Appleがモバイルゲームを支配している理由


人気バトルロワイヤルシューティングゲームの「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」や、このPUBGを超える収入を記録した、サードパーソンシューティングにクラフト要素をミックスしたバトルロイヤルゲームの「Fortnite」など、人気ゲームが相次いでモバイル向けのアプリケーションをリリースしています。これまではPCやコンソール向けにしか登場しなかったようなゲームの開発者たちが、近年より積極的にモバイル向けアプリをリリースする中で、なぜGoogleのAndroidよりもAppleのiOSが好まれるのかという理由をTechCrunchが挙げています。

Mobile gaming is having a moment, and Apple has the reins | TechCrunch
https://techcrunch.com/2018/03/21/mobile-gaming-is-having-a-moment-and-apple-has-the-reins/

Here’s why Apple is primed to dominate mobile gaming, and big titles like Fortnite will come to iOS first | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2018/03/21/why-apple-will-dominate-mobile-gaming/

2018年3月19日から世界最大級のゲーム開発者向けカンファレンスのGDC 2018が開催されています。TechCrunchのMatthew Panzarino氏は、このイベント期間中に起きたゲーム関連の最大のニュースとして、「FortniteがiOS向けにリリースされたこと」を挙げています。さらにその数日後、人気バトルロワイヤルシューティングのPUBGもモバイル版の「PUBG Mobile」を発表し、iOSおよびAndroid向けにアプリがリリースされており、こういった人気ゲームのモバイルアプリ版がリリースされたことがGDC 2018における大きなサプライズだったとPanzarino氏は述べています。

iOS版の「PUBG Mobile」をプレイしている様子を収めたムービーは以下から見ることができます。

PUBG MOBILE ( ENGLISH ) - iOS GAMEPLAY - YouTube


基本プレイ無料でPC・Xbox One・PlayStation 4(PS4)向けにリリースされていたFortniteが、iOS向けにリリースされたこと自体も驚きだったものの、「コンソールやPC向けプレイヤーとのクロスプラットフォームプレイがサポートされている点」にも驚かされたとPanzarino氏は記しています。

通常、オンラインゲームは異なるプラットフォーム向けにサービスを提供していても、「PCユーザー間でのオンライン対戦」や「PS4プレイヤー間でのオンライン対戦」といったように、プラットフォームの垣根を飛び越えたクロスプラットフォームでのプレイには対応していません。しかし、近年はクロスプラットフォームでのプレイに対応するゲームが増加しており、人気の高いFortniteがPC・Xbox One・PS4・iOSという異なるプラットフォームのプレイヤーが同時にゲームを楽しめるようにしたことは大きな出来事であると感じた模様。

Fortnite Battle Royale - Mobile Reveal Trailer - YouTube


また、AppleのiOS/iPhone/iPadといった主力製品のプロダクトマーケティングを担当するヴァイス・プレジデントのGreg Joswiak氏が、「ゲームはいつもApp Storeで最も人気のあるカテゴリのひとつです。最近行われたApp Storeのリニューアルでは、ゲーム用に独自のセクションを設け、注目のアプリやゲームを効果的に宣伝するための『Today』タブを導入しました」と語ったことをPanzarino氏は引用しています。ここから、AppleがiOSにおいていかにモバイルゲームを重視し、App Storeを使って促進しようとしているかが伝わってきます。


加えて、AppleがライバルのAndroidと比べてどのように優位を得ているかについてもJoswiak氏は語っています。Joswiak氏はAppleのiOSにおいてAndroidと明確に差が出ている部分は「デバイスの90%が最新バージョンのOSを搭載している点」であるとしています。これにより、開発者は複数バージョンのOSに対応することを迫られることなく、最新バージョンのOSをメインに開発を進められるというわけです。Apple製品ユーザーはOSのアップデートをすぐさま適用してくれるため、開発者たちは「最新端末で登場した新しい機能」などをすぐにゲームアプリに取り入れることも可能になるとのこと。

これに対して、AndroidではOSのバージョンアップから取り残された端末が多数存在しており、古いバージョンのOSが増え続ける「断片化問題」がより深刻になっていることが明らかになっています。

OSバージョンアップから取り残された「時代遅れのAndroid端末」がどれくらい動いているのかがグラフで明らかに - GIGAZINE


この「iOSにおける最新OSへのアップデート率の高さ」および「Androidにおける古いOSの断片化問題」は、Fortniteのモバイル版がなぜ最初にAndroidではなくiOS向けにリリースされたかにもつながっています。Fortniteの開発元であるEpic GamesのNick Chester氏はフォーブスのインタビューで、「なぜAndroid版のFortniteがiOSと同時にリリースされなかったのか?」について、「我々がサポートしたいAndroid端末は非常に幅広く、Android版のプレイヤーが素晴らしい体験ができることをしっかり確認したいので、適切な時間を取ることにしました」と語っています。なお、FortniteでもAndroid版アプリが数か月以内にリリースされることがアナウンスされています。

加えて、Appleにとっての大きな利点のひとつとして、Joswiak氏は「Appleは毎年開発者に新しい技術を提供できること」を挙げています。これはゲームをプレイするハードウェアに関するコメントで、コンソールゲームのハードウェアが4~5年ごとに一新されるのに対し、iOSを搭載するiPhoneやiPadは毎年最新モデルが登場するため、開発者が常に最新の技術を搭載したハードウェア向けにゲームを開発できるということです。


なお、AppleのJoswiak氏はFortniteやPUBGのようなコンソール向けゲームを定期的にiOS向けにリリースしていく考えを持っていることを明かしています。

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