「新型コロナにかかったことのない人は友達がいない」と韓国のワクチン協会副会長が発言して炎上
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の記録的な流行に見舞われている韓国で、ワクチン協会副会長が「まだCOVID-19にかかったことがない大人は対人関係の問題を抱えている」と発言したことが大きな話題を呼んでいます。
People who haven’t had Covid yet probably have no friends, a Korean doctor says | The Independent
https://www.independent.co.uk/asia/east-asia/covid-no-friends-south-korea-doctor-b2045018.html
People who haven't had COVID yet probably have no friends, a Korean doctor says | World News | Sky News
https://news.sky.com/story/people-who-havent-had-covid-yet-probably-have-no-friends-a-korean-doctor-says-12576199
「COVID-19感染歴がない大人は友達がいない」と自身のFacebookアカウントで発言したのは、ワクチン協会副会長であるMa Sang-hyuk氏。同氏はCOVID-19の記録的流行に見舞われる国内の状況に対し、「『ウイルスを回避するのがいかに難しいか』をたとえる」という意図からこの発言を行ったとのことですが、「比喩的で誤解があった」とのことで、数日後に投稿を削除しました。
韓国ではオミクロン株の流行によって2022年2月から感染者数が増え始め、3月には連日20万人という新規感染者を記録している状態。Ma氏が問題の発言を行ったのは新規症例数が40万人超えを果たした3月16日のことでしたが、その後も流行は収まることなく3月25日には累計感染者数が1080万人超、つまり「国民の約20%がCOVID-19に感染したことがある」という状態に至っています。
CNN.co.jp : 韓国の5人に1人が新型コロナ感染、1日の死者数が最多に
https://www.cnn.co.jp/world/35185393.html
火葬場での焼却が滞るほどの犠牲者を生み出しているとされる惨禍の中、Ma氏は「陽性判定者が迅速な治療を受けられるように医療システムを再編成すべき」という持論を唱えており、今回の発言も「社会的距離の確保ではなく、治療に焦点を当てるべき」という主張に沿ったものとのことです。
他方、韓国・ソウルの英字日刊紙であるThe Korean Heraldは韓国統計庁が3月15日付けで発表した「2021年度国民クオリティ・オブ・ライフ報告書」の中で、COVID-19の流行前の2019年には27.7%だった社会的孤立度が6.4ポイントも増加して過去最高の34.1%に達したという点に触れて、Ma氏の「友人がいない」発言と社会的孤立度の深刻化を絡めた報道を行っています。
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