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「最もオススメできる」と高評価多数な「第5世代iPad Air」の海外レビューまとめ


2022年3月9日、Appleが新製品発表イベントの中で第5世代iPad Airを発表しました。SoCはMac向けの独自シリコンとして海外メディアから高評価を集めたM1に変わったことで、CPU性能が最大60%高速化するなどいくつかの進化を遂げています。発売日は2022年3月18日(金)ですが、一足先に手に入れたIT系メディアが多数レビュー記事を掲載しています。

iPad Air - Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/ipad-air/

第5世代iPad Airの主なスペックは以下の通り。

サイズ247.6mm(縦)×178.5mm(横)×6.1 mm(厚み)
重量Wi-Fiモデル:461g/Wi-Fi+Cellularモデル:462g
解像度2360x1640ピクセル、264ppi
輝度500ニト
チップApple M1
CPU8コア
GPU8コア
RAM8GB
ROM64GB/128GB
リアカメラ12MP広角カメラ、絞り値ƒ/1.8
ビデオ4Kビデオ撮影(24fps、25fps、30fpsまたは60fps)、1080p HDビデオ撮影(25fps、30fpsまたは60fps)、720p HDビデオ撮影(30fps)
FaceTime HDフロントカメラ12MP超広角フロントカメラ、122°視野角・絞り値ƒ/2.4、1080p HDビデオ撮影(25fps、30fpsまたは60fps)
ワイヤレス通信方式全モデル:Wi-Fi 6(802.11ax)、同時デュアルバンド(2.4GHz/5GHz)、MIMO対応HT80、Bluetooth 5.0/Wi-Fi+Cellularモデル: 5G NR
充電と拡張性USB Type-C(USB 3.1 Gen 2(最大10Gb/s)、DisplayPort対応)
電源とバッテリーWi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間、28.6Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリー内蔵


The Verge
Apple iPad Air (2022) review: it’s the nice one - The Verge
https://www.theverge.com/22979828/apple-ipad-air-2022-review


The Vergeは「第5世代iPad Airはほとんどの点において2020年モデル(第4世代iPad Air)と変わりません。デザイン、ディスプレイ、スピーカー、リアカメラ、指紋認証機能のTouch IDはすべて2020年モデルから引き継がれています。フロントカメラは既存の第4世代iPadと同じもの。筐体も第4世代iPad Airから変化がないため、既存のケース・キーボード・Apple Pencilといったアクセサリーとも互換性があります」と指摘。

では何が新しいのかというと、これら機能の組み合わせを599ドル(7万4800円)で手に入れることができるということ。これはAppleの印象的なM1チップを手に入れることができる最低価格です。


第5世代iPad Airは第4世代iPad Airよりも明らかに優れた機能を有していますが、第3世代11インチiPad Proと比べると必ずしも優れているというわけではなく、ノートPCの代わりとなるものでもないとThe Vergeは指摘。さらに、読書や動画視聴、ゲーム、メモといった機能をiPadで利用したいと思っている人にとっては「良い選択肢となる」と評しています。

なお、The Vergeは第5世代iPad Airの悪い点としてストレージが64GBと256GBの2つしか存在しないことを挙げています。

MacStories
iPad Air 2022 Review: Refined Balance - MacStories
https://www.macstories.net/stories/ipad-air-2022-review/


MacStoriesはM1チップを搭載した第5世代iPad Air、A14 Bionic搭載の第4世代iPad Air、A15 Bionic搭載のiPhone 13 Pro Max、M1チップ搭載の第3世代11インチiPad Pro、M1チップ搭載のMacBook Airという5つのデバイスでCPUのベンチマークテストしています。その結果が以下の表にまとめられており、M1チップ搭載端末はシングルコア・マルチコアのどちらも同等のスコアを弾き出しています。つまり、第5世代iPad AirのM1チップはパフォーマンスを意図的に制限するダウンクロックが行われていないというわけ。


MacStoriesは第5世代iPad Airを6日間使用した感想として、「ネットサーフィン、読書、動画視聴などについては同じM1チップを搭載した第3世代11インチiPad Proと同じくらい高速だった」と記しています。MacStoriesは「確かに、第3世代11インチiPad Proの16GB RAMと第5世代iPad Airの8GB RAMには違いがあり、メモリが少なくなることで保存できるSafariのタブが少なくなりましたが、この6日間で気づいた点はそれだけです。第5世代iPad AirはM1のおかげで第3世代11インチiPad Proと同じくらいパフォーマンスが高くエネルギー効率が高い端末です」と評しました。

Tom's Guide
Apple iPad Air (2022) review: A new standard for tablets | Tom's Guide
https://www.tomsguide.com/reviews/ipad-air-2022-review-a-new-standard-for-tablets


Tom's Guideは「重さ461gというタブレットは持ち運びが簡単なことは言うまでもありません。ヘッドホンジャックがないという点にケチをつけることもできますが、Appleのほかのデバイスも近ごろヘッドホンジャックを排していることを考えると大したことではありません」と指摘。

第5世代iPad Airの10.9インチLiquid Retinaディスプレイは第4世代iPad Airと同じものを採用しており、公式サイト上に書かれているスペック上はどちらも輝度は最大500ニトです。しかし、Tom's Guideは実際に第5世代iPad Airを使用したところ、「ディスプレイが少し明るくなったように見えた」と記しています。Tom's Guideがディスプレイの明るさテストを実施したところ、第5世代iPad Airは484ニトで第9世代iPad(2021年モデル)と同じですが、第4世代iPad Airは440ニトと低かったと指摘しています。

また、sRGB色域のカバー率は111.8%と非常に優れており、DCI-P3色空間のカバー率は79.2%、0に近いほどよいとされるDelta-E色差は0.29と、色の精度も優れているとTom's Guideは評しています。

Tom's Guideは全体的に「YouTube、Twitch、Netflixなどすべての動画サービスは比較的小さな第5世代iPad Airの画面で見栄えします。お気に入りのYouTubeチャンネルを視聴するのに最適なタブレットだと思います」と評価しました。ただし、キーボードなどのアクセサリーが依然として高価な点を難としています。

Ars Technica
2022 iPad Air review: M1, other tablets 0 | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/03/2022-ipad-air-review-m1-other-tablets-0/


Ars Technicaは「第5世代iPad Airが第4世代iPad Airから進化した大きな点は、セルラーモデルが5Gに対応したこと、USB Type-Cポートの転送速度が2倍となったことです。もちろん5G通信は住んでいる地域によってはメリットがない場合がありますし、USB Type-Cポートも有線でファイル転送を行わない人にとっては重要ではありません。リアカメラは進化していませんが、フロントカメラは7MPから12MP超広角カメラとなり、写っている人を自動で追尾するセンターフレームをサポートするようになりました」と述べています。

第5世代iPad AirのUSB Type-Cの転送速度は第4世代iPad AirのUSB 3.1 Gen 1(5Gbps)と比較して2倍となっていますが、第3世代11インチiPad Proとは異なりThunderbolt 4に対応していない点には注意が必要。つまり、第5世代iPad AirはThunderbolt対応のアクセサリーとの互換性がないということになります。

第3世代11インチiPad Proと比較してパフォーマンスにほとんど違いがないことを考えると、これら2つの違いは主に設計上の違いにあるとArs Technicaは指摘。例えばベゼル幅は第5世代iPad Airの方が少し厚め。第5世代iPad Airを第3世代11インチiPad Proと比べると、リフレッシュレートは60Hzと120HzのProMotionディスプレイよりも低く、スピーカーとマイクも耐久性が劣るとArs Technicaは述べています。また、Apple純正のiPad関連アクセサリーが高価な点が難点だとしています。

さらに、第3世代11インチiPad Proにある顔認識機能のFace IDもなく、トップボタンのTouch IDを使用する必要があります。第3世代11インチiPad Proにある拡張現実(AR)アプリや、3Dスキャンを提供するLiDARもありません。

Ars Technicaは「ともかく、第5世代iPad Airはこの価格で手に入るAppleのタブレットの中で間違いなく最高の製品です。2020年以降のiPadシリーズを持っている人にアップグレードを促すにはおそらく十分ではありませんが、それより古いデバイスから買い替える場合、第5世代iPadは最もオススメできるタブレットです」と評価しました。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by log1p_kr

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