Appleが「アプリ内でアカウント削除を可能にすること」を必須に、開始時期は?
iPhone向けアプリの中には、使用の際にアカウントの作成を必須とするものの、アカウントの削除方法が明記されていないものも存在します。ユーザーはこのようなアプリを端末から削除できても、運営会社とのつながりを断ち切ることができないとして、Appleが新たに開発者向けガイドラインで「アプリ内でアカウント削除を可能にすること」を求めることと、その開始時期について発表しました。
Account deletion within apps required starting January 31 - News - Apple Developer
https://developer.apple.com/news/?id=mdkbobfo
Apple is making it easier to delete accounts attached to third-party apps - The Verge
https://www.theverge.com/2021/10/6/22712795/apple-developer-account-deletion-app-reporting
Appleは2021年6月に行われたWWDC2021の中で開発者向けのApp Store Reviewガイドラインの更新について発表しており、新しいガイドラインには「アプリ内からユーザーがアカウントを削除可能にしなければならないこと」が含まれることも明かしていました。2021年10月6日にAppleは、この要件が2022年1月31日以降に提出される全てのアプリに対して有効になることを発表しています。
アプリの多くは使用の際にアカウントの作成を求めていますが、アカウントの削除方法が用意されていなかったり、意図的に分かりにくくされていたりするケースも多く存在します。一方で「ホーム画面からアプリを削除する」という行為は容易なため、アプリを運営する企業との関係を断ち切らずに表面上でアプリを削除する人も。この点から言って、Appleの発表した新しい要件は、ユーザーのプライバシー向上に貢献するものとなっています。
Appleは同日、iOS 15、iPadOS 15、およびmacOS MontereyのApp Store製品ページに、「問題を報告」ボタンを表示することも発表。これまで、アプリの品質問題はユーザーが実際に詐欺アプリを購入して被害にあった時のみに、Appleサポートから利用可能でした。「問題を報告」ボタンの実装によって詐欺や不正行為に迅速に対応可能になると考えられています。なお、「問題を報告」ボタンは記事作成時点でオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカなどで実装されているとのことです。
New “Report a Problem” link on product pages - News - Apple Developer
https://developer.apple.com/news/?id=j5uyprul
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