「Surface Go 3」海外レビューまとめ、Windows 11搭載の10.5インチタブレットPCを購入する価値があるユーザーとは?
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Microsoftは新型の10.5インチタブレットPC「Surface Go 3」の販売を2021年10月5日に開始しました。最低価格はアメリカで399ドル(約4万4000円)、日本で6万5780円となっており、2021年10月5日にリリースされた「Windows 11」を搭載したMicrosoftの新製品としては最も安いエントリーモデルです。そんなSurface Go 3が一体どのようなタブレットPCになっているのか、実際に購入する価値はあるのかどうかについて、複数の海外メディアがレビューを公開しています。
Microsoft Surface Go 3 review: A cheap Windows tablet, but not a great value | CNN Underscored
https://us.cnn.com/2021/10/05/cnn-underscored/microsoft-surface-go-3-review/
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Microsoft Surface Go 3 Review | PCMag
https://www.pcmag.com/reviews/microsoft-surface-go-3
Microsoft Surface Go 3 Review: A Surprisingly Likable Tablet | Digital Trends
https://www.digitaltrends.com/laptop-reviews/microsoft-surface-go-3-review/
Microsoft Surface Go 3 review | TechRadar
https://www.techradar.com/reviews/microsoft-surface-go-3
Surface Go 3の主なスペックは以下の通り。
本体サイズ | 9.65インチ×6.9インチ×0.33インチ(245mm×175mm×8.3mm) |
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ディスプレイサイズ | 10.5インチ(213.4mm×160mm) |
解像度 | 1920×1280(220PPI) |
タッチ | 10点マルチタッチ |
RAM | 4GB/8GB |
プロセッサ | Intel Core i3-10100Y/Intel Pentium Gold 6500Y |
ストレージ | eMMC:64GB/SSD:128GB/SSD:256GB |
OS | Windows 11/Windows 10 Pro |
通信規格 | Wi-Fi/LTE Advanced |
重量 | Wi-Fi:544g/LTE Advanced:553g |
◆外観・アクセサリ
Surface Go 3はキックスタンドが組み込まれた長方形のタブレットPCです。サイズは245mm×175mm×8.3mm、重さは約550gほどであり、手に持っても机などに置いても使用できます。
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キックスタンドで立てた状態を横から見るとこんな感じ。CNNは、「Surface Go 3はデザインの点で前世代(Surface Go 2)からあまり変わっていません。これはまだ基本的な外観の10インチ幅のタブレットであり、さまざまな角度で支えるために使用できる組み込みのキックスタンドと、Microsoftのさまざまな『Surface タイプ カバー/キーボード』と簡単にカチッとはまる磁気コネクタを下部に持っています」と述べています。
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CNNは、Surface Go 3の全体的なデザインは頑丈さを感じさせ、バッグ内のスペースをそれほど占有しないとして、特別さはないと指摘しつつも一定の評価を与えています。また、Digital Trendsは「Surface Go 3はマグネシウムでできており、ソフトでありつつもしっかりした感触で、最新の注意を払って製造されていることを示しています」と述べているほか、TechRadarも「厚さわずか0.33インチと非常に薄く、重さもわずか1.2ポンド(約550g)しかないため、コーヒーショップで仕事をする時に毎回巨大なデイパックを持って出かけたくない場合に最適なデバイスです」と評価しています。
また、Surface Go 3はタブレットとして使うだけでなく、「Surface タイプ カバー/キーボード」などのアクセサリを付属することでPCとしても使用可能です。CNNはSurfaceデバイスのキーボードが比較的高価なことを難点としていますが、以前のSurface Goからアップグレードすることを検討している場合、既存のキーボードを使い続けられるとのこと。
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Surface Go 3で利用できるポートはそれほど多くありませんが、USB Type-Cポートが1つ、3.5mmヘッドフォンジャックが1つ、MicroSDXCカードリーダーが1つ、Surface Connectポートが1つ用意されています。また、側面には電源/スリープボタンと音量ボタンがあるとのこと。
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◆ディスプレイ
Surface Go 3のディスプレイは10.5インチ(213.4mm×160mm)で解像度が1920×1280(220PPI)となっています。CNNは新しい『Surface Pro 8』と比較して分厚いディスプレイベゼルが気になると指摘しつつも、「Surface Go 3は色とディテールが豊富な非常に見栄えがいいディスプレイを備えています」と述べています。また、CNNはディスプレイの縦横比が3:2である点についても、横向きの状態で比較的多くのスプレッドシートやウェブページを表示できると評価しています。同様にDigital Trendsも、縦横比3:2のディスプレイは縦横比16:9のディスプレイよりも実際の紙に近く、縦にした状態でタブレットとして使用する上で快適だと述べました。
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一方、PCMagは1920×1280ピクセルのディスプレイは映画を見る上で問題はないものの、ドキュメントの編集時やウェブページをスクロールした時に、Surface Pro 8やiPad Airの高解像度ディスプレイでは見られないテキストのぼけに気付くだろうと指摘。それでも、Surface Go 3の画面は同価格帯のノートPCよりも明るくて正確な色を表示するため、動画視聴やビデオ通話などに最適だとしています。PCMagのテストでは、sRGB色域全体とDCI-P3色域の77%を表示できた上に、バックライトの輝度も424ニットを記録したとのこと。Digital Trendsもディスプレイの色表示や明るさを高く評価しており、「ディスプレイに感動しました。これは3倍の費用がかかる多くのラップトップよりも客観的に優れており、レビュー中に使用することは喜びでした」と記しています。
CNNは別売りのアクセサリである「Surface ペン」でSurface Go 3のディスプレイに書き込むテストも行っており、絵を描いたりメモを取ったりするのも問題なかったと述べています。ペンによる書き込みは正確にディスプレイに反映され、手書きの文字で「スタート」メニューからアプリを検索することも可能だったとしています。
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◆サウンド・カメラ・マイク
また、Surface Go 3のスピーカーはそれほど大きな音は出せないものの、動画を視聴したりビデオ会議で相手の声を聞いたりする際に十分満足できる音質を提供するとのこと。Digital Trendsは、「音量はそれほど大きくなりませんが、音は非常にクリアです。中高音は透き通っており、低音もあります。特にテレビ番組や映画の会話を聞く際に感動しました」と、PCMagは「いくつかのオーディオトラックを聞いたりZoom会議に参加したりするテストでは、Go 3のステレオスピーカーが多くの大型ノートPCのオーディオ品質に匹敵することを発見しました」と評価しています。一方、TechRaderはYouTubeやNetflixの視聴なら問題ないものの、音楽を聴くのには適していないと指摘しました。
Surface Go 3のカメラは、5メガピクセルの1080pフロントカメラと8メガピクセルのオートフォーカス機能付き1080pリアカメラがあり、フロントカメラはWindows Helloの顔認証サインインに対応しています。多くのノートPCに搭載された720pのウェブカメラは明るい部屋でも顔がぼやけてしまいますが、Surface Go 3に搭載された1080pフロントカメラは適切な照明があればハッキリ顔を映すことができるとのこと。
また、マイクの性能に関しても、CNNはわずかに録音した音声がぼやけていたものの、長時間のビデオ会議でも支障はなかったとコメント。TechRaderも「マイクは素晴らしく、よどみなく声を捉えており、声が拾われなくて繰り返す必要もありませんでした」「ビデオ通話はSurface Go 3がこの価格帯で本当に優れているものの1つです。ビデオ通話を利用する機会が多く、持ち運び可能でウェブカメラを搭載した製品が欲しい人には、Surface Go 3は最適な選択肢になるでしょう」と述べています。
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◆パフォーマンス
Surface Go 3のパフォーマンスについては、海外メディアはいずれも低い評価を付けています。PCMagがGeekbench 5でベンチマークテストを行い、結果を「Apple iPad Air(2020)」「Lenovo IdeaPad Flex 5i 14(2021)」「Lenovo ThinkPad X12 Detachable」「Microsoft Surface Pro 8」などと比較した結果がこれ。
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グラフィックのベンチマークをGFXBench 5.0で比較するとこんな感じ。比較対象の問題もあるかもしれませんが、残念ながらSurface Go 3は比較した製品中で最下位という結果になってしまいました。
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Digital TrendsがGeekbench 5、Handbrake、PCMark 10、3DMark Time Spyなどを用いて、「Microsoft Surface Go 2」「Lenovo ThinkPad X12 Detachable」「Microsoft Surface Pro 7」「Acer Aspire 5 2021」などとベンチマークを比較した結果がこれ。前世代のSurface Go 2よりはわずかに改善しているものの、目新しいほどスペックが向上しているとは言えません。
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他のメディアも、ベンチマークスコアでSurface Go 3がよい結果を残せなかったことを指摘しており、テストに使用したSurface Go 3が選択可能なCPUのうちより上級なIntel Core i3-10100Yを搭載していたことから、下級のIntel Pentium Gold 6500Yを搭載したバージョンではさらに低い結果になるだろうと予想されています。
一方で、実際にメールやチャットアプリのやり取りを行ったり、GoogleドキュメントやChromeタブの間を行き来したりするといった日常のワークフローを試したみた結果では、特に問題なく機能したとCNNは報告しています。Digital Trendsも、「奇妙なことに、主観的にはそれほどSurface Go 3は遅いと感じません」「iPadほど高速ではありませんが、Windows 11でフル機能のOSを実行しています」と述べました。
しかし、やはりIntel Core i3プロセッサと8GBのRAMという制限は明らかであり、マルチタスクやPhotoshopを使った画像加工といった作業になると、動きが鈍くなってしまったとのこと。CNNは「バックグラウンドでプログラムをインストールしている間、Slackは氷河のようにゆっくりと動き始めました」とコメントし、TechRaderは「私たちのPCは世界とやり取りする主な方法の1つになっているため、もはや単一目的のデバイスにするわけにはいきません。これはほとんど全ての人に当てはまります。パンデミックでマルチタスクが非常に重要になる中、Surface Go 3が内部ではなくデザインに重点を置いているのは残念です」と述べています。
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◆バッテリー持続時間
Surface Go 3のバッテリー持続時間に関しても海外メディアは厳しい評価を下しており、TechRaderは「テキスト編集やビデオ通話といった実際のワークロードをエミュレートするPCMark 10バッテリーテストでは、デバイスの持続時間はわずか6時間25分です」と指摘。Digital Trendsも同様のテスト結果を報告しており、前世代のSurface Go 2よりは改善されていると認めつつも、「全体として私はバッテリー持続時間をせいぜい平凡だと評価しなければならないでしょう」と述べました。
一方でPCMagは、Wi-FiやBluetoothをオフにした状態でローカルに保存した720pの動画を50%の画面輝度で再生するテストを行ったところ、11時間34分も動画を再生し続けたと報告し、「Surface Go 3のバッテリー持続時間は優れています」と述べました。
◆まとめ
Surface Go 3に関して、各メディアは全体的なデザインやディスプレイの品質、ビデオ通話における優位性、そして最新のWindows 11を搭載している点など、いくつかのメリットがあると主張しています。しかし、パフォーマンスやバッテリー持続時間などに懸念が残ることから、タブレットで負荷の高い作業やマルチタスクを行いたいユーザーには向いていないと指摘。カジュアルな使用を目的とした持ち運びしやすいデバイスが欲しいユーザーや、Windowsが必要だったりするユーザーにとっては、手頃な価格の選択肢になり得るとのことです。
「Surface Go 3」は日本でも、Amazon.co.jpなどの各種通販サイトで最低価格6万5780円から購入可能となっていますが、記事作成時点で購入可能なのは「CPU:Intel Pentium Gold 6500Y、RAM:4GB、ストレージ:64GB eMMC、通信規格:Wi-Fi、価格:6万5780円」と「CPU:Intel Pentium Gold 6500Y、RAM:8GB、ストレージ:128GB SSD、通信規格:Wi-Fi、価格:8万5580円」の2モデルのみ。Intel Core i3-10100Yを搭載したLTE Advancedモデルは、2022年に発売される予定だそうです。
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in ハードウェア, Posted by log1h_ik
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