コーディングも支援可能な文章生成AI「GPT-3」が文脈に応じた内容を生成するように進化
1週間AIとバレずに人間と会話できたという高性能な文章生成AI「GPT-3」がアップデートされ、新たに「文脈」を理解して内容を変化させられるようになりました。この技術はGithub Copilotにも導入されており、後ろの内容を見つつ適切に抜けているコードを埋められるように進化しています。
New GPT-3 Capabilities: Edit & Insert
https://openai.com/blog/gpt-3-edit-insert/
GPT-3はこれまで、既存の文章を読んでその続きを書くことが可能でしたが、既に書かれている文章の途中だけを変更することはできませんでした。今回のアップデートでは、GPT-3が文章を生成する際、「末尾に追記」だけでなく「文章中に挿入」することが可能になります。
例えば下の画像は「高校卒業」という目次を元にGPT-3が生成した文章です。GPT-3が生成した場所は薄い緑色でハイライトされており、「卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます!」という無難なあいさつが展開されています。
文章生成時に後ろに「セクション2:サンフランシスコへの引っ越し」を付け加えると、生成される文章の主語が「卒業する人」に変化し、「サンフランシスコに引っ越して新しい暮らしを始めます」と内容も後ろに合わせて変化しました。
GPT-3は農場ライフを好んでいるのか、後ろを「農場への引っ越し」にすると文章量がグッと増加。
こうした「挿入」の機能を使うことで、プログラミングでコードを補完する際にも後ろの内容に合ったコードを生成することが可能になるとのこと。下の画像では、抜けていた「prune」関数が補完されました。
今回のアップデートでは「挿入」に加えて「編集」という機能も追加されています。編集は既存の文章を指示通りに書き直す機能とのこと。例えば下の画像のように、アメリカで渋滞の多い都市ワースト3のデータがある場合……
「rank・city・state・hoursの項目をもつJSONL形式に変換」と命令すると、下図のようにGPT-3が編集してくれます。
「rankを削除して州名をフルネームで」とするとこんな感じ。
YAML形式への変換もお手の物。
「挿入」および「編集」機能はOpenAIの公式サイトで会員登録すれば実際に試せるほか、「挿入」は既にGitHub Copilotで試験運用が開始されているとのことです。
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