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NVIDIAによるソフトバンク傘下の半導体企業Arm買収話がなくなる可能性浮上


ソフトバンクが保有している半導体企業Armを約4兆2000億円でNVIDIAが買収する一件で、反対意見が多く交渉がはかどらないなどの理由で、NVIDIAが買収を諦める可能性が報じられています。正式決定したものではなく、両社とも当局への働きかけは続けていますが、ソフトバンク側もArmの新規株式公開(IPO)を視野に入れて動いているとのことです。

Nvidia (NVDA) Quietly Prepares to Abandon $40 Billion Arm Bid - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-01-25/nvidia-is-said-to-quietly-prepare-to-abandon-takeover-of-arm

Nvidia preparing to abandon Arm takeover, Bloomberg reports
https://www.cnbc.com/2022/01/25/nvidia-preparing-to-abandon-arm-takeover-bloomberg-reports.html

Nvidia reportedly preparing to abandon $40bn Arm acquisition • The Register
https://www.theregister.com/2022/01/25/nvidia_arm_abandon_report/


Armは前身企業も含めると1978年創業。2016年にソフトバンクグループ傘下となり、2020年7月にIoT事業を分割。そして2020年9月にNVIDIAへの売却が発表されました。

ソフトバンクが約4兆2000億円でArmをNVIDIAに売却 - GIGAZINE


しかし、GPU「GeForce」シリーズを展開し、自らも半導体メーカーであるNVIDIAがArmを買収することは技術独占につながるとして、多方面から懸念が寄せられました。

「NVIDIAのArm買収は技術独占を生み出すだろう」とArmの共同設立者が語る - GIGAZINE


取引成立にはアメリカ、EU、イギリス、中国による承認が必要となりますが、アメリカの連邦取引委員会は買収差し止めを求めて提訴。

NVIDIAによるArm買収差し止めを連邦取引委員会が求め提訴 - GIGAZINE


一方で、Armをアメリカの企業であるNVIDIAに買収されることに対し、中国は自国への技術供給が滞り、Armに頼っている国内新興メーカーへの影響が大きいと考えて、「もし他が承認したとしても買収を阻止する」という姿勢を見せていました。

さらに、Qualcomm、Microsoft、Intel、Amazonは各規制当局に対して、取引が不成立になるような材料を提供したとのこと。


こうした「抵抗」を受けて買収の承認プロセスが一向に進まなかったことから、NVIDIAはArm買収を断念したものとみられます。ニュースサイト・Bloombergによると、すでにNVIDIAはソフトバンクに対して「取引完了の見込みはない」と伝え、ソフトバンクもArmのIPOを視野に入れているとのこと。

ただ、まだ取引が破談になったわけではなく、NVIDIAとソフトバンクは当局に対する働きかけを続けているそうです。

なお、ソフトバンクとArmは、この取引が成立するか否かにかかわらず、NVIDIAが交渉時に支払った20億ドル(約2280億円)と分割手数料12億5000万ドル(約1420億円)を手にする権利があるとのことです。

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in メモ, Posted by logc_nt

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