基本プレイ無料化した「PUBG」の開発元がAppleとGoogleを提訴、パクリゲームの大量放置を非難
バトルロイヤルゲームの火付け役として人気を誇った「PUBG:BATTLEGROUNDS」は、2022年1月12日から基本プレイが無料となりました。そんなPUBGの開発元であるKRAFTONが、「PUBGのコピーゲームを放置している」としてAppleおよびGoogleを提訴しました。
PUBG: Battlegrounds developer Krafton is suing Apple and Google over app store clones • Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/articles/2022-01-13-pubg-developer-krafton-is-suing-apple-and-google-over-app-store-clones
今回KRAFTONが訴えたのは、iOSおよびAndroid向けのアプリストアを展開するAppleとGoogle、そしてPUBGのコピーゲームとして有名な「Garena Free Fire:新時代到来」をリリースしているGarena Internationalです。KRAFTONは「Garena Free Fire:新時代到来」のようなPUBGを許可なく模倣したコピーゲームがAppleのApp StoreおよびGoogleのGoogle Playにはまん延しており、「意図的な著作権侵害が横行している」と主張しています。
シンガポールを拠点とするGarena InternationalはPUBGがリリースされた後、かなり早い段階で「Garena Free Fire:新時代到来」をリリース。その後、シンガポールでKRAFTONから訴訟を起こされていましたが、最終的には和解に至っていました。しかし、KRAFTONとGarena Internationalの間でライセンス契約が締結されることはなかったため、Garena Internationalがアメリカなどの他の地域で「KRAFTONの著作権を侵害するゲームを販売・配布することは認められていない」とKRAFTONは主張し、アメリカの裁判所に対して法的措置を求めています。
KRAFTONは「Garena Free Fire:新時代到来」および、Garena Internationalが最近リリースした「Garena Free Fire MAX」の2つのアプリの配信停止および損害賠償を求めています。これらのアプリはPUBGの多数の要素を広範囲にコピーしており、オープニング映像にある空中を降下する演出やゲームシステムなど多岐にわたる模倣が見られるとのこと。
KRAFTONはPUBGの模倣でGarena Internationalが稼いだ資金は「数億ドル(数百億円)」にも及ぶと主張しており、アプリストア上からコピーアプリの排除を拒否したとして、AppleおよびGoogleも一緒に訴えています。「別の訴訟でAppleおよびGoogleに対してアプリストアからコピーゲームの排除が法的に要求されたにもかかわらず、両社はアプリストアの収益減少を恐れてコピーアプリの排除を行わなかった」とKRAFTONは主張しています。
これだけでなく、KRAFTONは「『Garena Free Fire:新時代到来』を取り上げるYouTubeムービーの削除も拒否した」「BiuBiuBiuという露骨にPUBGの著作権を侵害している中国映画をYouTubeがホストしている」として、Googleを訴えています。
なお、PUBGは2022年1月12日に基本プレイが無料になったばかり。基本プレイ無料化に伴い、PCゲームプラットフォームのSteamではプレイヤー数が爆増しており、ピーク時の同時接続者数は60万人超を記録しています。2021年8月の同時接続者数は約30万人であったため、プレイヤー数は2倍になったこととなります。
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