サイエンス

新型コロナに感染すると次に感染する確率が84%低下するという研究結果


イギリスの公立病院に勤務する医療関係者2万5000人超を7カ月間にわたって継続的に調査した結果、一度新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した場合、次に感染する確率が84%低下することが明らかになりました。

SARS-CoV-2 infection rates of antibody-positive compared with antibody-negative health-care workers in England: a large, multicentre, prospective cohort study (SIREN) - The Lancet
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)00675-9/fulltext

Previous COVID-19 may cut risk of reinfection 84% | CIDRAP
https://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2021/04/previous-covid-19-may-cut-risk-reinfection-84

イギリスは「SARS-CoV-2に1度感染した場合、2度目の感染確率はどうなるのか」という疑問に答えるため、公立病院に勤務する医療関係者を対象に、「Sars-cov-2 Immunity&REinfection EvaluatioN(SIREN)」という継続的調査を実施しています。この調査に参加した被験者は、2~4週間ごとにPCR検査と抗体検査を受け、各種症状と曝露状況に関するアンケートに回答します。

イギリスのコリンデール区保健当局の研究チームが行ったのは、SIRENの2020年6月~2021年1月の結果から、「SARS-CoV-2の再感染確率」を算定するという研究です。SIRENによると、全被験者2万5661人のうち、感染経験者は8278人(32.3%)、未経験者は1万7383人(67.7%)で、同期間中で新たにSARS-CoV-2の感染が確認されたのは、感染経験者では116人(1.4%)、未経験者では1704人(9.8%)でした。罹患率で考えた場合、感染経験者がSARS-CoV-2に感染する確率は1日あたり0.0076%、未経験者は0.0573%でした。

研究チームはポアソン分布を用いた比例ハザードモデルによって、SARS-CoV-2の感染前・感染後の罹患率比を算出。その結果、7カ月の検査期間中においては、「1度SARS-CoV-2に感染したならば、次に感染する確率は84%低下する」という結果が得られました。なお、症候性感染(自覚できるレベルの症状が出る感染)の確率はさらに低く、「1度感染した場合、症候性感染の確率は93%低下する」という結果となりました。


なお、今回の分析対象となった期間の終盤にあたる2020年12月8日以降はイギリス国内で医療従事者を対象としたワクチン接種が本格化し、全参加者の52.2%がワクチン接種を受けた状態でした。しかし、このワクチンが効力を発揮し出す「接種から21日経過後」にあたるデータは全データの0.4%だったため、研究チームは「本研究に対するワクチンの影響はわずかだった可能性が高い」と結論づけています。

今回の研究について、研究チームは「一度SARS-CoV-2に感染した場合、ほとんどのケースで将来の感染に対して有効な免疫が生成されることが示されました」「非医薬品的な介入や公衆衛生上の管理手段の計画について、SARS-CoV-2の再感染の性質と割合を理解するというのは、この進化するパンデミックの中核を成す部分です」とコメントしています。

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in サイエンス, Posted by log1k_iy

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