Appleが紛失・盗難されたiPhoneの修理を拒絶することに
Apple関連メディアのMacRumorsが独自に入手した内部文書によると、Appleは顧客がサービス対象の端末を持ち込んだ際にGSMAデバイスレジストリを使い、その端末が紛失・盗難されたものでないかを確認し、Apple StoreおよびApple認定サービスプロバイダーに警告するようになったことが明らかになっています。
Apple Stores Will Now Decline to Repair iPhones Reported as Missing - MacRumors
https://www.macrumors.com/2022/03/29/apple-stores-iphones-reported-missing-policy/
Apple will no longer repair iPhones reported as lost or stolen - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/03/29/apple-will-no-longer-repair-iphones-reported-as-lost-or-stolen/
Appleは紛失・盗難にあった端末の修理サービスを提供しないというポリシーを持っていますが、これは端末の「探す」機能が有効になっている場合に限られていました。しかし、Appleは新たにGSMAデバイスレジストリで端末の紛失・盗難が報告された場合でも、iPhoneの修理を拒否する方針に転換したことが明らかになっています。
Apple StoreとApple認定サービスプロバイダーに送られた内部文書によると、AppleはGSMAデバイスレジストリのデータベースを利用して、修理サービスを提供する前に端末が紛失・盗難されたものかどうかを確認するようになります。GSMAデバイスレジストリに紛失・盗難された端末と登録されている場合、Apple StoreとApple認定サービスプロバイダーのエンジニアは修理サービスを拒否する必要があります。
GSMAデバイスレジストリはスマートフォンの所有者が紛失・盗難・詐欺などの状況を登録したり、端末の支払いプランの対象であることを示したりすることができるグローバルデータベースです。電話のIMEIを使用することでGSMAデバイスレジストリにアクセスできる企業は、端末が紛失・盗難・詐欺などのカテゴリに属しているかどうかをチェックできます。
ユーザーがiPhoneの「探す」機能を無効にできない場合、Apple StoreとApple認定サービスプロバイダーはiPhoneを修理することができません。つまり、GSMAデバイスレジストリが利用されるようになったことで、「探す」機能を有効にしたことがないiPhoneが盗まれた場合でも、公式サービスで修理されることを防ぐことができるようになります。
・関連記事
Appleは認定サービスで修理したiPhoneやMacを再びAppleCare+に加入できるようにするオプションを検討中 - GIGAZINE
Appleがついに自分でiPhoneを修理可能な部品やツールを一般販売すると発表 - GIGAZINE
Apple製品の修理代が高すぎる問題を解決するべく求められる「修理する権利」とは? - GIGAZINE
Appleと契約したサードパーティ修理業者に突きつけられる契約内容が「一方的すぎる」という報道 - GIGAZINE
Appleの修理サービスは赤字 - GIGAZINE
・関連コンテンツ