Facebookが機械学習と映像画質向上用のカスタムチップを独自開発か

機械学習用途向けのサーバーのコスト削減と性能向上を目指し、Google、Amazon、Microsoftは巨額を投じて自社製チップの開発を進めています。このたび、関係筋からの情報により、同じようにFacebookも独自のチップ開発を進めていることが明かされました。

Facebook Develops New Machine Learning Chip — The Information
https://www.theinformation.com/articles/facebook-develops-new-machine-learning-chip

Facebook developing machine learning chip - The Information | Reuters
https://www.reuters.com/technology/facebook-developing-machine-learning-chip-information-2021-09-09/

ニュースサイト・The Informationがプロジェクト関係者2名から入手したという情報によると、Facebookが開発しているのは、「ユーザーへコンテンツを薦めるなどのタスクに必要な機械学習強化用のチップ」と、「ユーザーが録画した動画やライブストリーミングの画質を向上させることを目的としたビデオトランスコーディング用チップ」だとのこと。

Facebookは2018年にSoC/ASIC開発チームを組織する動きがあると報じられています。この時点で、以前から開発を進めているAI技術向けチップも自社で開発することを視野に入れているのかもしれないという見方が出ていました。

Facebookが社内にSoC/ASIC開発チームを組織する動きが判明、AIやサーバーあるいは新デバイス向けか - GIGAZINE

By Fritzchens Fritz

もしFacebookが安価で高性能なチップを作り出すことに成功すれば、増加するデータセンターの二酸化炭素排出量を削減できるだけではなく、IntelやQualcommなどのチップベンダーへの依存率を下げることも期待できる、とThe Informationは指摘しています。

今回の報道についてFacebookの広報担当者は、「Facebookは、より高いレベルの計算性能と電力効率を実現する方法について、シリコンパートナーや社内の取り組みを通じて、常に模索しています」と述べた上で、「現時点で、将来の計画について新たにお伝えできることはありません」と回答しました。