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GoogleとYouTubeが18歳未満の保護を強化、検索結果から画像を削除するオプションや動画アップロード時のデフォルト設定変更など


GoogleとYouTubeが2021年8月10日、18歳未満の子どもをオンラインの問題から保護するためのポリシー変更やアップデートについて発表しました。今回の発表により、「検索結果から特定の画像を削除をリクエストできるオプション」が追加されるほか、「YouTubeに動画をアップロードする際のデフォルト設定が『限定公開』になる」といった変更があるとのことです。

Giving kids and teens a safer experience online
https://blog.google/technology/families/giving-kids-and-teens-safer-experience-online/

Google restricts ad targeting of minors and will delist photos of kids at their request - The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/10/22617976/google-children-ad-targeting-youtube-default-privacy-safesearch

以前から未成年者の子どもたちは積極的にインターネット上のサービスを利用してきましたが、近年はパンデミックの影響もあり、さらにインターネットが身近で必要不可欠なものになっています。インターネットを介したつながりはパンデミックを経験する子どもたちにとって重要な一方で、保護者やプライバシーの専門家らは、子どもを安全に保つ方法について懸念しています。


すでに一部の国々では子どもたちを守るための厳格な規則を導入しており、Googleはこれらの規則に準拠して世界中に一貫した製品エクスペリエンスを提供するため、新たなポリシーやアップデートを発表しました。

・検索結果から画像を削除するリクエスト
Googleの子ども・家族担当ゼネラルマネージャーであるMindy Brooks氏は、「インターネット上の画像を管理する上で、子どもは特にリスクにさらされます」と指摘し、子どもがうっかり自分の画像をインターネット上に公開してしまう場合があるとしています。そこでGoogleは今後数週間のうちに、18歳未満の子どもやその保護者が、Google画像検索の結果から画像の削除をリクエストできる新たなポリシーを導入するとのこと。検索結果から画像を削除しても、一度オンラインに公開された画像がウェブ上から消え去るわけではありませんが、少なくともオンラインの画像をより細かく制御する能力を子どもに与えられるとBrooks氏は述べています。


・デフォルトのセーフサーチ設定
Googleは以前からファミリーリンクで管理されている13歳未満のユーザーに対し、デフォルトでセーフサーチをオンにしてきましたが、新たにこの範囲を自分でアカウントを作成できる年齢層のユーザーにも拡大するとのこと。「今後数カ月以内に、18歳未満の既存ユーザーに対してセーフサーチをオンにすると共に、10代の若者が新しいアカウントを作成する上でのデフォルト設定にします」とBrooks氏は説明しました。さらに、子どもがスマートディスプレイなどの家族で共有するデバイスでGoogleアシスタントを使う際、成人向けコンテンツが表示されないように、新たにデフォルトの保護機能を導入する予定だそうです。

・ロケーション履歴の収集
Googleは製品のエクスペリエンスを向上するためにユーザーのロケーション履歴を収集していますが、プライバシーの専門家からはプライバシーに対する懸念の声も挙がっています。そこでGoogleは、間もなく18歳未満のユーザーがロケーション履歴をオンにするオプションを廃止し、オフにしたままにすると発表しています。

・Google Playのアプリ
Googleは2021年5月、アプリストアのGoogle Playで当該アプリがユーザーデータをどのように活用するかを明記する「safety section」という項目を設けると発表していますが、safety sectionではアプリがGoogle Playの「ファミリーポリシー」に準拠しているかどうかもチェック可能になるとのこと。そのため、親が子どものデバイスにアプリをインストールする前にsafety sectionをチェックし、アプリが安全かどうかを簡単に判断できるようになります。

・広告表示
Googleは今後数カ月で、10代の子どもに対して年齢的に敏感な広告が表示されないようにするほか、18歳未満には年齢・性別・関心に基づくターゲティング広告を表示しない変更を加えるそうです。


また、YouTubeでも10代の子どもを保護するための新たな変更が加えられています。

New safety and digital wellbeing options for younger people on YouTube and YouTube Kids
https://blog.youtube/news-and-events/new-safety-and-digital-wellbeing-options-younger-people-youtube-and-youtube-kids/

YouTube, Google Launch New Protections for Kids Under 18 - Variety
https://variety.com/2021/digital/news/youtube-google-child-safety-private-uploads-1235038219/

・動画投稿時のデフォルト設定
YouTubeでは、13~17歳の子どもが動画をアップロードする際のデフォルト設定が、リンクを知っているユーザーのみが視聴できる「限定公開」になります。

・Digital Wellbeing ツール
Googleでは、保護者がファミリーリンクで作成した子どものアカウントに対し、Digital Wellbeingツールを使ってデバイスの使用時間やリマインダーの管理が可能です。新たにYouTubeでもDigital Wellbeingツールを介した管理が可能となり、13~17歳のユーザーに対して休憩や就寝時間を通知できるようになるとのこと。さらに、13~17歳のユーザーでは自動再生機能もデフォルトではオフになる予定です。

・商業的コンテンツからの保護
YouTubeは新たに、子ども向け動画における商業的コンテンツの取り扱いに変更を加え、今後数週間でYouTube Kidsから過度に商業的なコンテンツの削除が行われる予定です。たとえば、商品のパッケージに過度に焦点を当てたり、子どもにお金を使うように直接的に勧める動画などが削除対象となるとのことです。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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