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「テラリア」開発者がGoogleアカウントを利用不可能になり「Googleとは関わりたくない」とStadia版開発をキャンセル


資源採集、アイテム探索、戦闘など、世界を舞台になんでも自由なことができるサンドボックスゲーム「テラリア」の開発を主導したアンドリュー・スピンクス氏が、15年以上にわたり利用してきて、ビジネスとも密接に結びついたGoogleアカウントが使えない状態になっていることを明らかにしました。Googleの対応に大きな不満があるスピンクス氏は、Google Stadia版テラリアの開発キャンセルを表明しています。

スピンクス氏の2021年2月8日のツイートによると、Googleアカウントが使えなくなったのは3週間前で、利用不可能になった原因に心当たりはないとのこと。使えなくなったアカウントはスピンクス氏が代表を務める、テラリアの開発会社「Re-Logic」のもの。


これにより、Google Playで購入した多数のゲームにアクセスできないのはもちろん、Googleドライブのデータは全消滅、YouTubeチャンネルにもアクセス不可能で、15年以上使ってきたというGmailのアドレスにもアクセスできない状態だそうです。


この措置についてスピンクス氏は「Googleがこの橋を燃やすことを決めたとしか思えない」と述べ、Google Stadia版テラリアの開発キャンセルと、Android版テラリアのサポート中止を表明。


「顧客やパートナーを大切にしない企業とは関わりたくありません。ビジネスをするということは、責任を負うということです」と締めくくりました。


どういったサポートが行われたのかはTwitterのオープンなやりとりが残されています。当初、テラリア公式Twitterアカウントは「DMでサポートしてもらえませんか?」と問い合わせたのですが、YouTube側が「DMなしでもお手伝いできるかもしれません」と返答したため、公開のやりとりになったものです。

テラリア側の説明によれば、ここ数カ月にわたってYouTubeへの新規投稿はなく、不定期に規約違反を通知するメールは来たものの「事故の可能性が高く、いわゆる『ストライク』にはならない」という話だったとのこと。


ところが3日後、Googleアカウントは警告がないまま利用不可能に。このあたりの説明はスピンクス氏が行ったものと同じです。


説明を受けたYouTube側は、当該アカウントが「アクティブ」であることを確認し、「YouTubeと紐付いたメールアドレスがアクセス可能か見てもらえますか?」と返答。


「確かにアクティブではあるけれど、アクセスできません。Gmailアカウントもアクセスできません」とテラリア側。


これを受けてYouTube側はGoogleアカウントの復元を案内しました。しかし、これは「ユーザー自身が削除したアカウントを復元する方法」であり、テラリア側が求めている「Googleによる利用不可能措置の解除」ではありません。


この件についてニュースサイト・PCMagは、テラリアがAndroidのほかiOS、PS4、Xbox One、Nintendo Switchでもリリースされていることから、Re-LogicよりもGoogleにとっての損失になるのではないかと推測。Google Stadiaも、保証されたヒット作を失ったと表現しました。ただし、Google Stadiaを巡ってはGoogleが社内のStadia向けゲーム開発部門を閉鎖しており、テラリアがあろうがなかろうが大勢に影響はないという見方も示しています。

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in ネットサービス,   ゲーム, Posted by logc_nt

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