セキュリティ

アフリカのサイバー犯罪の50%以上にAIが悪用されており欧米諸国にも被害が及んでいるとインターポールが発表


生成AIツールはさまざまな仕事や学業に役立ちますが、犯罪者にとっても有用なツールとなっています。国際刑事機構(インターポール)が、アフリカ全土で報告されているサイバー犯罪の55%以上にAIが使われており、その脅威は大陸を越えて広がっているとの報告書を発表しました。

INTERPOL report finds AI linked to more than half of cybercrime in Africa
https://www.interpol.int/News-and-Events/News/2026/INTERPOL-report-finds-AI-linked-to-more-than-half-of-cybercrime-in-Africa

AI fuels more than half of cybercrime in Africa as digital scams surge, INTERPOL | Africanews
https://www.africanews.com/2026/08/04/ai-fuels-more-than-half-of-cybercrime-in-africa-as-digital-scams-surge-interpol/

アフリカでは2025年に携帯電話の加入者数が11億人を超え、急速にデジタル化が進んで多くの人々がデジタルサービスに依存するようになっています。これはテクノロジー関連のイノベーションにつながっていますが、同時にサイバー犯罪者が活動する新たな領域を増やすことにもなりました。

インターポールがアフリカ36カ国を対象にした調査を行ったところ、アフリカではサイバー犯罪が「単発の孤立した事件」から、「産業化された国境のないエコシステム」に進化していることが浮き彫りになったそうです。


インターポールによると、アフリカ諸国では地域によってサイバー犯罪の傾向が異なるとのこと。東アフリカではモバイルマネー詐欺やインフラを標的としたランサムウェア攻撃が多く、中央アフリカと西アフリカでは個人や企業を標的としたビジネスメール詐欺やロマンス詐欺が多いと報告されています。また、デジタル接続性が高い南部アフリカは、影響力の増大を目指すグローバルな脅威アクターにとって魅力的な場所になっているそうです。

サイバー犯罪によるアフリカの経済的損失は急増しており、2024年には1億9200万ドル(約300億円)だった被害額が2025年には4億8400万ドル(約760億円)に増加しました。インターポールはこの主な原因として、AIを利用した詐欺や認証情報の窃取、自動化されたソーシャルエンジニアリング攻撃などがあると述べました。

2025年にはオンライン詐欺が最も多いサイバー犯罪であり、攻撃者はモバイルマネープラットフォームやSNS、AIなどを利用して標的にアプローチするとのこと。特筆すべき点として、調査対象国の72%が自国内で活動する詐欺拠点があると報告しており、特に西アフリカと南部アフリカに集中していることが挙げられます。


AIはサイバー犯罪を助長しており、アフリカ全土で報告されるサイバー犯罪の55%以上にAIが使われていると報告されました。たとえば、AIで生成したディープフェイクや合成メディアを利用したセクストーション(性的恐喝)やオンラインハラスメントが広まっており、サイバーセキュリティプラットフォームのTrendAIは約60万件のセクストーションを記録したとのこと。

同様にAIを悪用したビジネスメール詐欺も高度化しており、サイバー犯罪者がAIを使って非常に説得力があるビジネスメールを作成し、標的に送りつけることが可能となっています。ビジネスメール詐欺はアフリカ諸国だけでなく、複数の管轄区域にまたがるインフラを利用してヨーロッパや北米の企業も標的にしているそうです。

さらに懸念事項として挙げられているのが、実在する個人データと捏造(ねつぞう)された要素を組み合わせたAI生成の偽造プロフィールです。これは銀行口座の開設や携帯電話ローンの取得、SIMカードの登録などに利用されており、一部の生体認証システムすら回避できると報告されています。


アフリカにおけるサイバー犯罪は深刻化していますが、2025年にはアフリカの17カ国がサイバー犯罪関連法を制定または改正するなどの進展もみられます。中でもセネガルは、子どもに影響を与えるオンライン上の犯罪への対応を強化することを目的として、オンライン通報プラットフォームを開設したとのこと。

また、インターポールはアフリカのサイバー犯罪組織を対象とした4つの国際共同作戦にも関わり、合計1500人以上の犯罪者を逮捕し、数百台の機器を押収したほか、1億ドル(約157億円)以上の資金を回収しました。

インターポールのサイバー犯罪対策部門責任者であるニール・ジェットン氏は、「サイバー犯罪はアフリカにおいて最も深刻な犯罪脅威のひとつとして台頭しています。AIは偵察・フィッシング・恐喝・逃亡に至るまで、サイバー攻撃のあらゆる段階を自動化しています。しかし、各国が協力すればサイバー犯罪のインフラを特定・妨害・解体できることがわかっています」と述べました。

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in AI,   セキュリティ, Posted by log1h_ik

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