スマホやPCで鳴き声をAIで解析して鳥の種類を判別できる「BirdNET」が登場
散歩をしていると鳥の鳴き声が聞こえてくることがよくありますが、どんな鳥がいるのかが気になっても、直接姿を確認したり鳴き声だけから判別したりするのは非常に難しいものがあります。コーネル大学鳥類学研究所とケムニッツ工科大学が開発した「BirdNET」は、録音した鳥の鳴き声を解析することで鳥の種類を判別できる人工ニューラルネットワークで、実際にBirdNETを利用できる無料アプリがiOSとAndroidでリリースされています。
BirdNET – The easiest way to identify birds by sound.
https://birdnet.cornell.edu/
BirdNET on the App Store
https://apps.apple.com/us/app/birdnet/id1541842885
BirdNET: Bird sound identification - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=de.tu_chemnitz.mi.kahst.birdnet
BirdNETは機械学習を使って鳥の鳴き声の検出と分類を行うためのシステムで、スマートフォンやRaspberry Pi、ウェブブラウザ、クラウドサービスなどさまざまなプラットフォーム上で動作します。記事作成時点ではアメリカとヨーロッパで一般的に観察できる野鳥984種類を解析可能で、将来的により多くの種と地域を追加するとのこと。解析可能な野鳥の一覧は以下のページで確認できます。
Species List – BirdNET
https://birdnet.cornell.edu/species-list/
実際にBirdNETのスマートフォンアプリを使うとどんな感じなのかは以下のムービーで見ることができます。
Identifying Bird Sounds with the BirdNET Mobile App - YouTube
スマートフォンアプリでは、録音した音声をスマートフォン上でリアルタイムで解析するのではなく、録音した音声をサーバーに一旦アップロードしてから解析することになります。表示される音声のスペクトログラムから範囲を指定すると……
解析結果として鳥の名前が表示されます。
BirdNETは1つの音声から複数の鳥の鳴き声を聞き分けて判別することもできます。
さらに表示された鳥の名前をタップすると……
Wikipediaの該当記事が表示されるので、その場でどんな鳥なのかを調べることができます。
さらにデータベースにアクセスすることも可能。
その場で鳥の姿をムービーで確認できます。
コーネル大学鳥類学研究所による鳥の詳細な説明もチェックできました。
また以下のサイトでは、ライブ録音された音声をBirdNETが解析するデモンストレーションを見ることができます。
BirdNET - CLO Microphone Stream
https://birdnet.cornell.edu/live/
・関連記事
絶滅危惧種の鳥が「先祖代々受け継いできた歌」を失いつつあると判明 - GIGAZINE
「鳥の歌は何百年にもわたって伝承されている」と研究者が指摘 - GIGAZINE
鳥の歌が北米大陸を3000キロメートルも横断し新しい流行を生み出していたことが判明 - GIGAZINE
新型コロナによって「鳥の歌」に変化が生じている - GIGAZINE
鳥に「偽の歌の記憶」を植え付けることに成功 - GIGAZINE
「最もインスタ映えする鳥」が研究によって明らかに - GIGAZINE
・関連コンテンツ