メモ

多数の民間人が死亡したポケベル爆発事件でイスラエルはビッグデータ分析企業Palantirの技術を利用していたことが判明


2024年9月にレバノンとシリアで発生し、40人以上が亡くなり3500人以上が負傷したポケベル同時爆発事件で、イスラエルによる攻撃はアメリカのビッグデータ分析企業・Palantirの技術を利用したものだったことが明らかになりました。

Revealed: Israel Used Palantir Technologies In Pager Terrorist Attack In Lebanon.
https://the307.substack.com/p/revealed-israel-used-palantir-technologies


この事実は、ニューヨーク・タイムズのジャーナリストであるマイケル・スタインバーガー氏の著書『The Philosopher in the Valley: Alex Karp, Palantir, and the Rise of the Surveillance State』の中で明らかになったもの。同書は、Palantirの共同創業者であるアレックス・カープ氏の伝記です。

Amazon.co.jp: The Philosopher in the Valley: Alex Karp, Palantir and the Rise of the Surveillance State : Steinberger, Michael: 洋書


ニュースサイト・The Dissidentによれば、スタインバーガー氏はハマスによるイスラエルへの攻撃があった2023年10月7日以前からイスラエルの諜報機関・モサドがPalantirの技術を用いており、攻撃以後は保安庁(シンベト)と国防軍もPalantirの技術へのアクセスを求めるようになったと指摘しているとのこと。

イスラエルからの要望に対し、Palantirはロンドンからエンジニアを派遣し、テルアビブのオフィスを拡張して、イスラエルの情報アナリストの訓練を行いました。


Palantirの技術は、ヒズボラの戦闘員を狙ってポケベルやトランシーバーを同時爆発された「グリム・ビーパー作戦」のほか、レバノンでのヒズボラ指導者暗殺作戦や、ガザでの軍事作戦にも利用されたとのこと。

ポケベルの同時爆発で8人が死亡し2700人以上が負傷する事件が発生 - GIGAZINE

by Hades2k

イスラエルに占領された状態のパレスチナ領土での人権状況に関する国連の特別報告者であるフランチェスカ・アルバネーゼ氏は、Palantirが2024年1月にイスラエルと新たな戦略的パートナーシップを発表し、イスラエルに連帯する意思を示すためにテルアビブで取締役会を開催したと報告。さらに、2025年4月にはPalantirの技術を利用してガザでパレスチナ人が殺されているという指摘に対し、PalantirのCEOが「ほとんどはテロリスト、それが事実」と答えたことを挙げ、Palantirは単に技術提供しているだけでなく、イスラエルの軍事作戦を積極的に支持する姿勢であると示唆しています。

なお、2021年までモサドの長官だったヨシ・コーヘン氏は、2025年10月にジャーナリストのジェイク・ウォリス・シモンズ氏が司会を務めるポッドキャスト番組「The Blink」に出演。レバノンで起きたポケベル爆破はモサドの主導したもので、同じように遠隔爆破可能な端末が「あなた(シモンズ氏)の想像するすべての国に存在する」と語っています。

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in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article It turns out that Israel used technology….