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Intelの新CEOにパトリック・ゲルシンガー氏が就任すると発表

by Fortune Brainstorm TECH

IntelのCEOであるボブ・スワン氏が2021年2月15日付けで辞任し、現VMWareのCEOであるパトリック・ゲルシンガー氏が後任を務めることが判明しました。ゲルシンガー氏は30年間にわたってIntelに勤め、CTO(最高技術責任者)に就任した後、2009年にIntelを離れた人物です。

Intel Appoints Tech Industry Leader Pat Gelsinger as New CEO | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/news-releases/intel-appoints-tech-industry-leader-pat-gelsinger-as-new-ceo/

Note from Pat Gelsinger to Intel | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/news/note-from-pat-gelsinger-to-intel/#gs.qk6lfb

Intel CEO Bob Swan to step down, VMware's Pat Gelsinger to replace him
https://www.cnbc.com/2021/01/13/intel-ceo-bob-swan-to-step-down-in-february.html


Intelでは2008年から2018年までブライアン・クルザニッチ氏がCEOを務めたものの、クルザニッチ氏は従業員と不適切な関係を持ったとして2018年6月に辞任しました。その後、暫定CEOとして就任したボブ・スワン氏が2019年に常任CEOとして指名されましたが、2020年にはIntelの7nmプロセス開発に1年ほどの遅延が生じると報じられたほか……

Intelの7nmプロセス開発に1年ほどの遅延、CEOはチップ製造の外部委託を検討していると示唆 - GIGAZINE


AppleがIntel製のチップからARMベースの自社製CPU「Apple Silicon」に乗り換えることを発表。

「AppleがIntel製CPUの採用をやめるのはSkylakeアーキテクチャの品質保証が悪いから」と元Intelエンジニアが主張 - GIGAZINE


このような流れの中でIntelに出資を行い「物言う株主」として知られるヘッジファンドのサード・ポイントは、Intelに戦略上の選択肢を模索するよう求めました。

米サード・ポイント、インテルに事業見直し要求 | Reuters
https://jp.reuters.com/article/intel-thirdpoint-idJPKBN29401H


サード・ポイントのダニエル・ローブ氏はCEO交代のニュースを受けて「スワンは優秀な人で、全ての株主のためにゲルシンガーに席を譲るという正しいことをしました」とTwitterに投稿。

Swan is a class act and did the right thing for all stake holders stepping aside for Gelsinger. https://t.co/lWdi5t41um

— Daniel S. Loeb (@DanielSLoeb1)


これまでもスワン氏は「CFO(最高財務責任者)出身であり、技術的なバックグラウンドを持っていない」という点が指摘されていました。一方でゲルシンガー氏は18歳でIntelに入社し30年勤めたのちにCTOとなった人物で、Intel会長のオマー・イシュラック氏はゲルシンガー氏について「パットは素晴らしいイノベーションを起こし、人材を育て、Intelについてよく知るテクノロジーリーダーであることを証明しています」と述べました。


またゲルシンガー氏は「Intelでの経験は私のキャリア全体を形成しており、この会社への感謝の念に堪えません。全てにおいてデジタル化が加速し、このようなイノベーションが重要な時期に、IntelにCEOとして戻ってくることができたことは、私のキャリアにおいて最大の名誉です」とコメント。

なお、Intelは発表の中でCEOの交代は「2020年の財務実績とは無関係」とし、7nmプロセス開発は2020年全体および第4四半期の報告時に完全なアップデートが発表される予定とのことです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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