がり、爆風が貫通してくる面(右側)は爆風が最小限に留まっています。

さらにアップで100万fpsのスローモーション動画を確認するとこんな感じ。

モノクロなのでわかりづらいですが、お皿に開いた穴から爆風が広がり、次のお皿に穴を開け、穴に入らない爆発はお皿にぶつかり拡散していく様子がよくわかります。

さらに500万fpsのスローモーション動画だと、爆発が発生した瞬間をより鮮明に確認可能です。爆発が起きた瞬間に円形の衝撃波が生まれ……

この奥から爆炎がひょっこり顔を出し……

衝撃波を突き抜けて前方へと伸びていきます。


最後は成型爆弾を水中に向けて爆発させます。

通常カメラだと……

一瞬でケースごと水が四散。

ケースごと吹き飛ばす凄まじい威力ということ以外は何もわからず。

しかしハイスピードカメラで撮影すると、ケースがバキバキに割れて……

水が飛び散る瞬間まで克明に捉えることが可能です。


さらに9万4000fpsのスローモーション動画では、爆発の瞬間に生じる黒煙や爆発光が水中ではほとんど生じないため……

爆発がケースの奥に向かってグングン伸びていく様子を確認できます。

爆発が水中をある程度進んだあたりでケースにヒビが入り……

これと共に黒煙と泡が広がり、最終的にケースが破裂。


9万4000fpsのスローモーション動画を横向きに回転するとこんな感じ。まずは爆発の中心部分が水中に入っていき……

衝撃が水中に広がり、水中を進む爆心部分が気泡で見えなくなります。

気泡の奥から爆心部分がチラリ

そしてケースにヒビが入って終了。

これを成型爆弾でお皿を壊すスローモーション動画と並べると以下の通り。



最後は100万fpsのスローモーション動画で撮影したもの。爆発が水中に触れ……

水面に爆風が広がります。ただし、モノクロのスローモーション動画では水中を進む爆発の様子を確認することはできずでした。


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in 動画, Posted by logu_ii
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