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「カプコンがバイオやデビルメイクライで自身の作品を無断使用した」とアーティストが訴える

by Julie Scott

カプコンの人気タイトルである「バイオハザード4」や「Devil May Cry(デビルメイクライ)」シリーズに、自身の作品が無断で使用されているとして、アーティストのジュディ・A・ジュラセク氏がカプコンを訴えています。

Artist says Capcom stole her photos for Resident Evil, Devil May Cry games in lawsuit - Polygon
https://www.polygon.com/22519568/resident-evil-4-copyright-infringement-lawsuit-capcom

現地時間の2021年6月4日(金)、ジュラセク氏はコネチカット州の裁判所に訴状を提出しました。この訴訟の中で、ジュラセク氏は著作権で保護された自身の作品を、バイオハザード4やデビルメイクライ、その他のカプコンゲームが無断で使用していると主張しています。


ジュラセク氏は1200枚以上の写真が収録された「Surfaces」という書籍を出版しており、「アーティストや建築家、デザイナーの『視覚的調査』に使用されること」を意図したものと説明されています。この書籍には収録作品のデータが保存されたCD-ROMが付属していますが、このデータを商用利用するにはジュラセク氏に連絡してライセンスを取得する必要があるとのこと。しかし、ジュラセク氏が裁判所に提出した訴状によると、カプコンがライセンスを求めて連絡してきたことは一度もなかったそうです。

ジュラセク氏によると、同氏の作品はさまざまなカプコン作品で使用されているとのことで、80枚の写真と100ページを超えるドキュメントでその証拠を列挙しています。

カプコンがジュラセク氏の作品を無断使用している事例のひとつが、バイオハザード4のロゴ。以下の画像の左端が粉々に砕けたガラスのテクスチャーを表現したジュラセク氏の作品で、右がバイオハザード4のロゴ。真ん中の画像を見ると、ロゴがジュラセク氏の作品を使用していることがよくわかります。


他にも、カプコンはゲーム内のテクスチャーなどでジュラセク氏の撮影した写真を利用しているとのことで、訴状では200件以上の無断使用が指摘されています。

なお、ジュラセク氏が無断使用の証拠として挙げているデータの一部は、2020年11月に起きたカプコンのデータ侵害に由来するもの。何者かによるランサムウェアによる攻撃が検知された際、従業員などの個人情報が漏えいしたことが明らかになっていたのですが、リークされたデータの中には「バイオハザードやその他のゲームで使用されたアートワークの高解像度画像」が含まれていたとジュラセク氏は説明しています。

また、Surfacesに収録されていた「MA079」というファイル名の写真が、初代バイオハザードのリメイク版に利用さたテクスチャでもそのまま利用されているとジュラセク氏は指摘。


ジュラセク氏の弁護士は著作権侵害により最大1200万ドル(約13億円)の損害賠償金を求めており、使用された写真1枚につき2500~2万5000ドル(約27~280万円)の支払いを求めています。なお、カプコンの担当者は訴訟を認識しているとゲームメディアのPolygonにコメントしていますが、それ以外のコメントは寄せられていません。

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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