モバイル

Appleがトランプ支持者の人気を集めたモデレーションフリーのSNSアプリ「Parler」のApp Storeへの復帰を拒絶


トランプ元大統領の支持者たちから人気を集めたSNSアプリ「Parler」が、Appleが提供するiOS向けの公式アプリストアであるApp Storeへの復帰を求めていたのですが、これを拒絶されたと報じられています。

Parler Blocked on Apple's App Store After Capitol Riot Review - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-03-10/parler-cuts-ios-team-after-apple-blocks-return-to-app-store

Apple denies Parler’s request for re-entry to the App Store - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/03/10/app-store-parler-apple-denies/

Apple reportedly denies Parler’s iOS App Store appeal - The Verge
https://www.theverge.com/2021/3/10/22324028/apple-parler-app-store-ban-upheld-nazi-symbols

Parler denied return to Apple app store: report | TheHill
https://thehill.com/homenews/media/542626-parler-denied-return-to-apple-app-store-report

2018年に開設されたParlerは、「コンテンツのモデレーションを永遠に行わない」と公言するサービスです。2020年のアメリカ大統領選挙期間中、Twitterをはじめとするソーシャルメディアは選挙に関する誤報の拡散を防ぐために、コンテンツのモデレーションを実施したため、過激な発言を続けるトランプ元大統領の支持者からParlerは支持されるようになります。


その後、現地時間の2021年1月6日にトランプ元大統領の支持者たちが連邦議会議事堂を襲撃するという事件が発生。この事件に関するコンテンツの削除をApple側が求め、Parlerがこの要請に応じなかったため、同アプリはApp Storeから削除されました。Googleも同様の対応を取ったため、ParlerはApp StoreとGoogle Playの両方から削除されることとなっています。

AppleがモデレーションフリーのSNSアプリ「Parler」をApp Store上から削除 - GIGAZINE


さらに、AmazonのウェブホスティングサービスであるAWSもParlerを排除。ParlerはAWSの代わりとなるウェブホスティングサービスを見つけられない可能性を挙げ、「サービスをゼロから再構築するため」にしばらくの間サービスが停止するとアナウンスしていました。

Amazonもウェブホスティングサービスから「Parler」を排除、IT大手によるParler排斥の動きが進む - GIGAZINE


ParlerはAWSの代替となるウェブホスティングサービスを見つけ出し、ウェブ版のサービスは2021年2月15日に復活。ただし、App StoreやGoogle Playからは依然として排除されたままでした。

SNS「Parler」が1カ月ぶりに復活、脱AWSにより - GIGAZINE


そんな中、現地時間の2021年3月10日にニュースメディアのBloombergが「AppleがParlerのApp Storeへの復帰を拒絶した」と報じています。報道によると、Appleは2021年2月25日にParlerに対して「App Storeへの復帰を正当化するのに十分な変更が加えられていない」として、Parlerの復帰を拒絶した模様。

Apple側は「審査した結果、Parlerに加えられたという変更はApp Store Reviewガイドラインに準拠しているとは言い難いものでした」と、Parlerの最高政策責任者に対して伝えたそうです。

実際、Apple側はParler上で「人種・宗教・性的し好に関する蔑称」といったコンテンツを簡単に発見できたと主張。他にも、ナチスのシンボルのような不快なコンテンツが多く残ったままであると指摘しているそうです。

Appleは「こういったコンテンツが残ったままであるため、App Store Reviewガイドラインに準拠することはできていません。App Store Reviewガイドラインに準拠するまで、ParlerをApp Storeに復帰させることはできません」と、Parler側にApp Storeへの復帰を拒絶理由を明確に説明しています。

なお、ParlerはiOS版の開発を担当していたエンジニアを3人解雇したと報じられているため、Apple関連メディアの9to5Macは「ParlerはApp Storeへの復帰を諦めたということかもしれません」と記しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
AppleがモデレーションフリーのSNSアプリ「Parler」をApp Store上から削除 - GIGAZINE

Amazonもウェブホスティングサービスから「Parler」を排除、IT大手によるParler排斥の動きが進む - GIGAZINE

トランプ支持者が集うSNSアプリ「Parler」がAmazonを訴える - GIGAZINE

SNS「Parler」の排斥こそGoogle・Amazon・Appleの独占を表すのに政治家は非難しないという矛盾 - GIGAZINE

多くのサービスから排除されたSNS「Parler」のCEOが「復活することはないかもしれない」とコメント - GIGAZINE

Parlerの排除によりAmazonの影響力の強さが浮き彫りに - GIGAZINE

SNS「Parler」が1カ月ぶりに復活、脱AWSにより - GIGAZINE

Amazonが「検閲を行わない」と明言し排斥されたSNS「Parler」から再び訴えられる - GIGAZINE

in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.