2022年02月07日 19時00分レビュー

「2画面ならでは」の使い方ができる各種アプリとの連携部分などMicrosoft「Surface Duo 2」のソフトウェア面での強化部分を徹底的に使いまくってみたレビュー

2022年1月11日に日本で正式発売を迎えた「Surface Duo 2」の最大の特徴はデュアルディスプレイという点。そのデュアルディスプレイの使い心地を改善するためにさまざまな工夫が凝らされているとのことなので、便利機能あれこれと合わせて使ってみました。

Surface Duo 2 – 生産性に優れたデュアルスクリーンモバイル – Microsoft Store
https://www.microsoft.com/ja-jp/d/surface-duo-2/9408kgxp4xjl

Surface Duo 2を使ってまず最初に便利だと感じるポイントが、指紋認証。Surface Duo 2は側面の電源ボタンをなぞるだけで指紋認証による起動が可能です。

Microsoftの2画面スマホ「Surface Duo 2」は指紋認証が楽 - YouTube

最大の特徴であるデュアルディスプレイは縦向きにも横向きにも対応しており、向きを変えるだけで縦横が切り替わります。

Microsoftの2画面スマホ「Surface Duo 2」は画面を傾けるだけで縦横2画面表示が切り替わる - YouTube

基本的に各アプリは左右どちらかのディスプレイを占有する形で起動し、左右別々のアプリを起動することも可能です。例えば、左の画面でアプリを起動すると……

左の画面にアプリがフルスクリーン表示されます。続いて、右の画面で別のアプリを起動すると……

左右別々のアプリが表示された状態になりました。こんな感じで、Surface Duo 2では2つのアプリを同時に扱えます。

この機能を使えば、例えばYouTubeを見ながらブラウジングしたり……

文字起こしアプリを使いながらメモを取ったり……

撮った写真を確認しながらカメラアプリを使ったりできます。

なお、メモを取る際には2021年に登場したSurface専用ペン「スリムペン 2」が便利。

ペン先がツルツルしている点やSurface Duo 2自体のディスプレイがさらさらな点が相まって、表面を滑るかのような書き心地。

Apple Pencil(第2世代)は先端がシリコン製で摩擦がややあるので、とにかくゲームセンターのエアホッケーのような滑りを求めるのならスリムペン 2に軍配が上がります。

また、EdgeやOffice(Word・Excel・PowerPoint)、Outlook、Teams、OneNote、To Do、OneDriveなどのMicrosoft純正アプリでは、ドラッグアンドドロップでアプリ間で情報の受け渡しを行うことが可能です。例えばEdgeで文章を選択して、To Doにドロップすると……

以下のように、To Doにドロップした文章が保存されます。

OneDriveに保存した画像をWordに受け渡す事も可能。ただし画像の受け渡しについては制限があるようで、少なくともEdgeから画像を出力することはできないようでした。

この左右の画面で別々のアプリを表示するという機能を前提にした「グループ」という機能も実装されています。グループは左右の画面に同時表示させる2つのアプリをあらかじめ設定しておくことができる機能で、アプリアイコンをロングタップして表示される小窓の「グループ」から利用できます。

グループをタップすると、「別のアプリの選択」という表示が出てくるので、最初に選んだアプリと同時起動したいアプリを選択して「完了」をタップ。

左右の並び順を決定して、「OK」をタップすると……

ホーム画面上にグループのショートカットが出現。

後はこのショートカットをタップすると、先ほど設定した2つのアプリが同時に起動します。

また、1つのアプリを2画面に表示することもできます。アプリの下段に表示されている白いバーをドラッグして両ディスプレイの中央部分でドロップすると、以下のように1つのアプリが2画面で表示されます。

Microsoftの2画面スマホ「Surface Duo 2」は1つのアプリを2画面に表示することも可能 - YouTube

ただし、1アプリの2画面表示についてはちょっと問題があり、つなぎ目部分の表示が消し飛んでしまいます。

この問題は少なくともEdge、Kindleについては確認しており、要するに2画面にまたがって表示する場合は発生する様子。

横向きの場合は1列丸ごと消し飛ぶため顕著ですが、縦向きの場合でも同様の問題が発生します。

なお、TikTokやSpotifyのアプリが2画面表示に公式対応したという報道が存在しますが、Spotifyアプリはやっぱりつなぎ目の問題が残っています。

TikTokに至ってはつなぎ目部分の問題がある上に、「横向き表示に変えた瞬間に100％アプリが落ちる」という現象が生じました。ファクトリーリセットを行ってからサードパーティアプリは数個しか入れておらず、再起動を行った直後でも確実に発生します。「2画面表示に公式対応」が実は「1アプリ2画面表示」のことを指していないというような解釈違いの可能性もありますが、いずれにせよ今後の対応に期待といったところ。

Microsoftの2画面スマホ「Surface Duo 2」の1アプリ2画面表示はTikTokアプリが100％落ちる - YouTube

他方、「左の画面はメールボックス、右の画面はメールの内容」という表示ができるOutlookのように、左右別個の表示ができるタイプのアプリは問題ないようです。

なので、基本的には2つの画面に別々のアプリを表示したほうが良さそう。2つの買い物アプリを開いて値段比較したり……

メッセージ通話しながらブラウジングしたり……

リアルタイム配信を見ながら実況したりといった使い方が便利です。

ただし、公式サポートページに記載されているように、「Edgeのウィンドウを各画面に1つずつ開く」という使い方はできない点に注意。この点はMicrosoftに問い合わせましたが、「問い合わせ時点では、確かに表記通りの動作はしない」とのこと。

なお、公式ページでは2画面を生かして片方の画面をコントローラーっぽく使えるとのことですが……

この機能はXbox Game Pass Ultimate専用機能のようでした。

1アプリの2画面表示については、設定の「Surface Duo features」の「Span apps automatically」という項目から2画面表示の状態でデフォルト起動するアプリを設定できます。

また、公式ページいわく「生産性に特化したオーディオ：モード検出オーディオによってあらゆるポジションに順応しながら、ノイズキャンセルの改善、マイクの増加、ビームフォーミングテクノロジーによっていつでも聞き取れるようになりました。」とのことなので、ノイズキャンセルの改善について調べてみたところ、シャワータイプの蛇口から水を垂れ流す＆換気扇最大出力という状況下でもほぼ雑音なしで会話できたため、「真横に立って会話するよりも聞き取りやすい」という不思議な状況を生み出す力があるようでした。