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IBMがクラウド事業とインフラサービス事業に分社化


コンピューター関連製品およびサービスを提供するIBMが、2021年末にクラウド事業とインフラサービス事業に分社化することを発表しました。

Accelerating our future and growth strategy
https://newsroom.ibm.com/Accelerating-our-future-and-growth-strategy


IBM to split into two companies by end of 2021 | Ars Technica
https://arstechnica.com/information-technology/2020/10/ibm-to-split-into-two-companies-by-the-end-of-2021/

IBMが利益率の高いクラウド事業と、利益率の低いインフラサービス事業を分割し、別々の会社として運営していく方針を発表しました。IBMのアルビンド・クリシュナCEOは、投資家向けの電話会議の中で同社の分社化を「重要な変化」であると強調しています。


クリシュナCEOは「我々は90年代にネットワーク事業、2000年代にはPC事業を売却しました。半導体事業は必ずしも我々の統合された価値提案に合致していなかったため、5年前(2014年)に売却しています」と、これまでにもIBMは同社のビジネスにとって足かせとなる事業を売却してきたと説明しています。

分社化が行われた後、利益率の高いクラウド事業はそのままIBMが行うこととなりますが、利益率の低いインフラサービス事業は別会社が担当することとなります。なお、記事作成時点では新会社には正式な名称が存在せず、「NewCo(新会社)」とだけ記されています。分社によりIBMの売上は590億ドル(約6兆3000億円)、新会社の売上は190億ドル(約2兆円)となる見込みです。


IBMは分社化について、「クラウド事業を担当する新生IBMが1兆ドル(約100兆円)の市場規模を持つオープンハイブリッドクラウドプラットフォームに焦点を合わせ、新会社は世界をリードするインフラサービスプロバイダーとなる」と説明しています。なお、新会社はIBM Global Technology Servicesの既存のインフラストラクチャークライアント全体を所有することとなるそうで、これはFortune 100にランクインする企業の約75%が顧客となることを意味します。

WedbushSecuritiesのアナリストを務めるMosheKatri氏は、「IBMは自動化とクラウドの共食いを考慮し、縮小している利益率の低い事業から本質的に撤退し、残りの事業のより強力な成長を覆い隠しています」と、IBMの分社化の動きを分析しています。

なお、記事作成時点で35万人以上の従業員を抱えるIBMですが、分社化は2021年末までに行われることとなり、新会社の従業員は約9万人となる予定です。

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in メモ, Posted by logu_ii

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