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Amazonが偽レビューを売る会社を「ブランドを毀損している」として訴える


Amazonが金銭や無料商品と引き換えに誤解を招くレビューを投稿する「偽レビューブローカー」を提訴したと発表しました。

Amazon Sues ‘Fake Review Brokers’ Who Attempt to Profit From Generating Misleading and Fraudulent Reviews | Amazon.com, Inc. - Press Room
https://press.aboutamazon.com/news-releases/news-release-details/amazon-sues-fake-review-brokers-who-attempt-profit-generating

Companies selling fake reviews are “tarnishing” brand, Amazon says | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/02/amazon-sues-companies-over-alleged-fake-review-schemes/

Amazon sues alleged fake-review brokers AppSally and Rebatest
https://www.cnbc.com/2022/02/22/amazon-sues-alleged-fake-reviews-brokers-appsally-rebatest.html

今回Amazonが訴えたのは、偽レビューブローカー大手の「AppSally」と「Rebatest」の2社。アメリカ・シアトルのキング郡上級裁判所に提出された訴状によると、AppSallyとRobatestは2018年から「製品に対して肯定的なレビューを投稿する」という事業を営んでおり、Amazonに対する顧客の信頼を毀損(きそん)したとのこと。

実際にAmazonの訴状を見ると、こうした偽レビューブローカーの事業が理解しやすくなります。AppSallyについては、Amazon Prime VideoやAmazon Kindle、Amazon App Storeなどの各サービスごとに偽レビューを販売しており、基本プランの価格は20~25ドル(約2300~2900円)。偽レビューの投稿にくわえて販売元の偽評価なども行う場合は40ドル~50ドル(約4600~5800円)ほどという料金設定となっています。


他方、Rebatestが行っていたとされているのは「偽レビューの仲介」で、ユーザーに対してPayPalなどの決済サービスを通した払い戻しを持ちかけ、肯定的なレビューを書いてもらうという手口。Rebatestのオファーを受けたユーザーは投稿したレビューをRobatestに送付し、Robatestのチェック後に当該製品の購入価格と同等の額が振り込まれるという仕組みです。


Amazonのコミュニティガイドラインには、「購入者にレビューを依頼する場合、肯定的な感想を持つ購入者からのみのレビューを依頼したりすることはできません。また、レビューを変更または削除するように依頼することや、レビューに影響を与えようとすることもできません。たとえば、現金やギフトカード、無料商品や割引価格の商品、返金や補てん、将来使用できる特典など、レビューに対する報酬を提供することはできません」と明記されており、こうした偽レビューは明示的に禁じられています。

商品レビューに関する質問への回答 - Amazonセラーセントラル
https://sellercentral.amazon.com/gp/help/external/G201972160?language=ja_JP

Amazonのカスタマートラスト・パートナーサポート部門の担当ヴァイスプレジデントを務めるDharmesh Mehta氏は公式発表の中で、「偽レビューブローカーは無知な消費者をだまし、我々の販売パートナーに損害を与える不当な競争力を生み出すことで利益を得ようとしています。私たちは、信頼できるレビューがお客様にとってどれほど貴重なものであるかを知っています。だからこそ、私たちはレビュー詐欺師の責任を追及しているのです。私たちは、何百万もの疑わしいレビューが私たちのストアに表示されるのを防いでいますが、今回の訴訟はその発信源をターゲットにしています」とコメント。AppSallyとRebatestに対して損害賠償を求めるだけでなく、偽レビューブローカー事業としての活動を禁じる差止命令も求めています。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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