ネットサービス

TikTokがロシアからの動画アップロードやライブ配信を停止、ロシアの「フェイクニュース法」を受けて


2022年3月4日にロシア下院議会は、「SNSにウクライナ侵攻に関して誤情報とみなされる投稿を行った者に最長15年の禁錮刑あるいは150万ルーブル(約160万円)の罰金を科す」ことを定めた「フェイクニュース法」を承認しました。このフェイクニュース法を順守することを理由に、TikTokがロシアでの新規動画のアップロードとライブ配信を停止しました。

2/ In light of Russia's new ‘fake news’ law, we have no choice but to suspend livestreaming and new content to our video service while we review the safety implications of this law. Our in-app messaging service will not be affected.

— TikTokComms (@TikTokComms)


Bringing more context to content on TikTok | TikTok Newsroom
https://newsroom.tiktok.com/en-us/bringing-more-context-to-content-on-tiktok


TikTok temporarily bans new video creation in Russia - The Verge
https://www.theverge.com/2022/3/6/22964418/tiktok-suspends-creation-new-video-content-russia-ukraine

フェイクニュース法は「フェイクニュースを取り締まる」という目的で定められた法律ですが、実際は「ロシア軍の行動について信頼できる情報を装った明らかな虚偽の情報の流布」「公の場で軍事行動の停止を呼びかけたり、軍の名誉や信頼を傷付けたりする活動」を禁止するもので、実際はロシア政府による強力な情報統制だとする見方もあります。

ロシア、フェイクニュースと見なせば禁錮刑に 欧米メディア取材停止 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASQ356J15Q35IIPE00N.html

これを受けて、TikTokは3月5日に「誤った情報への対処」と題して、「私たちは安全・セキュリティ対策を強化し、人々が自己表現を行い、経験を共有できるように積極的な支援を行うとともに、危険性を軽減するよう努めます」「私たちはプラットフォームを保護するために、ロシア語やウクライナ語を含む60以上の言語と方言を話すチームとテクノロジーを組み合わせて運営していきます」とアピール。さらにコミュニティガイドラインでは有害な情報や悪意に満ちた行動、暴力の推進などを含むコンテンツが禁じられていることを重ねて強調しました。


しかし、3月6日にTikTokはTwitterで「私たちの最優先事項は従業員とユーザーの安全であり、ロシアの新しいフェイクニュース法を鑑みて、この法律の影響を検討する間、新しいコンテンツの投稿とライブストリーミングを停止せざるを得ません」と発表しました。なお、アプリ内でのメッセージングサービスは影響を受けないとのこと。

TikTokは「今後もロシアの状況を評価し、安全を最優先にサービスを完全に再開できる時期を決定していきます」と述べています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Twitterがロシアのウクライナ侵攻の写真や動画を伝えるアカウントを次々と停止 - GIGAZINE

YouTubeがロシア系ニュースメディア2社の排除を発表、IT各社も続々と排除 - GIGAZINE

ロシアのプーチン大統領を支持する「I Stand With Putin」ハッシュタグを使ったTwitterアカウントが次々とBANされる - GIGAZINE

ロシアでガチガチに重武装した警察官が一般人を捕まえてスマホを厳重チェック、監視のアピールが狙いとの指摘 - GIGAZINE

ロシア国営メディア「RT」の編集長がウクライナ侵攻を非難して辞任 - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.