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Googleが遠く離れていても実際に顔を合わせて会話しているかのような「魔法の鏡」を開発する「Project Starline」を発表


新型コロナウイルスにより世界中で旅行が制限され、リモートワークが急増しており、これまでよりも人と顔を合わせてコミュニケーションをとる機会は激減しています。このような状況を改善するために、Googleが遠隔地にいても実際に顔を合わせて話しているように感じられる新しいコミュニケーションツールを開発する「Project Starline」を発表しました。

Project Starline: Feel like you're there, together
https://blog.google/technology/research/project-starline/

This is Project Starline. Years in the making, it works like a magic window, bringing you together with friends, family, and coworkers, even when you're cities (or countries) apart. https://t.co/mtisR5xVhT pic.twitter.com/CtNmBoHhRm

— Clay Bavor (@claybavor)


メールやビデオチャットツール、写真共有サービスなど、離れた人とコミュニケーションするためのサービスはいくつもありますが、実際に顔を合わせてのコミュニケーションとはまったく異なるものです。

Googleはこれを解決するために、テクノロジーを駆使して遠隔地にいる人とも実際にそこにいるかのようにコミュニケーションがとれるツールを開発する「Project Starline」に取り組んでいます。GoogleはProject Starlineで開発するツールを「魔法の鏡」と表現しており、この鏡を通して自然に会話したり身振り手振りを通じてコミュニケーションをとったり、アイコンタクトをとったりすることもできるとのこと。

まだ開発の途中段階にあるため、Project Starlineは特注のハードウェアと高度に専門化された機器が必要です。ただし、一部のGoogleオフィスにすでに試験導入されており、社内でのテストが進められています。


実際にProject Starlineを使っている様子は以下のムービーで確認できます。

Project Starline: Feel like you're there, together - YouTube


ダーリンさんとチチさんは実の姉妹ですが、最後に直接会ったのは1年以上前のこと。そのため、ダーリンさんはチチさんの息子であるカレオンくんに直接会ったことがありません。


そこで、Project Starlineの開発チームはダーリンさんとチチさんのような、複数の「長らく直接会えていない人たち」を招待して、テストを実施。


Project Starlineのエンジニアリングディレクターであるスティーブ・サイツ氏は、「あなたは魔法の鏡を見ます。すると、この鏡を通して別の人が現れます」と語ります。


ダーリンさんがいるのはカリフォルニアのベイエリア。


対するチチさんは、ニューヨーク在住です。


遠くにいるはずの2人が、まるでそばにいるかのようにコミュニケーション可能となります。


別のテストユーザーたちも、まるで直接顔を合わせたかのように会話を楽しみます。


同じくProject Starlineの開発者であるジェイソン・ローレンス氏は「物理的に一緒にいる際と同じように、コミュニケーションがとれます」とコメント。


Project Starlineの実現には3つのブレイクスルーが必要でした。1つ目が人をそのまま捉える「3Dイメージング技術」です。


2つ目は「リアルタイム圧縮技術」。このリアルタイム圧縮技術により、既存のネットワーク経由で効率的にデータを送信可能となります。


3つ目は送信されてきた3Dイメージを忠実に再現するための「レンダリング技術」。


他にもコンピュータービジョンや機械学習、空間オーディオといった技術に関する最新の研究を応用しており、これにより手話でのコミュニケーションも直接会って行うかのように可能となります。


Project Starlineはスマートグラスやヘッドセットといった追加のデバイスなしでもボリューム感と奥行き感のある3Dイメージをレンダリング可能な「画期的なライトフィールドディスプレイシステム」を開発しています。

なお、Project StarlineはGoogleのオフィスだけでなくヘルスケアやメディアなどの一部の業界から選ばれたエンタープライズパートナー向けにもデモを実施し、ツールとアプリに関するフィードバックを集めているそうです。さらに、2021年後半にはエンタープライズパートナーとの試験展開を計画しているとのこと。

Googleにとっての当面の目標は、Project Starlineをより手ごろでアクセスしやすいものとすることだそうです。

・つづき
Googleが遠く離れた人と実際に顔を合わせて会話しているかのような「魔法の鏡」を開発する「Project Starline」の最新プロトタイプを公開 - GIGAZINE

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by logu_ii

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