メモ

世界中の無関係に見えるウェブサイトが一斉にダウン、一体何が起こったのか?


イギリスの公共放送・BBCや、画像共有サービスのPinterest、ソーシャルニュースサイト・Reddit、学術系サイトのThe Conversationなど、一見すると関連がない複数のウェブサイト・ウェブサービスが2021年6月8日に一斉にダウンしました。この原因となったのが、世界規模でサービスを展開するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)です。一体何が起こったのか、今後さらに大きな障害が起こる可能性があるのかなどを、専門家が指摘しています。

Fastly Status - Global CDN Disruption
https://status.fastly.com/incidents/vpk0ssybt3bj

Massive internet outage hits websites including Amazon, gov.uk and Guardian | Internet | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2021/jun/08/massive-internet-outage-hits-websites-including-amazon-govuk-and-guardian-fastly

Massive Fastly internet outage causes swathes of websites to go dark - Vox
https://www.vox.com/recode/2021/6/8/22524024/fastly-web-outage-news-websites

Fastly global internet outage: why did so many sites go down — and what is a CDN, anyway?
https://theconversation.com/fastly-global-internet-outage-why-did-so-many-sites-go-down-and-what-is-a-cdn-anyway-162371

EXPLAINER: Just how vulnerable is the internet?
https://techxplore.com/news/2021-06-vulnerable-internet.html

CDNは顧客となるウェブサイトが保有する画像や映像をさまざまな国のミラーサーバーに保存することで、データをユーザーの近くに置き、ウェブサイトを高速表示可能にする仕組みです。

例えば日本からBBCにアクセスする場合、BBCがあるイギリスのサーバーとの間で直接通信を行うと、データの転送に遅延が必ず生じます。ウェブサイトの表示に遅延が発生することはユーザーの嫌うところであり、アクセス数を増やしたいウェブサイト側にとっても大きなデメリットとなります。しかし、サイトの内容をCDNの日本サーバーに保存しておき、日本のユーザーからのアクセスには日本にあるサーバーで応答するようにすれば遅延は減少し、ユーザーエクスペリエンスの向上が期待できます。1つの画像につき改善される表示速度がミリ秒単位であっても、多くの画像・映像を利用しているウェブサイトであれば、大幅な読み込み速度改善につながるというわけです。


2021年6月8日に複数のウェブサイトがダウンした原因はFastlyのCDNに障害が発生したことにあります。仕組み上、CDNプロバイダーで障害が発生すると、多くのウェブサービスやウェブサイトが影響を受けることになります。今回の障害では、CDNでホストされているコンテンツへのリクエストが処理されないようになり、世界中のウェブサイトが突然オフラインになりました。CDNとは別に各ウェブサイトがコンテンツをホストしていればコンテンツは配信されますが、その速度はCDNを利用するよりもはるかに遅いものになったとのこと。

Fastlyのサービス停止によってAmazonやイギリス政府のウェブサイトもダウンすることに。


ただし障害は発生から1時間ほで解決されました。


サービス停止はセキュリティ上の問題やハッキングではなく、構成ミスだったとFastlyは説明しています。


CDNサービスは、FastlyのほかにもアカマイCloudflareなどが提供しています。CDNのサービス停止はめったに起こりませんが、インターネット・インフラストラクチャーの専門家であるタグ・マドリー氏は「このようなことが発生することは非常に珍しいと言えますが、数年内に、大きな影響をおよぼす短時間の停止が起こる可能性があります」と述べています。またアナリストのジョシュ・チーズマン氏は、「6~8時間、あるいは数日単位の停止が起これば、企業が倒産する可能性もあります」と指摘しました。

サービス停止の原因となるものとして火災や自然災害といったものの他に問題視されているのが、大規模なサイバー攻撃です。Fastlyは2020年に規制当局に対して提出した書類の中で「第三者からのサイバー攻撃を受けている」「この攻撃は私たちのネットワークに負担をかけた」と記しており、将来的にサイバー攻撃によってFastlyのネットワークに問題が起こる可能性も考えられます。


このような事態を受けて、「企業や消費者がクラウドベースのサービスに依存しすぎないようにすることが賢明です」とチーズマン氏。クラウドサービスのメールを利用したり、音楽をストリーミングするといった方法ではなく、データをローカルに保存することも考えるべきとのことです。

・つづき
世界中のウェブサイトの一斉ダウンの引き金となったCDNサービス「Fastly」が「ある利用者の設定変更が原因」と釈明 - GIGAZINE

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in メモ, Posted by logq_fa

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