レビュー

コンパクトかつ最大45WでスマホからノートPCまで充電可能な「Anker Nano ll 45W」レビュー


Ankerが、USB Power Delivery(USB PD)の急速充電規格であるProgrammable Power Supply(PPS)に対応したUSB Type-C充電器「Anker Nano ll 45W」を2021年5月25日にリリースしました。シリコンに代わる次世代半導体GaN(窒化ガリウム)を使用したAnkerの新USB充電器は、携行しやすいコンパクトサイズながら標準的な充電器の3倍で充電できるパワフルさと幅広い対応力を備えているとのことなので、実際に使用して確かめてみました。

Anker (アンカー) Japan公式サイト
https://www.ankerjapan.com/topics_detail.html?info_id=288

これが「Anker Nano ll 45W」のパッケージです。


裏面には、第2世代目のGaN搭載USB充電器だということや、幅広い機種への充電に対応していることなどが記載されていました。なお、パッケージにはiPhoneやiPadなどのApple製品しか挙げられていませんが、Ankerの発表資料によるとPixel 5Galaxy S21といったAndroidの主要機種にDellのXPS 15など、スマートフォンからノートPCまで幅広いデバイスに対応しているとのことです。


というわけで、パッケージを開封します。


内容物は、スターターガイドとAnker Nano ll 45W本体です。


Anker Nano ll 45Wは手のひらにスッポリ収まるサイズ。寸法は35mm×38mm×41mmで、直方体に近い形状をしています。


前面には、USB PDやQualcomm Quick Chargeなどに準拠したAnkerの独自規格・PowerIQ 3.0のUSB Type-Cソケットが1口あります。


コンセントプラグが格納された背面には、最大で45Wの出力が可能なことが記載されていました。


コンセントプラグは指で簡単に引き出すことができます。


左からApple純正の5W USB電源アダプタ、Anker Nano ll 45W、iPhone 12シリーズ向けの急速充電対応アダプタである20W USB-C電源アダプタを並べるとこんな感じで……


横から比較するとこんな感じ。Anker Nano ll 45Wは、Appleの5WのUSB電源アダプタより一回り大きく20WのUSB電源アダプタよりも小さい、ちょうど中間のサイズでした。


重さは実測で68gです。


さっそく使ってみます。まず、Anker Nano ll 45Wをコンセントに挿入してUSB Type-Cケーブルを接続し……


ケーブルのもう一端をデバイスに接続します。今回は、iPhone 12の充電をしてみることにしました。


充電中のバッテリー残量の履歴を、NKBatteryというアプリで調べたのが以下。約30%分を充電するのに、わずか15分程度しかかかっていません。


残量の推移のグラフが以下。2%から33%までほぼ垂直のグラフが描かれています。


比較のために、5WのUSB電源アダプタでも充電してみました。Appleは、環境に関する目標の達成に向けてiPhone 12シリーズなどには電源アダプタを同梱しないようになったので、こんな感じで「新型のiPhoneを購入したけど従来モデルの電源アダプタを使っている」という人は多いはずです。


その結果のグラフが以下。上のグラフより傾きが緩やかなのが分かります。


記録を見てみると、残量18%から51%まで1時間弱と、約30%分を充電するのにかかった時間はAnker Nano ll 45Wの3倍以上でした。


続いて、Anker Nano ll 45Wの出力を確認してみます。まずAnker Nano ll 45Wと第8世代iPadで試してみたところ、出力は「14.7V×2.23A=32.8W」でした。


比較のため、Apple純正の20W USB-C電源アダプタでチェックしたところ、「8.69V×1.99A=17.2W」でした。30W強と理論値には届かなかったものの、Anker Nano ll 45Wは純正品の倍近い出力で充電できたことになります。


Pixel 3XLでは「急速充電」と表示されがらも「8.97V×1.53A=13.7W」と、期待したほどの出力が発揮されないケースもありましたが……


編集部員の手持ちのノートPCで使用してみたところ、「19.9V×2.26A=44.974W」とほぼ理論値の出力となりました。このように、デバイスによって差はあるものの、Anker Nano ll 45WはAppleの純正品とほとんど変わらないコンパクトさながら、スマートフォンからノートPCまで高速で充電可能な電源アダプタだと言えます。


「Anker Nano ll 45W」は2021年5月25日からAmazon.co.jpや楽天市場のアンカー・ダイレクト楽天市場店などに税込3390円で登場しましたが、記事作成時点では売り切れてしまっており、再入荷のめども立っていないとのこと。夏には30Wと65Wのモデルもリリースされる予定なので、今すぐ必要な人以外はラインナップが充実してから検討に入るのもよさげです。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by log1l_ks

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