サイエンス

「新型コロナウイルスの再陽性はPCR検査でウイルスの残骸が検出された可能性」と韓国専門委員会が見解を表明


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した患者1600人のうち277人が再検査によって陽性と判定された問題について、韓国国内のCOVID-19感染者を治療する医療スタッフで構成される新型感染病中央臨床委員会のオ・ミョンドン委員長が「新型コロナウイルスの再活性化・再感染などではなく、体内に残留している新型コロナウイルスの残骸がPCR検査で検出されている可能性が高い」という見解を発表しました。

(LEAD) Recovered virus patients retest positive due to 'dead' virus fragments: experts | Yonhap News Agency
https://m-en.yna.co.kr/view/AEN20200429007051320

Why experts aren't too worried about COVID-19 patients retesting positive for the coronavirus - CBS News
https://www.cbsnews.com/news/coronavirus-patients-test-positive-again-covid19-south-korea-experts-not-too-worried/

COVID-19を完治させたとしても再度COVID-19に罹患してしまうという「再感染」の可能性が指摘されています。世界保健機関は2020年4月24日付けの報告書で、「新型コロナウイルスに感染し抗体を保有しても、2度目の感染を防げる証拠は現時点では存在しない」という見解を示し、再感染の可能性を公に認めました。

再感染、防げる証拠ない 新型コロナ抗体保有者―WHO:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042500377&g=int

しかし、ミョンドン委員長は2020年4月29日に行われた講演の中で、新型コロナウイルスの再感染を否定する見解を打ち出しました。


新型コロナウイルス検査として広く使われているPCR検査は患者から採取したサンプルからウイルスのRNAやDNAを検出する検査ですが、ミョンドン委員長によると、PCR検査の感度は非常に高い上に、「死んだウイルス」と「生きているウイルス」を区別できないとのこと。そのため、COVID-19を完治させた患者のサンプルからすでに不活化された新型コロナウイルスのRNAを検出するというケースが考えられるそうです。

動物実験によってCOVID-19の抗体は少なくとも1年間はある程度のレベルで持続すると示唆されており、さらに新型コロナウイルスは人間のDNAと結合せず慢性感染症になり得ないことから、ミョンドン委員長は「再度陽性反応が出たのはPCR検査の技術的限界によるもので、再感染や再活性化ではない可能性が高い」という見解を示しました。


アメリカ大手メディアのCBS Newsに対して、ソウル医療センターの感染症部門の責任者を務めるジェフリー・チェ氏は「退院した患者から新型コロナウイルスが検出されたり呼吸器症状が完治しなかったりといったケースが確認されていますが、仮にそのような場合でも『当該患者が感染を広める』ということを意味しません」とコメントしています。

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in サイエンス, Posted by log1k_iy

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