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開発者向けコミュニティにはチャットではなくフォーラムを使用するべきだという指摘


開発者向けコミュニテイに参加したりコミュニティを構築したりするとき、SlackDiscordのようなプライベートなチャットアプリよりも、NodeBBForemのようなフォーラムソフトウェアを使用した方がよいということを、両者の違いやフォーラムの利点など6つの点を挙げた上で、ソフトウェア開発者のダン・ムーア氏が主張しています。

You should use forums rather than Slack/Discord to support developer community | Dan Moore!
https://www.mooreds.com/wordpress/archives/3451

◆1:使いやすさ
Slackは無料プランの場合、メッセージ閲覧数が1万件に制限されています。Discordにはこのような制限はありませんが、過去のメッセージの確認のためにスクロールしたり、特別に優れているというわけではない検索機能を使ったりする必要があります。活気のあるコミュニティであれば同じ質問が繰り返されても親切に答えてくれる人がいるはずですが、そうでない場合は無視されることがあります。

これらに比べ、フォーラムは個別のトピックが「読む」という作業のために最適化されているとムーア氏は指摘。例えばNodeBBの場合、ユーザーがトピックを投稿しようとする際には「関連する投稿」が表示され、新規投稿をせずとも古い投稿から解決策を得られる場合があります。ムーア氏は「コミュニティにとって友好的なチャットは重要ですが、スムーズな知識の共有が行われることも重要です」と述べています。

◆2:Google検索で内容を見ることができるか
オープンなフォーラムの場合、解決策となるトピックにGoogle検索からたどり着くことができます。ムーア氏は「多くの開発者は、問題に直面するとすぐにGoogle検索に頼ります。Google検索はフォーラムに投稿されるものを含む多くの情報を表示してくれます。プライベートなチャットで能力のある開発者が適切な回答をしたところで、将来的に恩恵を受ける人間は限られてきます」と述べました。

◆3:同期通信の問題
チャットアプリで送信者と受信者のデータ通信のタイミングがずれた場合、コメントが失われる可能性があるとムーア氏は指摘。コメントが相手に受け取られなかった場合、それと気づかず「無視された」と感じられてしまうというリスクがあるとムーア氏は述べます。


◆4:モデレートツール
悪質なチャットや投稿などを管理するモデレートツールにも違いがあります。ムーア氏は「Discordはこの点についてかなり優れた機能を備えているそうですが、Slackは違います。コミュニティを運営する場合、必然的に荒らしを引きつけてしまうということを忘れないでください。コミュニティを保護するためのツールがあるかどうかも確認してみてください」とアドバイスしました。

◆5:ロングテールコンテンツ
より幅広い検索ワードを含むコンテンツは、多くの検索ワードからヒットするというフォーラム特有の利点があります。チャットアプリのように誰かが投稿をまとめる必要はフォーラムにはなく、検索結果から簡単にたどり着くことができます。

◆6:会話を求めるか、回答を求めるか
「私が誰かと直接話していて、相手の質問に答えるとき、相手が私の回答についてを詳しく調べることなんて期待していません。結局のところ、チャットアプリで求められるのは会話です」とムーア氏は述べます。非同期のフォーラムの場合は必要な情報が簡潔にまとめられて投稿されることが多いため、質問する側も回答する側もよりスムーズにことを進めることができます。


ムーア氏は「チャットアプリには何らかの反応が素早く得られるという利点もあります。ただ、発足したばかりのコミュニティはチャットアプリとフォーラムの両方が使われるでしょうが、次第にフォーラムに一本化されると思います」と述べました。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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