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Googleがウクライナ政府公式の空襲警報システムをAndroidに統合すると発表


Googleはロシアからの侵攻を受けるウクライナを支援するため、Googleマップからウクライナの交通情報表示を停止したり、ロシア政府支援のハッキンググループによるサイバー攻撃の実態をまとめたレポートを公開したりしています。Googleは現地時間の2022年3月10日にウクライナへの支援を拡大すると発表し、新たに空襲警報システムの「Air Raid Alerts」をAndroidに組み込むと発表しました。

Helping Ukraine
https://blog.google/inside-google/company-announcements/helping-ukraine/

To help Ukraine, Google rolls out “Air Raid Alerts” system for Android | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/03/to-help-ukraine-google-rolls-out-air-raid-alerts-system-for-android/

Googleは2022年3月4日、ウクライナ政府とウクライナ人開発者が協力して作成した空襲警報アプリの「Повітряна тривога」をGoogle Playで配信していることを宣伝しました。

そして3月10日、Googleはこれに続く形で「Повітряна тривога」をAndroidに直接統合する計画であると発表しました。Googleは「ウクライナ政府からの要請と支援を受け、ウクライナ国民向けにAndroidに統合された空襲警報システムを展開します。これは国の既存の空襲警報システムを補足するものであり、ウクライナ政府によって既に配信されている警報をベースとしています」と述べ、今回の計画がウクライナ政府公式の空襲警報システムをAndroidに統合するものだと説明しています。


Googleはこの空襲警報システムをGoogle Playサービスとして展開していく予定です。システムそのものはすでに単体の「Повітряна тривога」というアプリとしてリリースされているため、あらゆるAndroid端末で機能することが期待できると言及しています。AndroidはiOSと比べて非常にアップデート率が悪いOSとして知られていますが、空襲警報システムはGoogle Playサービスとして配信されるため、ユーザーが何かしらのアプリのアップデートを実行した場合、すぐに追加されることとなる模様。

ウクライナの空襲警報システムをAndroidに統合するという発表は、AndroidのエンジニアリングヴァイスプレジデントであるDave Burke氏もTwitterアカウント上で発表しており、「地震警報用に構築した低遅延警報メカニズムを活用している」と説明されています。この地震用の低遅延警報メカニズムは、数百万台のAndroidスマートフォンから加速度計のデータをクラウドソーシングすることで、独自の地震アラートを生成できるようにするというもの。同システムでは空襲の検知はできないため、今回発表されたに空襲警報システムはウクライナ政府公式の警報システムから取得した情報を利用します。


なお、Burke氏は「システムは今日から展開開始となり、今後数日でウクライナのすべてのAndroidスマートフォン向けに配信される予定です。短い順序でソリューションに到達できるよう助けてくれたエンジニアリング・プロダクト・UXチームに感謝します」と述べました。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by logu_ii

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