サイエンス

睡眠時間を長くするだけで摂取カロリーが減り体重が落ちると研究で判明


睡眠は食欲を制御するホルモンの分泌に影響することから、不足すると肥満の原因になることが知られています。新たな研究により、平均睡眠時間を1時間延ばすことが、カロリー摂取量を減らして体重を減らすことにつながると明らかになりました。

Effect of Sleep Extension on Objectively Assessed Energy Intake Among Adults With Overweight in Real-life Settings: A Randomized Clinical Trial | Lifestyle Behaviors | JAMA Internal Medicine | JAMA Network
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2788694

Getting more sleep reduces caloric intake, a game changer for weight loss programs - UChicago Medicine
https://www.uchicagomedicine.org/forefront/research-and-discoveries-articles/getting-more-sleep-reduces-caloric-intake

Getting More Sleep Can Help Your Body Absorb Fewer Calories, Experiment Shows
https://www.sciencealert.com/getting-more-decent-sleep-could-help-your-body-absorb-fewer-calories

シカゴ大学睡眠研究センターのエスラ・タサリ氏らは、80人の被験者を集めて肥満と睡眠に関する調査を開始。被験者は21歳~40歳で、全員がBMI25~29.9の「太りすぎ」と見なされていました。さらに、被験者は少なくとも過去6カ月間の平均睡眠時間が6.5時間未満であり、これはアメリカの成人に推奨される「7時間」という基準を下回っていました。

タサリ氏らはまず2週間にわたり被験者の健康状態を調査。被験者にウェアラブル端末を着用してもらい、今まで通りの生活を送るよう求めました。そして2週間後に被験者を2つのグループに分け、片方のグループには何もせず、もう片方のグループには個別に睡眠改善について徹底的なカウンセリングを施しました。


その後さらに2週間の観察で摂取カロリーや体重の増減を調査したところ、カウンセリングを行ったグループの平均睡眠時間は1日当たり72分増加していたとのこと。さらに、このグループは1日当たりのエネルギー摂取量が平均約270kcal減少し、体重が平均約0.48kg減少していることも明らかになりました。

タサリ氏らは被験者の睡眠が改善された大きな理由は「就寝前に電子機器の使用を控えること」だと指摘しています。タサリ氏らは「多くの人が摂取カロリーを減らして体重も減らす方法を見つけるのにいそしんでいますが、単に寝る時間を増やすだけで解決できる問題かもしれません」と述べました。

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in サイエンス, Posted by log1p_kr

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