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Intelを突如退職した天才エンジニアのジム・ケラー氏がAIチップ企業の社長兼CTOに就任


AMDのAthlonZenマイクロアーキテクチャApple A4など、数々のチップ開発に携わり、「天才エンジニア」と高い評価を受けているジム・ケラー氏が、人工知能(AI)チップのスタートアップであるTenstorrentの社長兼CTO(最高技術責任者)に就任したと報じられています。

MOVES-Former Intel, Tesla chip exec Jim Keller joins artificial intelligence startup | Reuters
https://www.reuters.com/article/tenstorrent-tech-idUSL1N2JG2I6


Jim Keller Becomes CTO at Tenstorrent: "The Most Promising Architecture Out There"
https://www.anandtech.com/show/16354/jim-keller-becomes-cto-at-tenstorrent-the-most-promising-architecture-out-there


ケラー氏は、コンピューターアーキテクチャの専門家として知られています。ケラー氏は、1998年から1999年までAMDでリードアーキテクトを務め、Athlon(K7、K8)の開発に携わりました。その後、Bloadcomでチーフアーキテクトを4~5年間務め、P.A.Semiでエンジニアリング部門ヴァイス・プレジデントに就任。P.A.SemiがAppleに買収されると、そのままAppleでも同じ役職に就き、Apple A4チップを開発しました。

さらに2012年にAMDへ移籍したケラー氏は、チーフコアアーキテクトとして、x86とArmアーキテクチャの互換チップ設計フレームワークである「Project SkyBridge」を推進。このProject SkyBridgeは頓挫してしまったものの、ケラー氏はZenマイクロアーキテクチャを開発し、AMDの躍進に貢献しました。

その後、ケラー氏はテスラに移籍し、完全自動運転チップの開発に携わります。2018年からはIntelで半導体エンジニアリング部門シニア・ヴァイスプレジデントを務めていましたが、2020年にIntelを退職しました。

AMD RyzenやApple A4を設計した天才エンジニアのジム・ケラーがIntelを突如退職 - GIGAZINE


今回ケラー氏が社長兼CTOに就任したTenstorrentは、カナダのトロント市に本社を構えるスタートアップで、機械学習用チップの開発・設計を行っています。Tenstorrentが開発する「Grayskull」や「Wormhole」というチップは、冗長な情報を無視して人間の脳のように動くよう設計されているとのこと。


TenstorrentのLjubisa BajicCEOは、「Tenstorrentは、機械学習中心のソフトウェアへの継続的な移行には、計算能力の対応する変換が必要であるという信念に基づいています。コンピューター、文化、組織の設計に優れたリーダーであるジム・ケラー氏ほど、このビジョンを実行できる人物はいません。ジムと一緒に仕事ができることにわくわくしていますし、私たちのパートナーシップがもたらす可能性に興奮しています」と語りました。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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