ロシアが有害コンテンツの削除に応じないFacebookに「多額の罰金を科す」と圧力
ロシアの連邦メディア・通信規制監督機関であるRoskomnadzorが、ポルノや麻薬などの同国において「違法」とされるコンテンツを削除しないことに対する法的措置として、Facebookに罰金を科す新たなプロトコルを作成したと発表しました。
Russia Threatens Facebook with Massive Fine - The Moscow Times
https://www.themoscowtimes.com/2021/10/05/russia-threatens-facebook-with-massive-fine-a75223
Roskomnadzorは「FacebookとInstagramで市民にとって危険な情報を削除することに繰り返し失敗している」とFacebookを批判。新たなプロトコルを作成し、Facebookに多額の罰金を科すと圧力をかけました。
Roskomnadzorは罰金の額を「Facebookの年間収益の5~10%に相当する額に設定した」「審理および最終的な罰金の額は裁判所が決定する」と発表していますが、ロシア日刊紙のMoscow timesいわく「この罰金がロシア国内のみの年間収益をベースに算出されるのか、全世界における年間収益をベースに算出されるのかは不明」とのこと。
Moscow timesによると、ロシアは以前からポルノや麻薬、自殺を容認する投稿などの「違法」とラベル付けされたコンテンツを削除していないとして、Facebookに対して定期的に法的措置を講じており、9000万ルーブル(約1億4000万円)の罰金刑を科したという前例もあるとのこと。
また、ロシアはウラジーミル・プーチン大統領の政敵アレクセイ・ナワリヌイ氏をめぐった複数のSNSの対応にも圧力をかけています。プーチン大統領はFacebookやTwitterなどの主要なSNSに対して、収監中のナワリヌイ氏に関するデモ集会への参加を呼びかける投稿を削除しなかったとして罰金を科しただけでなく、「アメリカのSNS企業が議会選挙に干渉した」と非難し、モスクワのアメリカ大使を召喚しました。
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