誰でもどこでもいつでもアクセスできるオープンな衛星ネットワーク「FemtoStar」にPINE64が協賛
世界中のオープンおよびプライベートな通信のための衛星コンステレーションの構築を目指すモバイル衛星サービスが「FemtoStar」です。そんなFemtoStarに、64ビット対応シングルボードコンピューターを開発するPINE64が参加を発表しました。
FemtoStar: taking aim for the stars | PINE64
https://www.pine64.org/2021/05/19/femtostar-taking-aim-for-the-stars/
FemtoStarのコンセプトは「プライバシーを尊重し、ネットに中立なモバイル衛星サービスで、誰でもどこでもいつでもアクセスできる」というもので、ユーザー端末から宇宙船、地上局に至るまで、FemtoStarはフリーでオープンソースのハードウェアとソフトウェアで稼働しています。FemtoStarのプロジェクト団体は「FemtoStarの注目すべきポイントは、広域通信ネットワークでは世界初となる、エアインターフェースとそれを実装する低レベルの無線ファームウェアまでもが、フリーでオープンソースのソフトウェアであるということです」と述べています。
PINE64は2021年6月に、低消費電力・長距離データ通信のLoRaを利用した分散型ネットワーク「PineDioゲートウェイシステム」のリリースを予定しています。これと同時に、PINE64はこのPineDioゲートウェイシステムをベースに、プライベートでセキュアなテキストメッセージネットワークの開発を進めていました。
しかし、LoRaを利用するPineDioゲートウェイシステムは普段私たちが日常的に使っている無線通信システムに比べると非常に低速であるため、PINE64は限界を感じていたのこと。そこで「もっと安全にオープンソースに適した方法で広域のネットワークを構築する方法」として、PINE64はFemtoStarに同調したそうです。
Interesting constellation design. Not necessarily a final design for our own, but it has some rather interesting properties. Basically folds twelve orbital planes into a single continuous serpentine pattern around the world. Actually works decently well. @SaVi_satellite pic.twitter.com/vho6qkCljR
— FemtoStar (@FemtoStar) December 16, 2020
PINE64は「FemtoStarの関係者とは以前から話をしていましたが、『低コストで分散型のネットワークを構築して、匿名で位置情報に依存しない通信を可能にする』という彼らのアイデアは、私たちのコミュニティが支持できるものだと信じています」と述べました。
FemtoStarは「PINE64が、世界初のプライベートで真にオープンなインフラストラクチャであり、100%フリーでオープンソースの広域通信ネットワークを開発する私たちのプロジェクトに参加することに興奮しています。また、PINE64のLoRaネットワークとFemtoStarの衛星コンステレーションとの統合を期待しています」と語りました。
・関連記事
SpaceXが展開する衛星インターネットサービス「Starlink」が抱える問題点とは? - GIGAZINE
GoogleがSpaceXのStarlinkと提携、地球上のどこからでもGoogle Cloudプラットフォームへアクセス可能に - GIGAZINE
ヨーロッパの宇宙開発は民間宇宙開発企業のSpaceXに大幅に遅れを取っている - GIGAZINE
SpaceXが衛星インターネットの「Starlink」をトラック・船舶・航空機で使えるよう規制当局に申請 - GIGAZINE
地球の空を埋め尽くす人工衛星が見られる「Low Earth Orbit Visualization」が登場、Starlinkの衛星が一列に並んで飛ぶ様子も観察可能 - GIGAZINE
Microsoftが宇宙事業「Azure Space」の展開を発表、SpaceXと提携してデータセンターを衛星インターネットに接続 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article here.