NVIDIAがマイニング向けプロセッサ「CMP」を発表＆「RTX 3060」のマイニング機能を制限

NVIDIAがBitcoin(ビットコイン)やEthereum(イーサリアム)といった暗号資産のマイニングに特化したプロセッサ「Cryptocurrency Mining Processor(CMP)」を発表しました。また、2021年2月25日に登場予定の「GeForce RTX 3060」のマイニング性能が本来の50％に制限されていることも明らかになっています。

A Crypto Mining GPU for Professionals | NVIDIA
https://www.nvidia.com/en-us/cmp/

GeForce Is Made for Gaming, CMP Is Made to Mine | The Official NVIDIA Blog
https://blogs.nvidia.com/blog/2021/02/18/geforce-cmp/

GPUはグラフィック処理だけでなく、計算処理や暗号資産のマイニングなどにも多く用いられています。特に、マイニングによる需要の加速はGPUの品不足に大きな影響を与えており、CPUの供給不足を解消するべく、NVIDIAが旧型のGPUを再生産することが報じられています。

NVIDIAがGPUの供給不足解消のために「GeForce RTX 2060」や「GeForce GTX 1050 Ti」といった旧型GPUの再生産を計画中 - GIGAZINE

そんなGPUの品不足を解消するべく、NVIDIAは暗号資産のマイニングに特化したプロセッサ「Cryptocurrency Mining Processor(CMP)」を発表しました。今回NVIDIAが発表したCMPは「30HX」「40HX」「50HX」「90HX」の4種類で、それぞれのスペックはこんな感じ。

CMPはビデオ出力機能を搭載しておらず、マイニングに特化した設計となっています。また、最大周波数や消費電力を低く抑えているため、大量のCMPを用いたマイニング設備を容易に構築できるとのこと。

さらに、2021年2月25日にリリース予定のGeForce RTX 3060では、マイニングに関する計算能力が本来の50％に制限されることが発表されました。NVIDIAは「GeForce RTX 3060はマイニング向けに設計されておらず、CMPもゲーミング向けには設計されていないため、これらのプロセッサの需要が競合することはないでしょう。私たちは、ゲーマー向けにRTX 30シリーズの供給を維持しながら、暗号資産を発掘したいユーザーが効率的なデータセンターを構築できるように支援するつもりです」と語り、ゲーマーと暗号資産を発掘したいユーザー両者のメリットを強調しています。

テクノロジー関連メディアのWccftechは、「NVIDIAはGeForce RTX 3060の機能を制限していますが、ユーザーはハードウェアに制限がかかることを好みません。NVIDIAの決定が市場にどのように受け入れられるかは今のところ分かりません」と語っています。

なお、CMPはASUS・Colorful・EVGA・Gigabyte・MSI・Palit・PC PartnerといったNVIDIAの認証パートナーから2021年の第1四半期に登場する予定です。