取材

関西凱旋のアヴちゃん&森山未來が湯浅政明監督とともに映画『犬王』舞台挨拶に登場


劇場アニメ『犬王』が2022年5月28日(土)から公開されたのを記念して、5月29日(日)に梅田ブルク7で「『犬王』開幕記念!関西凱旋舞台挨拶」が開催されました。W主演の犬王役・アヴちゃん(女王蜂)と友魚役・森山未來さん、湯浅政明監督が登壇し、作品を語りました。

劇場アニメーション『犬王』 
https://inuoh-anime.com/


こういった舞台挨拶では進行役から名前を呼ばれて登場するスタイルが一般的ですが、今回は作品内容に合わせて、来場したお客さんが音楽とともに「ドンドンパッ」と膝と手を打ち鳴らす中の登場となりました。

アヴちゃん&森山未來&湯浅政明監督が映画「犬王」舞台挨拶で「ドンドンパッ」の中を入場 - YouTube


トーク部分のノーカット映像は以下。

アヴちゃん&森山未來&湯浅政明監督による映画「犬王」舞台挨拶 トーク部分ノーカット - YouTube


ざざっとまとめた内容は以下です。

MC・森川みどりさん(以下、MC):
それでは、ただいまよりこの舞台挨拶、始めてまいります。まずはご挨拶をいただきます。恐れ入りますがアヴちゃん、お願いいたします。

犬王役・アヴちゃん(以下、アヴ):
映画『犬王』で犬王役を演じました、「女王蜂」のボーカル・アヴです。こんにちは~。

MC:
ありがとうございます。続きまして、森山未來さんご挨拶をお願いします。

友魚役・森山未來さん(以下、森山):
友魚をやらせてもらいました森山です。今日はありがとうございます。

MC:
ありがとうございます。いろいろお話伺わせて下さい。そしてメガホンをお取りになりました湯浅政明監督です。ご挨拶をお願いします。

湯浅政明監督(以下、湯浅):
どうも、メガホン取りました湯浅政明です(笑) 今日はよろしくお願いします。

MC:
よろしくお願いします。今、「メガホン取ります」って言わないんですね(笑)

森山:
アニメってどうなんでしょうね?(笑)

アヴ:
アニメでもメガホンだって。

MC:
一応、監督さんにつける枕詞みたいな感じで。

森山:
そうですね。

アヴ:
すごい素敵って思いました。

MC:
そうですか、ありがとうございます。

アヴ:
(湯浅監督に)メガホン、持ったんちゃうの?

湯浅:
(笑いながらうなずく)

アヴ:
すばらしい。

MC:
失礼いたしました。さあ、いろいろお話を伺ってまいりたいんですけれども、『犬王』の舞台は京都です。そして今日、この「凱旋舞台挨拶」と名前がついていますように、アヴちゃん、森山未來さん、神戸のご出身と伺っております。

アヴ:
そうですね。

森山:
そうです。このあいだ、タワーレコード神戸店にポスターを貼っていただけることになって、僕らサインさせてもらったんですが、アヴちゃんがでっかく「地元。」って。

アヴ:
治安悪く写真を撮るっていうのをやって。

森山:
うれしかったですね。

MC:
じゃあちょっと関西にまつわる思い出とかをちょっと順番に伺ってみようかと。森山さん、いかがですか?思い出とか思い入れとか。

森山:
関西に対する思い入れ。おおう……

湯浅:
地元ですからね。

森山:
そうですね、もちろん思い入れはありますけど……まあ本当に、最近もBIGCATサンダーキャットっていうアーティストが来るというので、東京でチケット取れなかったから、どうしても見たくて1泊でバーって来て、CAT久しぶりに行って、帰ったりしましたね。

MC:
わざわざ心斎橋まで来られて。そうしたら、結構関西に来られたりすることはあるんですか?

森山:
そうですね、結構行ったり来たりしてます。

MC:
アヴちゃんはいかがですか?

アヴ:
私たち「女王蜂」ってバンド組んでるんですけれども、バンド結成したての時から叩き上がってきた場所がこの関西なんですね。関西って「コメディゴッサムシティ」だと思ってるんです。ちっちゃいころから保育園でもなんでも、先生にお話ししてたら「アヴちゃん、オチないの?」って言われたりとかして。各々でオチがない会話をしていて「あっ、オチないとあかんねや」っていうのを察したことある人、何人かいると思うんですけど、なんかみんな「叩き上がってる」イメージがあって、帰ってくると「話早いな」って思うのが関西ですね。

森山:
オチフォビア(恐怖症)や……

アヴ:
オチないと話したらあかんねや!ってなったら、オチを探しに行くよね、もう。

森山:
恐ろしい(笑)

アヴ:
恐ろしい町ですよ、大好きです。

MC:
そんなにオチを意識してしゃべってるわけではないんですけどねえ(笑)

アヴ:
でもこれはね、サガなんですよ。全員に備わってるアプリだと思ってます。

MC:
湯浅監督は……?

湯浅:
僕はそういう教育を受けていないので……

(一同笑)

湯浅:
最初の長編監督作品が『マインド・ゲーム』という大阪を舞台にした映画で、タナカカツキさんとか(原作者の)ロビン西さんとか、大阪出身の方と一緒にトークショーをしたんですけど、「まだキャラは決まんないの?」「あっ、キャラ見つかったので、そのキャラで行ってください」みたいなことを言われて、結構厳しいなあって(笑)

アヴ:
スパルタやな~

湯浅:
(『マインド・ゲーム』音楽担当の)山本精一さんも大阪なんで、本当に大阪の人ばっかり。あとは京都の作品を何本かやっていて京都もなじみ深いんですけれど、大阪はやっぱりスパイスカレーのメッカなので。

アヴ:
(湯浅監督は)カリーピーポーなので。

湯浅:
本当、来てましたね、よく。

MC:
食べに来られてた?

湯浅:
そうですね、1泊でとんぼ返りですけれど。

アヴ:
カレーのために?

湯浅:
回ったりとか。大阪、「カレー事情聴取」とかあるんですよね。

アヴ:
「カレー事情聴取」……?

湯浅:
たくさんカレー屋さんが集まって、いろんなカレーを少しずつ食べられるというイベントなんです。

MC:
そうですか、カレーの思い出につながるとはちょっと思わなかったです。今日はこうして「関西凱旋舞台挨拶」となったわけなんですけども、今回、皆さんにはこのあと本編をご覧いただきますので、どういう展開になるかなと思ってらっしゃると思います。京都を巻き込むような熱狂的なライブシーンが特徴の本作、「ブチ上がる」っていうイメージがすごくありますので、最近皆さんがブチ上がったことをうかがえますか?

アヴ:
私はライブでブチ上がることがとても多くて、日々ブチ上がっているんです。ライブに来て下さった方もいらっしゃると思うんですけど。もちろん、この映画を見て……昨日で見たのは10回目ぐらいなんですけど、また新しくブチ上がったり。個人的にブチ上がったということだと、私はいま歯の矯正をしていて。

森山:
(笑)

アヴ:
何回歯磨きの話するねんって思ってると思うけど(笑)、歯大好きなんですね。「人よりも歯の動きが遅い」って言われて。なんでだろうと思ってレントゲンを撮ったら、歯の強さが人間じゃないぐらい強かった。

森山:
歯の……どういうことすか?

アヴ:
普通の人の生え方がこれくらいやとしたら、私、これくらい生えてるんやて(歯の根が長いことを示す手ぶり)

森山:
そんな長いの?

アヴ:
ブチ刺さってるんやて。それ聞いたとき「え、人間離れや~ん」って。人間離れした役もやってますし「ああ、いいな~」と思って、静かにブチ上がってました。歯医者さんで。

MC:
歯医者さんでブチ上がって。

アヴ:
静かに「ゴゴゴゴゴ」ってなってました。

MC:
さて森山さん、ブチ上がられた何かエピソードはありますか?

森山:
大阪やったらこの前サンダーキャットっていうのをライブで見に来たとき、久しぶりにライブハウスに入ったというのもありましたし、少しずつ規制も解かれてきてライブのパフォーマンス自体もすごく良くて、久しぶりにめっちゃ揺れましたね。

MC:
ホンマに揺れてはりますね(笑)

森山:
揺れてました揺れてました。

MC:
湯浅監督はいかがですか?

湯浅:
難しいね、「ブチ上がる」って……。すごく若いとき、アニメーターでうまくいかないなって思ってるときに初めて演出の仕事をしたら、めちゃくちゃ面白くて、見てる人がすごく喜んでるのが見えたとき、頭から変な汁がピューって出たような感じがして。それまでは向いてない仕事だと思ってたのが、これは天職だなという風に180度変わるようなことがあって、今もそのときの勢いで続けちゃってるという感じはあります。

MC:
それはすごいきっかけですね。

湯浅:
そうですね、面白いと思いましたし、楽しいと思いました(笑)

MC:
人生がそれで変わるっていうのもすごいですよね

アヴ:
あと、さっきブチ上がったことがあって。監督と私たち2人(アヴ&森山)って今回、プロモーションで一緒になることが多いんですけど、初めて監督が「青い」ところを見たんですよ。いつも白いの!「今日青いんですね」って言ったら「まあそういう時もありますよ」って(笑) めっちゃブチ上がりました

森山:
シャツとニットを絶対に合わせてきはりますもんね。

湯浅:
うぅん、そういう時もあるね。

(一同笑)

アヴ:
ブチ上がるわぁ……

MC:
おしゃれなんですね、監督。

湯浅:
最近人前に出ることが多くて、服がないんで、この間初めてパルコに行って服買いました。パルコって全然俺には関係ない場所だと思ってたけれど、初めて買いました、勇気出して。


MC:
いいですねえ。その青い監督にアヴちゃん、ブチ上がってしまった?

アヴ:
先ほどね、前室の楽屋でブチ上がりました。

MC:
さっき言うてはりましたもんね、森山さんと2人で「監督青いよ」って。

森山:
そうそう、その話なんです。

アヴ:
すごいものをみんな見てるからね?

MC:
珍しいそうです。さて映画の中でも本当にブチ上がっていただきたいシーンがいーっぱいあるんですけど、ちょっと今から(会場のお客さんが)ご覧になるのでお話もしにくいかもしれませんが、「こういうところがすごい好き」とか「この曲がいい」とか「この演出がよかった」とか、『犬王』の中でそれぞれが感じてらっしゃるところをちょっと教えていただきたいです。監督にとってはもう全部「見所」だと思うんですけれど、湯浅監督いかがですか?

湯浅:
犬王がやる舞台は「平家物語」の新しい話を拾ってのものなんですけど、本当はショボショボっとした話だったけど「いや俺はそんなことはない、俺はずっと負けないぞ」「必ず俺はどうにかしてやる」という風なストーリーになっているんで、歌の中で歌詞にも注目してもらえば、本当に力強くアガっていくような構成の話になっていると思います。犬王たちは、わりと底辺の方からがんばって上っていくんです。そういう時に、下々というと変かもわからないですけど、そういった人たちと一緒に拳をあげて上がっていく感じと一緒になって盛り上がれると思うので、ぜひ歌詞とか注意しながら見てもらえるといいなという風に思います。

MC:
監督はもともとこの作品に携わられるきっかけってなんだったんですか?

湯浅:
プロデューサーから持ちかけられたのが……。

(一同笑)

アヴ:
剛腕の素晴らしい方がいらっしゃるんですよ、竹内さんっていう。

湯浅:
『マインド・ゲーム』で宣伝を担当していたアスミック・エースの竹内さんという人と、その時からときどき企画をご一緒していて。『四畳半神話大系』もそうだったと思います。

MC:
そうなんですね。本当に作品の世界観が……時代は室町時代といっていいんですか?

湯浅:
ええ、いいと思います。南北朝時代とかいろんな言い方するみたいですけど、みんながいろんなこと言ってるので、はっきり言える人は多分いないと思います。だいたい室町時代だと思います。

MC:
……なんだけど、本当に現代と通じるものがいっぱいありますもんね。さっきも監督が歌詞とおっしゃいましたが、そのあたり、注目していただきたいと思います。アヴちゃんは歌とかも全部やってらっしゃるので、とにかくいっぱいいろんな情熱が作品の中に注ぎ込まれていると思います。

アヴ:
上げだすとキリがないんですけども、私自身、何度も何度も、ラッシュの状態からたぶん10回ぐらい、完成した状態でも何度も見ているんですが、毎回「うわーっ、すごいなーっ」ってなんで思うんだろうと思って、昨日見た後に監督が近くにいたので「ここって?」みたいな話をしたんですけど、生えてる草の種類とか……

森山:
ああ~

アヴ:
それにも実はこういう、花言葉じゃないですけど、植物の意味があったりとか。あと、モブっていうとあれなんですけど、群衆の中の1人1人に「実はこういう風な生き方をしている、だからこういう今、こういう状態があるんだ」っていう人がいて。なんで覆面をしているかっていうと、この時代はこういう人たちが実はたくさんいて、とか、全部に裏打ちというか、裏地があったんですね。それがあるから「うわー、モンスター映画やわ。ヤバ、食らった」の先にも何か知りたいことがあったり、「まだまだわかりきれてない、この映画のことを」って思いながら、私、何度も見てるんだなと思って。1回目に見たときは、すごく新鮮に「うっわー」「やっばー」ってなると思うんですけど、もしよかったら、たくさん見ていただいて、なんか好きなポイントをたくさん探求していただけるとうれしいなっていうのが私の推しポイントですね。

MC:
そうですね。曲とかもすごいいいですよね。

アヴ:
そうですね。

MC:
ええ。

アヴ:
曲……曲について話した方が良さそうな感じが……。

(一同笑)

アヴ:
曲については私も「レペゼン室町」ということで、初めて室町時代の歌詞を書いたんですけれども、その歌詞1つとっても、湯浅監督と(脚本)野木亜紀子さんが点で置いてくれてたメモだったりとか、ポエムだったりとかを紡いで書き上げることができました。私自身「女王蜂」というバンドでやっていることと違って、声だけでの出演だったので、最初は少し「うーん、大丈夫かな」って思ったこともあったんですが、やっぱり未來氏と一緒にやったこともそうやし、大好きな湯浅監督作品に出たこともそうやし、めちゃくちゃ肩をブン回せたので、そのへんの「ブン回している感じ」を、全体のうねりを楽しんでいただければ、音楽に関してはうれしいなと思っています。

湯浅:
レコーディングもすごく楽しかったですね。

アヴ:
めっちゃ楽しかった。

湯浅:
もうガンガン行くんで(笑) アヴちゃん中心でどんどん「もっと次のテイク、これを」って。本当にいいテイクはたくさんあったんですけど、見れるのは1テイクだけなので。

アヴ:
そうですね~

森山:
僕のレコーディングの時も、湯浅さんがOKを出すとかじゃなかったですよね。

湯浅:
まずアヴちゃん(笑)

アヴ:
(監督は)全部OKなんやもん。

森山:
まずはアヴちゃんがOKかどうかっていう(笑)

アヴ:
そう、「これはケンカ売れてるかな」とか「これはブチ切れてるかな」っていうテイクを選んで紡ぎましたね。

湯浅:
そうですね、レコーディングといってもライブの感じでレコーディングする形だったので、そういう「ステージング」的な雰囲気みたいなものは、もう、お任せしてやっていただいた感じです。

アヴ:
うれしかったです。

MC:
森山さんは「ここ印象に残ってる」っていうところとかありますか?

森山:
やっぱりアヴちゃんの存在そのものというか、つまり犬王ですね。歌もそうですし、与えられた楽曲や歌詞を歌で返すというよりも、歌詞も自分で書かれたりだとか、譜割りも大友(良英)さんといろいろ打ち合わせしながら一緒に作っているので、アヴちゃんのフィジカルがそのまま(スクリーンを指して)ここに乗っかってるというのが、見ていて皆さんすごくわかると思います。あとは、お芝居部分、声に関しても、本当に七色の声を持っているので、幼少期から大人までずっとやってらっしゃるんですけど、声の使い分けがハンパない。

MC:
ああ~

森山:
それは、もちろん今までの努力のたまものと、もともと持っているポテンシャルというか、もう、いろんなものを総動員してらっしゃいます。

アヴ:
ベタ褒めですねぇ。

森山:
いえいえ。

アヴ:
ありがとうございます。ホンマに全キャストがうねってて、その私のうねりを一番吸い上げてくれてバディを組んでくれたのが未來氏なので。ここの仲良しな神戸出身の10年来の、ま、ベタベタは付き合ってなかったけども、仲良しなお友達の、すばらしい関係性のまま、バディのまま、アニメーションで動けたっていうのが。

湯浅:
そうですね。そういう森山さんの歌にも注目して欲しいです、もうガッツリいってるので。特に冒頭に、ちょっと技があるんですけど。

アヴ:
ねー。

湯浅:
普通の古典的な謡から語りに返っていくんですけど、これ結構、かなり難しい注文で。その前にこう、琵琶を練習してくださったりとか、歌を練習して下さったので、わりと何回かですらっとできたんですが、ちょっと簡単なことではないなというところを見て欲しいですね。うまい歌い回しというか、歌から語りになっていくような。

MC:
それは監督からのリクエストだったんですか?歌から語りというのは。

湯浅:
そうですね、そういう風にならないとまとまらないだろうと思ったので(笑) 無茶振りですけど。

MC:
それを聞かれた森山さんはいかがでした?

森山:
そのときには、どういう音楽になってどういう歌を歌うかはわからなかったんですけど、(友魚は)琵琶法師という設定だったので、一応先生を紹介していただいて練習はしていたんですよね。それこそ、「平家物語」だとかそういう話を琵琶法師さんたちは拾い上げて、日本全国行脚しながら、物語を口伝的に民衆の人たちに伝えていったり、奉納していくみたいなことをやっていたので、「歌であり語りであり」が渾然としているとのが琵琶法師さんのあり方なんですよね。それを練習できていたのが良かったのかなと。本当に学びになりましたね。

MC:
ぜひそのあたりもご注目いただきますようお願いします。もっともっとお話伺いたいんですが、だんだん時間がなくなってきまして、すごい残念なんですが、皆さんから、最後のメッセージをお願いします。アヴちゃんお願いしていいですか?

アヴ:私たちは自分の名前を名乗ったり、好きなことを発信したりするのも、とても気軽なところがありますが、着ている服にしても使っている言葉1つにしても、いろんな人たちが紡いできたことで残ってきたというだけなんです。残らなかったものがたくさんある中で、名前だけが残っていた「犬王」を、ここまで解釈するとこんなにも面白いカオスができるんだということを、今から見てもらうことになると思います。私はこの映画のことを「モンスター」だと感じていて、そのモンスターの中核、マグマの一番ヤバいモンスターの犬王役として今回呼ばれたんだと思って、思い切りやらせていただきました。何度も見て欲しい、と同時に、帰り道になにか湧いてくるものがあれば、作品に参加して良かったなと心から思います。楽しんで下さい。よろしくお願いします。

MC:
ありがとうございます。それでは森山未來さん、お願いいたします。

森山:
この映画、僕は「フェス映画」と呼ばせてもらってるんですけれど、本当にここ数年、人と会ったり、みんなで場所を共有したり、みんなで声を出し合ったりというのがなかなか難しい状況だったのが、「ポストコロナ」「ウィズコロナ」、いろんな言い方がありますけれど、少しずつ人と出会ったり、実際にフィジカルで触れあったりみたいことを、皆さん希求していると思いますし、実際そういう風な動きになってきているし、その幕開けのような映画になるのではないかなと思います。ぜひ、体で浴びてもらえればと思います。ありがとうございました。

MC:
ありがとうございます。それでは湯浅政明監督お願いいたします。

湯浅:
いろいろ歌詞を聴いた方が楽しめるんじゃないかとか細かいことを言ってますけれど、いつも映画を作るとき、自分が解放されたいなと思って映画を作っているので、映画をできるだけ楽しんでもらえたらなという風に思っています。古川日出男さんが書かれた「平家物語」の新訳は琵琶法師たちが伝えたお話で、その琵琶法師たちや能楽師たちの話を書いたのがこの『犬王』です。室町時代の名前が残ってない人たちに、アヴちゃんや森山さんがまた命を与えてくれたような感じの映画なので、ぜひ今いる人たちのように楽しんで見てもらえるといいなという風に思います。今日はどうもありがとうございました。

MC:
ありがとうございます。

なお、今回の舞台挨拶は最後に一般の方も撮影できるフォトセッションタイムが設けられ、アヴちゃんは「素敵に撮って、素敵に(SNSに)上げてね」といろいろなポーズを決めてくれました。

映画「犬王」舞台挨拶の来場者向けフォトセッションでサービスするアヴちゃん&森山未來&湯浅政明監督 - YouTube


アヴちゃんが「モンスター映画」、森山さんが「フェス映画」と語る、「狂騒のミュージカル・アニメーション」映画『犬王』は全国公開中です。

劇場アニメーション『犬王』本予告(60秒) 5月28日(土)全国ロードショー![代表作入りver.] - YouTube

©2021 “INU-OH” Film Partners
配給:アニプレックス、アスミック・エース

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