生き物

蚊はどうして耳元に頻繁に寄ってくるように感じられるのか?


心地よく寝ようとしているのに耳元で聞こえる「プ~ン」という蚊の羽音には、即座に殺虫剤を手にしたくなるほどの怒りをかき立てられることがあります。一体なぜ蚊はあんなにも的確に耳元を飛んで邪魔をしてくるのか、アリゾナ大学昆虫学教授のマイケル・リーレ氏がその事情を明かしています。

Why do mosquitoes buzz in our ears? | Live Science
https://www.livescience.com/why-mosquitoes-buzz-near-ear.html


なぜ蚊が耳元を飛び回るのかということについて、リーレ氏は「蚊の羽音が届く範囲は広くなく、耳元に飛んできた時にだけ気づくのです」と結論を述べています。「耳に届くその羽音は、おそらくメスの蚊によるものです。通常、オスの蚊はぶらぶらと飛んで花の蜜などを飲んでいますが、メスの蚊は交尾後の出産に必要なエネルギーを確保するため、人間などに近づいて血を吸う必要があります」とリーレ氏は語ります。

蚊は飛んでいる際、1秒間に約500回羽を動かしており、450Hz~500Hzの周波数を響かせています。この羽音は人間にとっては不快な音ですが、オスの蚊にとっては音楽のようなものであり、オスはこの羽音を聞いてメスに近寄り、交尾を行っているのだとのこと。反対に、メスは羽音に無反応だそうです。リーレ氏はよく、音叉(おんさ)を鳴らして蚊に聞かせ、メスの蚊が音叉に反応しない様子を学生たちに見せていると話します。


蚊は人間が体から発する二酸化炭素を目指して飛び交います。二酸化炭素を頼りに獲物の体に着地した蚊は、足についている味覚センサーを使って、食事に値する獲物かどうかを判断するとのこと。いくつかの研究では「O型の血液が最も蚊にとっておいしい血液型である」といったことが示唆されていますが、リーレ氏はこのことについて懐疑的であり、「蚊にも人と同じように味の好みがあり、全ての蚊がO型を好むわけではない」と考えています。

リーレ氏は「頭付近が最も二酸化炭素を多く排出する場所ですが、ほとんどの蚊はむしろ、蚊を引き寄せるバクテリアが存在する足の方に飛んでいきます」と述べています。日本では、「なぜか妹が蚊に刺されやすい」ということをきっかけにした田上大喜さんによる研究で、蚊に刺されやすい人は足に存在する常在菌の種類が多いということがわかっています。

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in サイエンス,   生き物, Posted by log1p_kr

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